マイクロマシンセンターは1992年1月に設立され、その後マイクロナノ分野の技術開発の推進、産業化支援のための環境整備に係る活動を行ってきております。本年はちょうど設立20周年の節目にあたることから、これまでの20年間の活動の歩みを取りまとめました。(2012年1月)
産学連携の研究コンソーシアム(9企業、13大学、1研究機関、1団体)を結成して、本プロジェクトをNEDOから受託。このプロジェクトを2004年度から2006年度まで推進し、その開発成果として優れた機能を備えたMEMS用設計・解析支援システムMemsONE(ベータ版)が完成しました。その後、当センターではソフトベンダーと協力して開発成果のMemsONEのバージョンアップ・リリース活動を続けています。
国/NEDOプロジェクトとして実施された本プロジェクトは、第2世代MEMSと位置づけられる小型・省電力・高性能・高信頼性の高集積・複合MEMSデバイス(ファインMEMS)を製造できる技術を確立することで、ファインMEMSの製品化を促進し、2010年にはMEMS関連国内市場1.36兆円確保を目指しました。具体的なプロジェクトの詳細については、ファインMEMSプロジェクトの軌跡のサイト に取りまとめています。
MEMS技術とナノテクノロジー、バイオテクノロジー等の異分野技術を融合させ、革新的次世代デバイス(BEANS)の創出に必要な基盤的プロセス技術群を開発し、次なるイノベーションのためのプラットフォームを確立することを目指しています。第3世代MEMSとも位置づけられるBEANSデバイスは、未来社会の「環境・エネルギー」、「医療・福祉」、「安全・安心」分野で新しいライフスタイルを創出することが期待されています。本プロジェクトは技術研究組合方式で産学連携のコンソーシアムを結成して、国・NEDOから受託しています。
国・NEDO委託の本研究事業(Gデバイス@BEANS)は、技術研究組合BEANS研究所が受託し、BEANSプロジェクト(事業期間:2008年度~2012年度)の下で「高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発」の研究開発が行われました。総額約33億円の予算規模で、2010年に実施されました。本研究の成果は、Gデバイス@BEANS 活動の軌跡に取りまとめています。
産学連携の技術研究組合方式で国・NEDOから受託した本プロジェクトでは、2011年から4年間に亘り、革新的かつ実用的で安価な小型グリーンセンサを開発するとともに、それらを用いたネットワークシステムを構築して、環境計測やエネルギー消費量等の把握(見える化)及びエネルギー消費量の制御(最適化)を可能にするような省エネを目指す実証を行うこととしています。電力事情が厳しい現下の状況下で、グリーンイノベーションを目指す本プロジェクトに大きな期待が高まっています。
MEMS協議会は、一般財団法人マイクロマシンセンターの下にMEMS関連企業を主要構成メンバーとして2006年4月に設置されたビジネスコミュニティです。広がりが進展しつつあるMEMS産業の一層の発展を支援し、ひいてはわが国産業の国際競争力強化に貢献することを目的として設置したものです。関係方面への政策提言事業を実施するとともに、産業・技術調査活動、標準化活動、内外交流活動、インフラ整備活動などの様々な産業活性化活動を推進しています。
MNOICは、つくばナノテク拠点 (TIA) の一翼を担い、産学連携によるマイクロナノ分野のイノベーション実現の場を提供するものとして、MEMS協議会の下に2011年4月に設置されました。 ユーザー企業は、MNOICに利用申し込みを行うことにより、産総研に備えられた最先端MEMS製造設備を使用することが出来、MyファブやMyラボなどの形で利活用することができるようになります。MNOICは今後本格的なMEMS研究試作拠点としての発展を目指しています。