財団法人マイクロマシンセンター

[No.2008-12] 2008年12月16日発行


ニ ュ ー ス 目 次  


    1 MemsONE実習講座の開催状況(12月5日)
   2 最近のセンターホームページの情報提供機能の強化等について
   3 カリフォルニア大学バークレイ校 BSAC 東京シンポジウム報告
   4 「第1回電気等価回路から考えるMEMS設計手法研究会」に多くのMEMS研究者集う


   1 マイクロナノ2009の開催案内(2009年7月29日〜31日)
   2 第1回MemsONEユーザ会の開催(12月17日)
   3 第12回MEMS講習会の開催(2009年2月6日)
   4 アフィリエート関係のイベント



   1 経済政策動向
   2 産業技術政策動向


   1 ロボット3団体合同賀詞交歓会のご案内
   2 新非営利法人制度の施行について

    
  
ニ ュ ー ス 本 文

  

1 MemsONE実習講座の開催状況

 東京におけるMemsONE実習講座は11月11日の第6回をもって今年度の予定を終了致しましたが、ユーザの要望により、全4コース(基本Aコース、基本Bコース、機構解析コース、プロセス解析コース)の内、基本Aコース、機構解析コース、プロセス解析コースの3コースを追加開催することに致しました。基本Aコースは12月1日に、機構解析コースは12月2日に開催し、計6名の受講者がありました。残りのプロセス解析コースは来年1月26日に開催を予定しております。
 一方、大阪においては各コース1回づつの計6回を計画し、12月5日の機構解析コースの開催をもって今年度の全日程を終了致しました。この最終コースには2名の受講者がありました。
 本実習講座ではコース毎にアンケートを実施しており、来年度はこのアンケート結果を反映したユーザの方々により効果的な実習講座を実施していきます。また、講座の内容のみならず、受講料等においても、ユーザの方々が受講し易いものとなる様、努力して参りますので、ご期待下さい。

2 最近のセンターホームページの情報提供機能の強化等について

 当センターではホームページを通じて各種ご案内、情報提供の強化・充実につとめていますが、最近の状況についてご紹介します。
   http://www.mmc.or.jp/
 
■BEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)のホームページサイト(本格版)の運用を開始しました。プロジェクト概要、研究実施体制、推進研究テーマ、研究成果などの情報を迅速に提供していきます。
   http://www.beanspj.org/
 なお、BEANSプロジェクトのブログ「BEANS成長物語」も用意しています。併せてご覧ください。
   http://beanspj.cocolog-nifty.com/blog/
 
■広報誌「マイクロナノ(旧名マイクロマシン)」のバックナンバーを35号(2001年4月)まで遡って取りそろえました。マイクロマシン技術プロジェクト終了後の当センターの歩みがわかります。Googleカスタム検索もこのページに設定しましたので、自由キーワードでpdf形式の広報誌バックナンバー記事を検索することが出来るようになりました。
   http://www.mmc.or.jp/info/magazine/
 
■MMC-MIFニュースのバックナンバーも平成18年4月号以降取りそろえています。
   http://www.mmc.or.jp/info/monthly/
 ニュースのバックナンバーに対しても、Googleカスタム検索を設定しましたので、必要なキーワードで適宜検索が出来るようになりました。
 
■賛助会員のページでは、賛助会員向けにマイクロナノデータベース(文献検索システム、内外技術動向調査レポート、、各種ディレクトリー等)や、MMCニュースバックナンバー、センター各種委員会活動状況などの情報を随時更新して提供しています。ただし具体的なご利用にはユーザーIDおよびパスワードの入力が必要となります。
   http://www.mmc.or.jp/member_menu/
 
■この中で、雑誌、新聞等をソースとして年8回程度発行のマイクロナノ分野の文献抄録(マイクロナノインデックス)は、データベース化され文献検索システムとしてご利用いただいておりますが、このたびマイクロナノインデックスの各号(2005年97号以降最新号まで)を直接ダウンロード出来るようにもいたしました。文献検索システムと併せてご利用下さい。

3 カリフォルニア大学バークレイ校 BSAC 東京シンポジウム報告
   ―― UC Berkeley Tokyo MEMS/NEMS Symposium ――

 MEMS協議会の海外アフィリエートで、世界のMEMS研究開発をリードするカリフォルニア大学バークレイ校BSACのシンポジウムが12月10日(水)天王洲アイル、天王洲セントラルタワーで開催されました。このシンポジウムはBSACが研究開発活動を日本企業向けに紹介するために行っており、先月のニュースで紹介しましたように、MEMS協議会会員企業からの参加者は参加費の割引を受けることができました。参加者は約50名その内約10名が協議会関係の参加者でした。
以下、簡単に講演概要を紹介します。
Prof. Liwei Lin
◆MEMS Microenergy Generation & Storage
 エネルギーハーベスティングデバイスの研究動向をバッテリー、燃料電池、マイクロガスタービン、熱電発電、太陽電池、振動発電、人体発電について広範に紹介。BSACでの取り組みとして、ロータリーエンジン、マイクロロボット用太陽電池、使い捨てマイクロバッテリー、MEMS光合成燃料電池、バイオマスパワーハーベスティング、プラスティックエネルギハーベスティングを紹介。
Prof. David A. Horsley
◆Single Crystal PMN-PT: A New Piezoelectric Material for MEMS
 新しいMEMS用圧電材料としての単結晶PMN-PTと、そのSOIプロセスへの適用について紹介。
Prof. David A. Horsley
◆MEMS Color Display Technology Based on Nanoimprint Lithography
 ナノインプリントリソグラフィーのMEMSカラーディスプレイへの応用研究の紹介。カラーフィルタリングとモジュレーションについてコンセプトモデルを開発。光学特性の改善に効果があることを証明。
Prof. Albert P. Pisano
◆ Harsh Environment Wireless
 将来予測される種々の燃料に対応できる内燃機関を実現するために必要となる、エンジン内の温度、圧力、爆発時の炎の速度を計測できるセンサの研究動向。発電用ガスタービンのブレード表面の加速度、温度、酸素センサ、及びワイヤレス伝送向けのSiC、AlNのプロセス開発が重要。
Prof. Ming C. Wu
◆ Optofluidics and _Optoelectronic Tweezers
 光流体、及び光電を利用したピンセットによる細胞のマニュピレーション研究の紹介。
◆ MEMS and the "CITRIS" Research Vision.
 SACとCITRIS(社会の興味とIT分野の研究の融合をねらう)の協同推進によるプロジェクト紹介。スマートダスト、
Junji Adachi
◆From MEMS to BEANS: Industry-Academia-Government, Tri Helix Development Efforts
 産官学が連携して進めるMEMSの産業開発におけるMEMS協議会の役割、及びMEMA技術開発動向をファインMEMS、BEANSの2つのプロジェクトを例に紹介。
Eri Takahashi
◆PowerMEMS in the US: A Survey
 DARPAが実施してきたPowerMEMS分野の取り組みを紹介。
Hirotaka Sato
◆BioRobotics: Insect Flight Control by a Neural Stimulator
 カブト虫に電極埋込み、その飛翔をコントロールする研究の紹介。飛翔の開始停止、飛翔高度、左右の旋回をコントロールできる。
 また、シンポジウムの休憩時間、及びシンポジウム終了後の懇親会ろ利用し、情報交換や人脈作りが積極的に行われました。
 MESM協議会では、今後とも海外アフィリエートと協力し、このような情報交換の場を設けていきますのでぜひご活用いただきますようお願いします。

4 「第1回電気等価回路から考えるMEMS設計手法研究会」に多くのMEMS研究者集う

 電気等価回路から考えるMEMS設計手法研究会は静岡大学橋口教授、京都大学土屋准教授が、ファインMEMSプロジェクトの研究開発課題の一つファインMEMSシステム化設計プラットフォーム研究開発に従事する中で、このMEMS設計手法の重要性について広く議論する場が必要だろうとして、日本機械学会マイクロナノ専門会議の主催することとなり、2008年10月より発足、さらに電気学会としても電気学会調査専門委員会として取り組むことになりました。先月のMMC/MIFニュースでお知らせしましたが、その第一回が東京大学工学部8号館83講義室で14:00から開催されました。会場には、予想以上に多くの100名近くのMEMS研究者技術者が集い、熱気の中で開会しました。研究会は、次に示すプロクラムで進められました。

<プログラム>
 1.ご挨拶  −研究会への思い−
 2.VLSI回路設計手法とMEMSモデリング 
   東京大学 大学院工学研究科 電気系工学専攻 准教授 竹内健 
 3.等価回路を利用したMEMSセンサの動作解析と流体集積回路への応用
   豊橋技術科学大学工学部 電気・電子工学系 准教授 高尾英邦 
 4.電気等価回路から考えるMEMS設計手法について  
   静岡大学 電子工学研究所教授 橋口 原
 5.ディスカッション

 多くのMEMS研究者が集う第一回電気等価回路から考えるMEMS設計手法研究会

 最初の橋口教授の発会にあたってのご挨拶のあと、東大竹内准教授のお話は、半導体回路技術者の立場での回路シミュレータやMEMSの取り込みと期待を中心で、その重要性についても提唱されました。豊橋技科大高尾准教授は、集積化MEMSの中での等価回路手法の重要性をお話されました。また、橋口教授は、開発中のMEMS等価回路ジェネレータの概要説明と、それに基づく設計手法について提案されました。
それぞれの講演に対し、多数の質疑、コメントによる活発な議論が行われました。特に、参加者の7割が企業技術者であり、MEMS産業界の関心の高さが示されました。
 デスカッションのほかに、参加者へのアンケートの結果では、等価回路モデルをMEMS設計に導入してない人がほとんどであり、その有効性と導入の必要性を感じている人もほとんどを占めていました。また今後の研究会への要望は、導出理論、パラメータ導出方法、実施例の3つで大部分を占め、チュートリアルの必要性を示していました。
 研究会の無事終了後、幹事である土屋准教授は、研究会で話題提供が可能である参加者もおられるようなので、今後はそれらを反映して、次回以降の研究会を企画したいと発言されていました。第2回は、来年3月乃至は4月に開催を計画するとのことです。


  

  

1 マイクロナノ2009の開催案内(2009年7月29日〜31日)

 来年の「マイクロナノ2009」は、平成21年7月29日(水)〜7月31日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催することで準備を進めています。
来年は、MEMS、ナノテク、超精密・微細加工、バイオに関する国際展示会である「マイクロマシン/MEMS展」が第20回目を迎える節目にあたり、マイクロナノ/MEMS分野の最新技術・製品が効果的に一望できる総合イベント「マイクロナノ2009」として、展示会ではマイクロナノ/MEMS分野の産業展開をよりビジュアルに表した特別展示や、展示会場内に設けた特設会場においては、マイクロナノ/MEMS分野の国内外先端技術動向や海外の産業化動向の他、「マイクロマシン/MEMS展」の20周年を記念した特別プログラムなど、多彩なプログラムを計画しています。
 マイクロナノ/MEMS分野の技術・製品が効果的に一望できる総合イベント「マイクロナノ2009」をご期待下さい。
 なお、「第20回マイクロマシン/MEMS展」の出展募集は、オーガナイザーであるメサゴ・メッセフランクフルト鰍ゥら、近々行われます。(10月下旬ごろ)
○展示会
  『第20回マイクロマシン/MEMS展』
       (MEMS、ナノテク、超精密・微細加工、バイオに関する国際展示会)
   会期:7月29日(水)〜7月31日(金)の3日間
   会場:東京ビッグサイト 東5&6ホール
○シンポジウム・カンファレンス(予定):
  会場はいずれも『第20回マイクロマシン/MEMS展』展示会場内特設会場を予定。
   @第15回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
   ABEANSプロジェクト中間成果発表会 
   BMEMSフォーラム(MEMS協議会からの情報発信)
   C日独マイクロナノ・ビジネスフォーラム
   DMEMS the World Workshop (MEMS協議会海外アフィリエート・ワークショップ)

2 第1回MemsONEユーザ会の開催(12月17日)

 MemsONE Ver1.0を本年2月にリリースし、10ヶ月が経過致しました。この間、Ver1.1のリリース、実習講座、各種イベント出展などの普及活動を推進して来ました。この活動により、序所にユーザが増えつつあることを踏まえ、ユーザ間およびサポートセンターとの情報交換・交流の場として「MemsONEユーザ会」を開催することに致しました。先ずは、東京にて第1回を下記要領で開催致します。無料ですので、是非ご参加下さい。多くの方のご参加をお待ちしています。

 ◆開催日時: 平成20年12月17日(水)14:00〜17:00〜18:30
 ◆開催場所: MMCテクノサロン
 ◆参加対象: MemsONE導入ユーザおよびコンソーシアムメンバーの推薦者
 ◆参加費用: 無料
 ◆開催内容: @MemsONE活用事例など5件(大学:3件、企業:2件)
          AVer2.0の機能・商品体系紹介とデモ
          BMemsONE活用上のQ&A
          C技術相談・交流会

 尚、参加は事前登録制です。下記のURLから詳細をご確認の上、登録をお願いします。
        → ../../mems-one/hiroba/seminar_info/

3 第12回MEMS講習会の開催(2009年2月6日)

  第12回MEMS講習会を来年2月6日(金)に、初めて東海地方で開催いたします。
  今回は、同日開催される財団法人浜松地域テクノポリス推進機構主催の「はままつメッセ2009」と
 同時開催という形で開催いたします。皆様のご参加をお待ち申し上げます。
   
 <開催概要>
   日 時:2009年2月6日(金)13:00〜18:00(〜19:00懇談会)
   場 所:グランドホテル浜松 2F 桃山の間
         〒432-8507  静岡県浜松市中区東伊場1-3-1
          TEL:053-452-2111
        (はままつメッセ2009ホームページ: http://www.hamatech.or.jp/messe2009/)
   主  催: 財団法人マイクロマシンセンター ファンドリーサービス産業委員会
   共  催: 財団法人浜松地域テクノポリス推進機構
          静岡大学イノベーション共同研究センター
   参加費: 一般 5,000円 /MEMS協議会メンバー 4,000円
   定  員: 60名 

 プログラム
  13:00 主催者/共催者挨拶
       ・青柳 桂一 (財団法人マイクロマシンセンター 専務理事)
       ・共催者代表   <検討中>
  13:10−13:50 MEMSの集積・融合の進展と新産業創出への期待
        杉山 進  (立命館大学 ナノマシンシステム技術研究センター長 教授 )
  13:50−14:30 電気等価回路によるMEMS設計法
        橋口 原  (静岡大学 電子工学研究所 教授)
 
  14:30−14:40  ――― 休憩 ――― 

  14:40−15:55 MEMSプロセスについて
      @14:40−14:55 エッチングプロセス
         林 俊雄
        (名古屋大学理学部教授、株式会社アルバック 半導体技術研究所担当部長)
      A14:55−15:10 8インチMEMSプロセス
         西尾 英俊
        (オムロン株式会社 マイクロデバイス事業部開発部 技術専門職) 
      B15:10−15:25 ナノインプリント(低コスト微細成形技術)
         高橋 正春
        (産業総合研究所 先進製造プロセス研究部門 グループ長)
      C15:25−15:40 ウエハレベルパッケージ技術
         末益 龍夫
         (株式会社フジクラ シリコン技術開発部 部長)
      D15:40−15:55 表面活性化法を用いたMEMSウエハ常温接合
         奥戸 崇史
        (パナソニック電工株式会社 微細プロセス開発センター 技師)
  15:55−16:35 東海地区のMEMS企業技術紹介
       MEMS量産工場での普及の進む完全ドライ・レーザダイシング
          “ステルスダイシング技術の原理と進化”
         内山 直己
        (浜松ホトニクス株式会社 電子管事業部 第6製造部 主任部員)
  16:35−17:20 MEMSデバイスおよびシミュレーションについて
      @16:35−16:50 光MEMSの標準プロセス
         網倉 正明
        (オリンパス株式会社 MEMS開発本部 プロセス技術部 グループリーダー)
      A16:50−17:0 マイクロ流体デバイスの加工技術
         小出 晃
        (株式会社日立製作所 マイクロ機構デバイスユニット ユニットリーダー)
      B17:05-17:20  MEMS用設計・解析支援システム(MemsONE)の現状とその応用
         岩崎 拓也
        (みずほ情報総研 サイエンスソリューション部 シニアコンサルタント)
  17:20−17:30 ファンドリーサービス産業委員会活動紹介
         佐藤文彦 委員長
        (オムロン株式会社 マイクロデバイス事業部 開発部 部長)

  17:30−18:00   ――― 技術相談会(各社パネル展示説明)及び休憩 ―――

  18:00−19:00   懇談会

4 アフィリエート関係のイベント

(1)(財)北九州産業学術推進機構
   ●第75回産学交流サロン(ひびきのサロン)
    「第5回バイオ機器勉強会(バイオ機器の事業化を目指して)」
     ・期 日:平成20年12月16日(火)15:00〜19:00 
     ・主 催:財団法人北九州産業学術推進機構
     ・会 場:北九州学術研究都市 産学連携センター(北九州市若松区)
     ・参加費:無料(交流会は1,000円必要 ただし「ひびきの会」会員は無料)        
           ※内容詳細は、http://www.kq-ec.net/iac/salon/index.html?eid=00033

(2)MEMSパークコンソーシアム
   ●第8回 「MEMSPCカフェ」
     ・日時:平成20年12月19日(金) 17:00〜20:00 
     ・会場: せんだいメディアテーク 7階会議室b(仙台市青葉区春日町2-1)
  【交流会:せんだいメディアテーク 1階 クレプスキュールカフェ】
     ・参加費  会員:一口につき1名無料
      非会員 : 一人 3,000円 (交流会費含む)
            ※内容詳細は、http://www.memspc.jp/guide/seminer15.html

(3)産学人材育成パートナーシップ事業
   ●講座 「先端精密工学の基礎」
     ・講 師:東京大学大学院 精密機械工学専攻   
           樋口俊郎教授、高増 潔教授
     ・日 時:2009年1月29日(木)  10:00〜16:30
     ・場 所:東京大学本郷キャンパス
          工学部第14号館 1階 142号講義室
     ・受講料 無料 (定員 30名)
            ※内容詳細は、
              http://www.pe.t.u-tokyo.ac.jp/ug/bulletin/pe_lecture_2009Jan29.pdf



1.経済政策動向

■月例経済報告(11月21日)
 11月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、弱まっている。さらに、世界経済が一段と減速するなかで、下押し圧力が急速に高まっている。先行きについては、原油価格等の下落による一定の効果が期待されるものの、世界的な金融危機の深刻化や世界景気の一層の下振れ懸念、株式・為替市場の大幅な変動などから、雇用情勢などを含め、景気の状況がさらに厳しいものとなるリスクが存在することに留意する必要がある。」としています。世界経済の減速が国内にも一段と影響を与えてきている現状が報告されています。詳しくは以下の資料をご参照ください。
 ○ 月例経済報告関係資料
     http://www5.cao.go.jp/keizai3/2008/1121getsurei/main.pdf
     
■経済産業省の主な経済指標(2008年10月確報 2008年12月12日)
 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査・分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。
 生産・出荷・在庫・在庫率指数概況でみますと、10月の生産指数は、前月比▲3.1%の低下となり、指数水準は102.3(季節調整済)となりました。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、一般機械工業等でした。
 また、出荷指数の確報値は、前月比▲3.0%の低下となり、指数水準は102.1(季節調整済)となりました。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、一般機械工業等です。
 在庫指数の確報値は、前月比1.8%の上昇となり、指数水準は109.5(季節調整済)となりました。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、電子部品・デバイス工業、一般機械工業等です。
  在庫率指数の確報値は、前月比3.9%の上昇となりました。
     http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html 
   鉱工業指数
     http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/h2a2810j.pdf

2.産業技術政策動向

■総合科学会議の動向
 総合科学技術会議は、平成20年12月8日、総理大臣官邸にて第78回総合科学技術会議を開催しました。
 会議では、平成21年度の科学技術関係予算の編成に関し、優先度判定等の結果を的確に反映した予算措置や、革新的技術推進費、 大挑戦研究枠、健康研究分野の一体的推進、社会還元加速プロジェクトへの格段の予算措置、予算配分の不合理な重複や過度の集中の排除を徹底すること等をとりまとめた案を決定し、内閣総理大臣及び関係大臣に対して意見具申することとしました。また、平成21年度から実施予定の「気候変動問題対策二酸化炭素削減技術実証試験」の評価を原案どおり決定しました。
 議事要旨と配付資料は以下の通りです。
  議事要旨・配付資料
     http://www8.cao.go.jp/cstp/image/cstptop/button3.gif
■平成20年度産業技術関連予算の概要(2008年3月28日成立)
 経済産業省の産業技術予算のうち、「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発」については、一般会計で12億円(要求は16億円)が認められています。
     http://www.meti.go.jp/press/20071224001/05_sangi.pdf
■イノベーションを取り巻く関連政策動向
 1.太陽光発電の導入拡大のためのアクションプランまとまる
  11月11日、経済産業省、文部科学省、国土交通省、環境省は「太陽光発電のためのアクションプラ ン」を取りまとめた。
  政府は「低炭素社会づくり行動計画」(平成20年7月閣議決定)において、@太陽光発電の導入量を2020年に10倍、2030年に40倍にすることA3〜5年後に太陽光発電システムの価格を現在の半額程
 度にすること等を目標することを定めている。このような方向性を確実にするため、アクションプランを関係各省の連携の下にとりまとめたものである。
  供給サイドにおける取り組みとしては、@材料・素材・モジュール等の技術開発の促進A蓄電池技術の推進B新たなビジネスモデルの展開等が挙げられている。
  需要サイドの取り組みとしては、@住宅用太陽光補助金等による価格低下を通じた導入の拡大Aグリーン電力証書等を活用した導入促進B「メガ・ソーラー」(大規模太陽光発電所)の建設の促進C公的施設における一層の導入促進D学校・大学等における太陽光発電の導入促進E「新エネルギー・コミュニティー構想」(仮称)の推進等が挙げられている。
  制度環境等の整備としては、@新エネルギー等利用促進法(RPS法)についての運用の検討A建売戸建て住宅の省エネ性能の向上を促す基準の策定B系統安定化、新エネルギーの転換などの制度的促進基盤の整備等が挙げられている。
   参考:http://www.meti.go.jp/press/20081111001/20081111001-2.pdf

 2.先端医療開発特区(スーパー特区)の課題選定について
  11月18日、健康研究推進会議(科学技術担当大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣及び有識者がメンバー)は、先端医療開発特区(スーパー特区)の課題を選定した。
  このスーパー特区は、従来の行政区域単位の特区ではなく、テーマ重視の特区であることを特徴としており、先端医療研究を行っている研究機関や企業に所属する研究グループが行う、具体的な開発プロジェクトを支援しようとするものである。
  公募は、@iPS細胞A再生医療B革新的な医療機器の開発C革新的バイオ医薬品の開発D国民保険に重要な治療・診断に用いる医薬品・医療機器の研究開発の5つの分野において行った。応募は、143件であったが、書面評価、ヒアリング評価を経た結果、@の分野で2件Aの分野で5件Bの分野で8件Cの分野で4件Dの分野で5件の計24件の課題がスーパー特区として採択された。
    参考:http://www.meti.go.jp/press/20081118003/20081118003-4.pdf

 3.グリーン電力等の卸電力取引の開始について
  有限責任中間法人日本卸電力取引所(JEPX)において、11月17日より、「グリーン電力等の卸電力取引」(略称:グリーン電力卸取引)が開始された。
  我が国の温室効果ガス排出量の約3割を電気事業分野が占めている。このような状況のなかで、本年7月には総合資源エネルギー調査会電気事業分科会における検討を踏まえて、JEPXにおいて電力卸取引の試行が開始されることになった。
  本取引においては、日本卸売電力取引所の一般電気事業者やPPSで構成される会員間でグリーン電力と京都メカニズムクレジットが売買できることになった。本取引におけるグリーン電力とは、原子力、風力、太陽 光等のCO2を排出しない電源から発電される電気のことを言う。
  火力発電由来の電気を京都メカニズムクレジットによってCO2排出係数をゼロに調整した電気については 、来年4月を目途に取引が開始されることになっている。
  このような取引を通じて、地球温暖化に対する取り組みが促進されることが期待されている。
     参考:http://www.meti.go.jp/press/20081111002/20081111002-1.pdf

 4.デジタル放送推進のための行動計画(第9次)の公表
  地上デジタルテレビ放送は、2003年12月に3大広域圏(関東、中京、近畿)において開始され、2006年12月には全都道府県・全放送事業者の親局において開始されている。
 これまで、第1次から8次までの「行動計画」を踏まえて、関係者が地上デジタル放送推進に取り組んだ結果、地上デジタル放送はこれまで順調に推移してきている。
 しかし、2011年7月までにアナログ放送を終了し、デジタル放送に完全移行するためには、3年弱という限られた時間の中で、さらに関係者が取り組みを強化することが必要となっている。
 このため、地上デジタル推進全国会議では、同会議の構成員である関係者が実施すべき事項とそのスケジュールを「デジタル放送推進のための行動計画」(第9次)として12月に策定した。
 総務省では、この計画を踏まえ、放送事業者、メーカー、地方公共団体等を先導して、地上デジタル放送の推進に取り組み、各課題に適切に対応するための施策を積極的に推進することにしている。
     参考:http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/dtv/zenkoku/index.html

■NEDO産業技術政策関連
 ○NEDO海外レポート
  ・ 1033号−平成20年11月19日 ナノテクノロジー特集             
    http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1033/index.html

  ・米国家ナノテクノロジーイニシアチブ(NNI)活動評価報告書(概要) (151KB)
  ・FP7ナノテク・プログラムNMPの2008年プロジェクト公募(EU)(24KB)
  ・ 英国政府の第2研究レポート「人造ナノ粒子による潜在的リスクの特性決定」(40KB)
  ・英国におけるナノテクノロジーの政策動向(23KB)  
  ・英国におけるナノテクノロジーの拠点(240KB)
  ・オランダのナノネットNanoNed(42KB)
  ・「欧州におけるナノテクノロジー」:ナノフォーラム報告 (29KB)
  ・米国と欧州のナノエレクトロニクス技術商業化の動向(29KB)
  ・将来のエネルギー貯蔵のためのナノテクノロジー利用動向(19KB)
  ・ 「ダイレクテッド・セルフアセンブリー」ナノ製造法でナノワイヤ−金属間を接合(16KB)
  ・オークリッジ米国立研究所のナノ製造技術プロジェクト(17KB)
  ・カーボンナノチューブ技術に関わる革新的な発見(カナダ)(15KB)
  ・ナノ層による超伝導薄膜 (米国)(17KB)
  ・小さな金クラスターは最高の触媒であることを明らかに(31KB)
  ・量子ドットの振舞いをコントロール(米国)(15KB)

 ・1034号−平成20年12月3日 省エネルギー特集       
       http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1034/index.html






1 ロボット3団体合同賀詞交歓会のご案内
 (社)日本ロボット工業会、(財)製造科学技術センターおよび当センター合同の新年賀詞交歓会が以下のとおり開催されます。
 連絡窓口担当者、運営委員会委員の方々には、連絡窓口担当者に出席予定者の調査依頼をお願いしております。また、賛助会員の代表者および理事、評議員の方々には、3団体の内から個別に封書にてご案内を申し上げております。
 年初ご多忙のことと存じますが、万障お繰り合わせの上ご来臨賜りますようご案内申し上げます。
  日 時 : 平成20年1月15日(木)
           12:00〜13:30
  場 所 : 虎ノ門パストラル 
           新館1階 鳳凰の間 
           Tel:03-3432-7261
           http://www.pastoral.or.jp/access/index.php

2 新非営利法人制度の施行について(平成20年12月1日)

 民間非営利部門の活動の健全な発展を促進し、現行の公益法人制度に見られる様々な問題
に対応するため、これまで公益法人制度改革が進められてきました。その結果、平成20年12月1日から新しい公益法人制度が施行されました。
 その概要は、
  ・法の要件を満たせば、登記のみで一般社団・財団法人を設立することが可能になります。
  ・一般社団・財団法人のうち、認定法に定められた要件を満たしていると認められる法人は、公益認定を受けて公益社団・財団法人となることができます。というものです。
   現行の公益法人は、平成20年12月1日以降、法律上は「特例民法法人」となりますが、名称はこれまでどおりの名称でかまわないことになっておりますので、当財団の場合でも名称は「財団法人マイクロマシンセンター」のままで変更はありません。個人の名刺などもそのまま使用することとしております。なお、特例民法法人は、5年間の移行期間中に公益社団・財団法人への移行認定申請または一般社団・財団法人への移行認可申請を行う必要がありますが、当財団におきましても、来年度以降、制度の趣旨に沿って速やかな移行を行うこととしておりますので、関係各位におかれましてはこれまでと変わりませず、ご理解・ご協力とともにご支援をよろしくお願い致します。
 

 

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