MMC-MIF-BEANS Monthly

[No.2010-02] 2010年2月15日発行


ニ ュ ー ス 目 次  

    
1 第14回MEMS講習会の開催報告(2010年2月5日)
    2 第2回MEMS協議会メンバー交流会の報告(2010年1月29日)
    3 (技)BEANS研究所 第3回臨時総会報告(2010年1月29日)
    4 国際特許流通セミナー報告(2010年1月26日)
    5 MEMS2010報告(2010年1月25日~28日)
    6 第4回つくばイノベーションワークショップ報告(2010年1月8日~9日)


    1 第20回マイクロナノ先端技術交流会(2010年3月11日)
    2 ハノーバメッセ2010への出展(2009年4月19日~23日)
    3 第15回国際マイクロマシンサミットの開催案内(2010年4月26日~30日)
    4 マイクロナノ2010の開催案内(2010年7月28日~30日)
    5 MEMSアフリエート関係のイベント


    
1 経済・政策動向トピック

    
  
ニ ュ ー ス 本 文

  


1 第14回MEMS講習会の開催報告(2010年2月5日)

  マイクロマシンセンター・ファンドリーサービス産業委員会(委員長:オムロン(株)佐藤文彦氏)主催の第14回MEMS講習会「MEMSの新技術(設計・加工・評価)と応用製品」を、2月5日(金)に、兵庫県神戸市の兵庫県民会館で、参加者総勢37名で開催致しました。
 今回は、MEMSデバイス製造技術にスポットを当て、設計・加工技術だけでなく、製品開発において重要な第3のキーテクノロジーである評価技術も含めたプログラムを編成しました。さらに、(財)新産業創造研究機構の御協賛により、兵庫地区近県のMEMS関連企業の御講演と技術相談会でのカタログ展示をいただき、以下のような盛り沢山のプログラムで実施致しました。

1.開会の挨拶 マイクロマシンセンター 青柳専務
2.御講演
 (1)「MEMSの集積・融合の進展と新産業創出への期待」 立命館大学、杉山教授
 (2)「MEMSデバイスのマイクロナノ成形加工技術」 兵庫県立大学、服部教授
 (3)ファンドリーサービス産業委員会プレゼンテーション(加工・接合技術)
   ①「アルバックのMEMSファンドリーサービス」 (株)アルバック、前平氏
   ②「オムロンの8インチMEMS開発事例とファンドリーサービス」 オムロン(株)、井上氏
   ③「融合型MEMSの加工技術」 オリンパス(株)、唐木氏
   ④「MEMSデバイス開発の支援」産業技術総合研究所、高橋氏
   ⑤「表面活性化法を用いたMEMSウエハ常温接合」 パナソニック電工(株)、長浜氏
   ⑥「マイクロ流体デバイスの加工技術」 (株)日立製作所、小出氏
 (4)兵庫地区MEMS企業の技術紹介
   ①「MEMS加工技術の現状と動向」 住友精密工業(株)、野沢氏
   ②「シリコンセンシングのファンドリーサービス(受託加工)のご紹介」
                             (株)シリコンセンシングプロダクツ、田中氏

講習会風景
 (5)MEMSデバイス評価技術
   ①「MEMSデバイスの高精度環境試験技術について」 (株)第一科学、武田氏
   ②「MEMSデバイスの信頼性に対する良品構造解析的アプローチ」  沖エンジニアリング(株)、村原氏
 (6)ファンドリーサービス産業委員会プレゼンテーション(設計・解析技術ほか)
   ①「MEMS用設計・解析支援ソフトMemsONE V3.0の紹介」  日本ユニシス・エクセリューションズ(株)、前田氏
   ②「MEMSの寄生容量抽出-形状シミュレータParadiseWorld-2に即して-」   (株)数理システム、水田氏
   ③「ファンドリーサービス産業委員会活動紹介」 オムロン(株)、佐藤委員長
3.技術相談会
 (1)ファンドリーサービス産業委員会委員企業9社、製品・技術展示
 (2)(株)シリコンセンシングシステムズジャパン、(株)化繊ノズル製作所、カタログ展示

技術相談会風景
4.懇談会
 冒頭、青柳専務御挨拶に続いて、基調講演として杉山先生からMEMS応用システム・デバイスの最新動向についてお話しいただきました。そのあと、服部先生からテーマ講演「MEMSデバイスのマイクロナノ成形加工技術」があり、MEMS技術応用製品市場の隆盛には製造プロセスの大幅なコストダウンと人材育成が必要と指摘され、そのキーテクノロジーとして微細金型による成型加工技術についてご説明いただきました。
 テーマ講演のあと、ファンドリーサービス産業委員会プレゼンテーションに続いて、ゲスト講演として、シリコン深堀りドライエッチング技術を主力とした加工装置・ファンドリーサービスと、MEMSデバイス評価技術に関する御講演がありました。特に、MEMSデバイス評価技術は、半導体デバイス評価技術に比べて評価手法の確立・標準化が遅れている分野ですが、MEMS応用製品開発においては最も重要ともいえる要素技術であり、試作デバイスの評価結果を設計にフィードバックすることによって信頼性に優れたMEMSデバイス・製品が実現されることになります。微細なデバイス周辺の局所的な環境を高精度に制御する技術・装置とMEMS特有のプロセス診断・故障モード解析技術・サービスに関して貴重な御講演をいただきました。
 講習会のあとの技術相談会では、ゲスト出展者も含めた熱心な技術交流が行われ、会場を移しての懇談会では、ファンドリーサービス産業委員会委員、講師の方々、及び参加者の皆様との間で、くつろいだ雰囲気のなか、活発な情報交換が行われ、有益な講習会になりました。本講習会を盛り上げていただいたご関係各位に厚く御礼申し上げます。

懇親会風景

2 第2回MEMS協議会メンバー交流会の報告(2010年1月29日)

 MEMS協議会の諸活動の理解を深め、協議会メンバーの相互交流の場である今年度の第2回のMEMS協議会メンバー交流会が、1月29日午後5時から霞ヶ関の商工会館で開催されました。
 当日は、今年度の第2回MEMS協議会推進委員会が、MEMS協議会推進委員会委員と行政側である経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とのMEMS関連産業の発展に向けての意見交換会(MEMS懇話会)が開催され、引続いて平成21年度第2回MEMS協議会メンバー交流会が開催されました。
 メンバー交流会には、企業メンバーの方々の他、MEMS協議会推進委員、経済産業省製造産業局産業機械課及び産業技術環境局研究開発課、NEDOの関係の方々、MEMS協議会の海外アフィリエート機関の方々など、65名がご出席されました。
 MEMS協議会の久間和生副会長(三菱電機㈱上席常務執行役)から主催者挨拶、経済産業省製造産業局産業機械課の米村猛課長及びNEDOの古谷毅理事から来賓ご挨拶を、その後、東京大学大学院情報理工学系研究科長の下山勲教授から乾杯の音頭をいただいてから、参加者による交流が行なわれました。
 メンバー交流会では、経済産業省が進めているMEMSに関する知と経験の集積拠点の形成に関する状況や、BEANS(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)、低環境負荷を意識したセンサーネットワークや製造プロセスの開発などの今後取り組むべ研究開発や、ビジネスマッチングなど、今後のMEMS産業発展に向けた話題について、和やかなうちにも真剣な意見・情報交歓が行なわれました。
 また、今回のメンバー交流会には、MEMS協議会の海外アフィリエート機関であるCEA-Leti、フラウンホーファー日本代表部、台湾工業技術研究院東京事務所の方々も参加されました。
 MEMS協議会企業メンバーの方々にとって、企業の枠を超えた交流はもちろんのこと、日頃機会が少ない経済産業省、NEDOの行政側の方々、海外の研究機関の方と膝を付き合わせた意見・情報交換を行なうことができ、参加者からは有意義な交流会であったとのご好評をいただきました。
 次回のMEMS協議会メンバー交流会は、5月下旬に開催の予定です。
  

3 (技)BEANS研究所 第3回臨時総会報告(2010年1月29日)

 技術研究組合BEANS研究所の平成21年度第3回総会が1月29日(金)商工会館6G会議室で開催されました。(14:00~14:30)
 今回の臨時総会は、昨年6月に技術研究組合法が改正されたことに伴う新法対応とそれに伴う役員改選が議題でした。
 総会では、まず、新法対応にかかる定款変更が審議され了承されました。(定款変更案は主務大臣である経済産業大臣の認可が必要であることから、総会後、本案に基づき認可申請がなされました。)
 また、同じく役員改選も審議されましたが、これは新定款に基づく役員改選であるため、定款変更の大臣承認がなされてから効果を生ずるとした上で、総会の場で了承されました

4 国際特許流通セミナー報告(2010年1月26日)

 独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)は特許流通促進事業の一環として、特許流通マインドの向上と知的財産権取引環境の整備育成支援を目的とした本セミナーを毎年開催しています。 第11回目の今回も台場のホテル日航東京で行われ、連日千名以上の参加者がありました。
 最終日のパネルディスカッションは「研究開発コンソーシアムにおける知財マネジメントの現状とあり方について」行われました。事務局によると最も人気のあったセッションだったようです。一橋大学の長岡貞男教授のモデレートで、ヨーロッパ代表としてはベルギーのIMEC、米国代表としては北カリフォルニアのCITRIS、日本代表としてはBEANSプロジェクトからのスピーカーがそれぞれの知財マネジメントや今後の課題などを紹介しました。タイムリーなテーマでもあり400人以上の満員の聴衆からも活発な質問が出るなど、たいへん有意義なセミナーでした。
 
国際特許流通セミナー会場風景

5 MEMS2010報告(2010年1月25日~28日)

 国際会議MEMS2010(23rd IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)が香港のThe Hong Kong Convention Exhibition Center(1988年に完成されたアジア地区では最大の国際会議場で、1997年に香港が英国から中国に返還された式典の会場になったところ)で1月24日(日)~1月28日(木)に開催されました。
 MEMS2010ははマイクロ・ナノテクノロジー分野における主要国際会議で、アメリカ、ヨーロッパ/アフリカ、アジア/オセアニアの各地域から持ち回りで毎年開催されています。第23回目にあたる今年はアジア/オセアニアの番でThe Hong Kong University of Science and TechnologyのMan Wong先生と東大の鈴木雄二先生がGeneral Co-Chairsとなり開催されました。
 MEMSはシングルオーラルセッションを堅持してきましたが、今年度から一部をパラレルオーラルセッションにする変更を行いました。投稿論文は過去最大の885件あり、25件がシングルオーラルセッション、50件がパラレルオーラルセッション、223件がポスターセッションに採択されました。全体の採択率は33.7%でした。地域別ではアメリカが130件(採択率46.3%)、ヨーロッパ/アフリカが55件(採択率30.7%)、アジア/オセアニアが113件(26.6%)とアメリカ地区の採択率が高くなっているのが、今年の特徴でした。国別ではUSAが126件で断トツの1位で2位が日本の49件、3位が台湾の28件でした。登録参加者は563人でアメリカ地区182名、ヨーロッパ/アフリカ地区115人、アジア/オセアニア地区266人でした。内容としては下記に示しますように、3件の招待講演と6のシングルオーラルセッション、10のパラレルオーラルセッション及び13分野のポスターセッションが4日に分けて開催されました。招待講演は台湾のファウンドリTSMCのB. J. Lin博士、スイスのETHのV. Vogel教授とUCLAのB. Dunn教授の3人でした。分野別の採択ではバイオ・医療関係が68件、RF-MEMS & Resonatorsが37件、Physical Sensors & Systemsが31件、Fabrication Technologiesが31件、流体関係が31件の順でした。
BEANSプロジェクトからは、以下の3件の発表がなされました。

10A.3: CORE-SHEL GEL WIRES FOR THE CONSTRUCTION OF LARGE AREA HETEROGENEOUS STRUCTURES WITH BIOMATERIALS (H. Onoe et al.) コラーゲンゲルコアのアルギンファイバーに細胞を培養するとともに、複数の種類の細胞を培養したファイバーでTシャツを織ったものを発表
MP16: MEMS-BASED EXPOSURE MODULE FOR CONTINUOUS LITHOGRAPY PROCESS ON FIBER SUBSTRATES (Y. Zhang et al.) 露光モジュールを使って、繊維基材の円筒表面へ露光する技術ならびに125μmファイバへの露光結果を発表
TP181: TRANSPLANTATION OF A NEUROSPHEROID NETWORK ONTO THE RAT BRAIN (S. Takeuchi et al. PDMSの型に配置したNEUROSPHEROIDから神経回路網を形成させ、それを3次元にスタックしたあとラットの脳に転写することでラットの脳に神経回路網を形成できることを発表

 その他BEANS関連の発表として感じたことを以下に述べます。今回のMEMS2010では例年よりも繊維やフレキシブルデバイスの発表が多かったように思いました。例えばGeorgia Institute of Technologyからは市販のカーボンファイバにLPCVDでポリシリコン膜を付け、ボロンとリンドープを行ってp型とn型シリコンにして太陽電池特性が示せたことを発表していました。Macro BEANSセンターと同じようなウイービングMEMSの研究が出だしたという感じです。織物ではないですが、ストレッチャブルデバイス等のフレキシブルデバイス関連の発表も5件程度ありました。バイオ・医療関連の発表は発表件数としては68件と最も多く、またセッションも細分化されましたが、目新しい発表はなかったように思います。ナノや3次元構造形成に関しても特に目新しい発表はなかったように思います。また、MEMSの性格から有機デバイスに関する発表は少なかったと思います。
 従来MEMSに関しては、RF MEMS、物理量センサ、流体デバイスの発表はコンスタントに出されており、新しさというよりは性能向上や評価に関する発表が多かったと思います。OPTICAL MEMSに関しては、発表件数はそれほど多くはなかったですが、特にオーラルセッションではフォトクリスタル、リキッドクリスタルやメタマテリアル等新しい材料を取り入れたものが採択されていたように思います。POWER MEMS(エネルギーハーベスティング)に関しては、BEANSで狙っている熱電や光電に関するものは少なく、振動発電の発表が多かったように思います。振動発電では環境振動が低周波なので、これを如何に高周波に変換するかの発表が多かったです。プロセス関係としてはパリレンを使った発表が多かったように思います。
 来年のMEMS2011は1月23~27日にメキシコのCancunのHilton Hotelで開催予定です。アンケート結果から今年と同様に部分パラレルオーラルセッション方式で開催することになりました。

6 第4回つくばイノベーションワークショップ報告(2010年1月8日~9日)

 つくばにナノテク研究開発拠点を形成しようとする構想についての意見交換会、つくばイノベーションワークショップの第4回が経産省主宰で、2010年1月8-9日、産総研つくばにて開催されました。
 今回は6つのコア領域および3つのコアインフラの各々の進捗状況が紹介され、深夜および休日にもかかわらず、100人を越える参加者によって活発な意見交換がされました。着実に進む拠点整備状況、ベースとなる研究開発テーマ、スキームなど全体を把握することができました。
 次回、第5回は、2月15日、16日で、世界のナノテク拠点の代表の参画を得て、拠点や研究のマネージメント、国内外ネットワーキングのあり方、コンソーシアムにおける知財の取り扱いなどについてオープンに意見交換することが計画されています。
以下、第4回の概要を記します。
 冒頭、経産省産業技術環境局、土井研究開発課長から趣旨説明があり、紆余曲折はあったものの、国家プロジェクトとして必要な予算措置が取られている状況が紹介されました。続いて、同、西本審議官から、国際競争の概観と融合・集中連携拠点の重要性、我が国におけるナノテク拠点形成の重要性などが述べられました。日立製作所 中村取締役から、ナノテク拠点の意義と重要性を踏まえた上で、今後の議論のベースとなる6つの指摘がされました。すなわち、①アウトカムの姿 明確化 ②産業競争力強化のシナリオ ③研究と事業サイドの対話 ④設計ツール、アーキテクチャなどシステム的アプローチの重要性 ⑤産学官連携 ⑥アジアにおけるR&Dハブ
 6つのコア領域とは、パワーエレクトロニクス(SiCを基板とするデバイス開発)、ナノエレクトロニクス(CMOS+新材料をベースに新原理デバイス発掘と集積化検証)、N-MEMS(多品種少量分野におけるアプリ開拓と大口径化)、カーボンナノチューブ(CNT量産実証と多様な用途開発)、ナノグリーン、ナノ安全、です。
 各々、現状を踏まえて、産業競争力強化のためのスキーム、有効なテーマ設定をしようとしていることが分かりました。特に、SiC、CNTについては、拠点形成を最大限活かしたスキームで、狙いとそこに至るシナリオが明確という印象でした。ナノエレにおいては、行き詰まり感のある現状から、どのようにブレークスルーを確保するか、feasibility判断が困難な中、幅広い議論がされています。これらの議論を参考にN-MEMSもさらに議論を深めるべきと思います。企業の参画を求めていく際に、売りが何か、競争力強化に至るシナリオ、など、結果の見えないものに資金は出せない、との見方に対する反論、すなわちN-MEMSの価値を見えるようにすること、が重要と思われます。
 全体としては今後、IPや海外企業の扱いなども議論の対象になるとの指摘もされていました。
 次回からは議論を一般にもオープンにするとの方針のようです。ご興味のある皆様の活発な意見表明をお願いいたします。




1 第20回マイクロナノ先端技術交流会の開催(2010年3月11日)

 (財)マイクロマシンセンターでは、MEMS協議会の産学連携事業の一環として、賛助会員・MEMS協議会の専門家を対象に、マイクロナノ技術に関する各産業分野における先端技術への認識と理解を深め、マイクロナノ技術の普及啓発と産学の技術交流を図ることを目的として、「マイクロナノ先端技術交流会」を実施しています。
 第20回のマイクロナノ先端技術交流会は、MEMSの新規アプリケーションを図るために「MEMSをどのように活用し、デバイス設計・解析・評価を行なうか」ということに焦点を当て、㈱テクノ・インテグレーション代表取締役の出川通氏、京都大学大学院工学研究科マイクロエンジニアリング専攻の土屋智由准教授を講師に迎え、下記のとおり開催いたします。
 出川先生からは、MOT(Management of Technology)の視点から、MEMSのアプリケーションと開発・事業化の考え方、産学連携・企業連携などアライアンスの考え方などを事例などを交えてご講演いただき、土屋先生からは、高信頼高機能MEMSの実現に向けたデバイス設計・解析・評価として、電気等価回路を用いたMEMSの設計・解析と新たに開発した等価回路ジェネレータの紹介およびMEMS構造体の信頼性評価、特にシリコンの破壊と疲労についてご講演をいただきます。

    【第20回マイクロナノ先端技術交流会】
   ◇開催日時:平成22年3月11日(木)13:30~17:00
           (講師を囲む懇親会 17:15~19:00)
   ◇会   場:(財)マイクロマシンセンター「MMCテクノサロン」
           東京都千代田区神田佐久間河岸71-3 柴田ビル3階
   ◇参 加 費:一般 6、000円 /MEMS協議会メンバー 2、000円
   ◇定   員:30名(定員になり次第、締切らせていただきます。) 
   ◇問合せ先:〒101-0026東京都千代田区神田佐久間河岸67 MBR99ビル 6階
           財団法人マイクロマシンセンター
           マイクロナノ先端技術交流会担当(阿出川、酒向)
               TEL 03-5835-1870、 FAX 03-5835-1873

 開催案内については、MEMS協議会ホームページやマイクロナノExpressでもご案内しますので、皆様のご参加をお願いいたします。

2 ハノーバメッセ2010への出展(2009年4月19日~23日)

 MEMS協議会海外アフィリエートの一つであるiVAMとの相互ベネフィットによってハノーバーメッセの“MicroNano Tec”にMMC/BEANSとして出展します。
<開催概要>
 u 2010年4月19日~23日
 u ドイツ ハノーバー
 u ハノーバーメッセの詳細は、http://www.ivam.de/index.php?content=messe_details&id=416
 u iVAMの詳細は、       http://www.ivam.de/index.php?content=ueber
 

3 第15回国際マイクロマシンサミットの開催案内(2010年4月26日~30日)

 マイクロナノテクノロジー分野における各国のリーダーが集まり、様々なレベルの情報交換、意見交換を行うマイクロマシンサミットの第16回目は、以下のような概要で開催されます。
<開催概要>
 u 2010年4月26日(月)~30日(金)(テクニカルツアー含む)
 u ドイツ ドルトムント(ヒルトンホテル)
 u 日本代表団
  下山東大教授(MEMS協議会副会長、国際交流委員会委員長)をチーフデリゲートとし、
  企業、産総研からのデリゲート3人、オブザーバー4人、計8人で参加予定です。
 u サミットの詳細は、http://www.mms10.org/

4 マイクロナノ2010の開催案内(7月28日~30日)

  マイクロナノテクノロジーの総合イベント・マイクロナノ2010を、7月28日~30日、東京ビッグサイトにて開催いたします。今回は従来のマイクロマシン/MEMS展に加え、市場拡大が期待されるサービスロボットに関する製造技術展:ROBOTECHを新規に同時開催する予定です。出展、参加のご検討をお願い致します。
<開催概要>
 1 第21回マイクロマシン/MEMS展
   ・2010年7月28日(水)~30日(金) 東京ビッグサイト 東ホール
 2  同時開催展
   ・ROBOTECH 次世代ロボット製造技術展
 3 同時開催カンファレンス
   ・第16回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
   ・MEMS実装・パッケージングフォーラム
   ・日独マイクロナノ・ビジネスフォーラム
   ・BEANSプロジェクトセミナー
   ・MEMS協議会(MIF)フォーラム
   ・MEMS協議会産学連携ワークショップ
 詳細は、http://www.micromachine.jp/にてご確認ください。

5 MEMSアフリエート関係のイベント

<第5回つくばイノベーションアリーナワークショップ>
 u 2010年2月15日、16日
 u 産総研つくば中央第1 講堂
 u 概要
  第5回は、世界のナノテク拠点の代表の参画を得て、拠点や研究のマネージメント、国内外ネット ワーキングのあり方、コンソーシアムにおける知財の取扱い等について意見交換を行うとともに、ナ ノエレ(フォトニクス含む)、MEMS、ナノ計測各分野における研究課題等について議論する。そのため、1日目にマネージメントセッションを、2日目にテクニカルセッションを設ける(使用言語:英語)。





 本項は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。

1.昨年11月の機械受注、民需は前月比11.3%減
  内閣府は、1月14日、2009年11月の機械受注統計を発表しました。
  それによりますと、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額は前月比11.3%減の6253億円でした。これで2カ月連続の減少となります。このうち製造業は18.2%減、非製造業は10.6%減です。
  機械受注総額(季節調整値)で見ますと、前月比8.0%減となりました。10月はプラス3.2%でしたので一転してマイナスとなっています。
  内閣府は、基調判断を「下げ止まりに向けた動きが見られる」から「下げ止まりつつあるものの、一部に弱い動きがある」に変更しました。
    参考:http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/0911juchu.html

2.月例経済報告(1月20日)
  内閣府は、1月20日、月例経済報告を発表しました。
  1月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。
  先行きについては、当面、厳しい雇用情勢が続くとみられるものの、海外経済の改善や緊急経済対策の効果などを背景に、景気の持ち直し傾向が続くことが期待される。
  一方、雇用情勢の一層の悪化や海外景気の下振れ懸念、デフレの影響など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある」としています。
  政府は、家計の支援により、個人消費を拡大するとともに、新たな分野で産業と雇用を生み出し、日本経済を自律的な回復軌道に乗せ、内需を中心とした安定的な経済成長を実現するよう政策運営を行う。このため、「緊急雇用対策」及び「明日の安心と成長のための緊急経済対策」を推進することとし、平成21年度の補正予算を国会に提出した。また、12月25日、「平成22年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」を閣議了解した。12月30日には、「新成長戦略~輝きのある日本へ~」を閣議決定したとしています。
  また、日本銀行に対しては、こうした政府の取り組みと整合的なものになるよう、適切かつ機動的な金融政策運営によって経済を下支えするよう期待するとしています。
    参考:http://www5.cao.go.jp/keizai3/2010/0120getsurei/main.pdf

3.世界銀行、2010年の世界経済見通しを公表
  世界銀行は、1月21日、「世界経済見通し2010」を発表しました。
  それによりますと、世界のGDPは2009年にマイナス2.2%と収縮しましたが、2010年にはプラス2.7%、2011年にはプラス3.2%成長するものと見ています。
  このうち、途上国の成長率は、2009年の1.2%から、2010年には5.2%、11年には5.8%と比較的力強く成長するものと見ています。特に、中国は2009年の8.4%成長から2010年には9%の成長と大幅なプラスになるものと予測しています。
  これに対し、先進国の成長率は2009年のマイナス3.3%から、2010年にはプラス1.8%、11年には2.3%と比較的低めの成長になるものと予測しています。
  また、同報告書では、プラス成長に転じるとはいえ、各国経済が被った損失を取り戻すためには数年かかるものと警告しています。さらに、今後5-10年間はリスク回避傾向の増大、金融に対する規制の強化等により途上国で資金不足や資金調達コストの増大が生じかねないと指摘しています。 → 参考
  
4.企業向けのサービス価格、09年は2.5%の下落
  日本銀行は、1月26日、企業向けサービス価格(2005年を100とする、速報値)を発表しました。
  それによりますと、2009年の企業向けサービス価格の指数は98.4となり、前年比2.5%下落しました。下げ幅は1985年の統計開始以来、最大となります。
  項目別で見ますと、外航貨物輸送が▲31.5%、国際航空貨物輸送が▲34%、広告が▲6.2%、リース・レンタルが▲3.6%、情報通信が▲1.1%といずれもマイナスになっています。
  一方プラスになったものは、事務所賃貸が+1.0%、廃棄物処理が+2.9%、法務・会計サービスが+1.6%などに限られています。
    参考:http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cspi/cspi0912.pdf

5.IMF、2010年の経済見通しを上方修正
  国際通貨基金(IMF)は、1月26日、最新の世界経済見通しを公表しました。
  それによりますと、2010年の世界経済の実質経済成長率を3.9%と予測し、前回10月の見通しから0.8%上方に修正しました。
  日本の成長率は1.7%で前回と変わりませんが、その他の国が大幅に上方修正されています。例えば、米国は2.7%と前回から1.2%上方修正、EUが1.0%と0.5%の上方修正、中国が10.0%と前回から1.0%の上方修正、インドが7.7%と前回から1.3%の上方修正となっています。
  また、2011年の成長率は世界全体で4.3%と予測しており、前回10月の見通しから0.1%上方修正となっています。ちなみに、日本の2011年の成長率は2.2%となっており、前回から0.2%下方修正となっています。
    参考:http://www.imf.org/external/pubs/ft/survey/so/2010/NEW012610B.htm

6.12月の輸出額は、15か月ぶりプラスに
  財務省は、1月27日、2009年12月分の貿易統計(速報)を発表しました。
  それによりますと、輸出額は5.4兆円となり、前年同月比で12.1%のプラスとなりました。輸出が前年同月比でプラスとなるのは15カ月ぶりなります。なお輸入は4.9兆円で前年同月比5.5%の減少となり、14カ月連続で減少となりました。差し引き、5400億円の黒字となっています。貿易の黒字は11カ月連続となります。
  また、同日、09年全体の貿易統計も発表しています。輸出額は54.1兆円で対前年比33%の減、輸入額は51.4兆円で35%の減となり、差し引き2.8兆円の黒字となりました。貿易黒字が前年を上回るのは2年ぶりとなりました。我が国からの輸出の相手国としては、中国が米国を抜いて初めて首位に立ちました。
    参考:http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2009_12.pdf
        http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2009.pdf

7.温暖化ガス、25%削減を条約事務局に提出
  政府は、1月26日、我が国の温暖化ガス削減目標を国連気候変動枠組条約事務局に提出しました。
  内容は、地球温暖化ガスの2020年の排出削減量を1990年比で25%削減するというものです。
  ただ、「すべての主要国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築及び意欲的な目標の合意を前提とする」との条件付きとなっています。
  今後は、各国の取り組み状況がどうなるのか、25%削減の具体的な内容がどのようになるのかが課題となります。
    参考:http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=14925&hou_id=12036

8.経済産業省の主な経済指標
  (鉱工業指標調査 2009年12月速報分 2010年1月29日)
  経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめ た統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。概要は以下の通りです。
  -生産は持ち直しの動きで推移―
   ・今月は、生産、出荷が上昇、在庫は横ばい、在庫率は低下であった。
   ・製造工業生産予測調査によると、1月、2月とも上昇を予測している。
   ・総じて見れば、生産は持ち直しの動きで推移している。

  12月の生産・出荷・在庫動向
   1) 生産
    12月の生産は、前月比2.2%の上昇と10か月連続の上昇(前年同月比は5.3%の上昇)となり、指数水準は89.9(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、一般機械工業、その他工業等であった。品目別にみると、電子・電動玩具、分析機器、反応用機器の順に上昇に寄与している。
   2) 出荷
    12月の出荷は、前月比1.1%の上昇と10か月連続の上昇(前年同月比は4.5%の上昇)となり、指数水準は90.6(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、情報通信機械工業、化学工業(除、医薬品)であった。
   3) 在庫
    12月の在庫は、前月比0.0%の横ばい(前年同月比は▲14.6%の低下)となり、指数水準は93.7(季節調整済み)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、電子部品・デバイス工業、精密機械工業等、低下に寄与した業種は、金属製品工業、化学工業、一般機械工業等であった。
    12月の在庫率は、前月比▲4.7%の低下(前年同月比は▲18.3%の低下)となり、指数水準は107.9(季節調整済み)となった。
  <製造工業予測調査>
    製造工業生産予測調査によると、1月は前月比1.3%の上昇、2月は同0.3%の上昇であった。1月の上昇は、一般機械工業、輸送機械工業、金属製品工業等により、2月の上昇は、一般機械工業、鉄鋼業、電子部品・デバイス工業等による。12月の実現率は▲0.2%、1月の予測修正率は▲0.2%となった。
     参考:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html

9.12月の失業率は5.1%、0.1%改善
  総務省は、1月29日、2009年12月の失業率を発表しました。
  それによりますと、12月の完全失業率(季節調整値)は5.1%で、前月に比べて0.1%低下しました。低下は2カ月ぶりとなります。
  また、09年平均の失業率も同時に発表しています。それによりますと、09年平均の完全失業率は5.1%で、前年比1.1%上昇となりました。上昇幅は過去最大であり、年平均が5%台となるのは平成15年(5.3%)以来6年ぶりとなります。
  また、厚生労働省は、同日、2009年12月の有効求人倍率を発表しました。12月の有効求人倍率(季節調整値)は0.46倍であり、前月比0.01%の上昇となりました。上昇は4カ月連続となります。あわせて、09年平均の有効求人倍率も発表しています。09年平均の有効求人倍率は0.47倍であり、前年に比べて0.41%低下しています。有効求人倍率が0.47倍は統計のある63年以降では最低となります。
    参考:http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/05400.pdf
        http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/youyaku.pdf
        http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000003v91-img/2r98520000003veh.pdf

10.12月の消費者物価、10ヵ月連続下落
  総務省は、1月29日、2009年12月の消費者物価を発表しました。
  12月の全国の消費者物価指数(CPI、2005年=100)は、生鮮食料品を除く総合が99.8と前年同月比1.3%下落しました。下落は10カ月連続です。ただ、前月からの下落幅は、11月が1.7%でしたので、縮小してきています。生鮮食料品を含む総合は99.6であり、前年同月比1.3%下落しました。総合の下落幅も前月に比べて縮小しています。
  併せて、09年全体の消費者物価指数も発表しました。09年の全国の消費者物価指数は、生鮮食料品を除く総合は、100.3となり1.3%下落しました。また、生鮮食料品を含む総合は同じく100.3であり、1.4%下落しました。これらの下落率は、統計のとれる1971年以降の最大の下 落率となります。消費者物価指数が下落したのは、平成17年以来4年ぶりとなります。
  09年全体の下落要因を見ますと、交通・通信、光熱・水道、教養娯楽、家具・家事用品などが要因となっています。例えば、ガソリンが▲22.7%、灯油▲33.8%、薄型テレビ▲29.1%、電気冷蔵庫▲12%などとなっています。
    参考:http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
        http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/nen/pdf/zen-n.pdf

11.中国に国家エネルギー委員会が発足
  中国の国務院(内閣)は、1月27日、国家エネルギー委員会の発足を発表しました。
  同委員会では、中国のエネルギー発展戦略の立案、エネルギー分野の安全と発展に関する重要テーマの審議、国内のエネルギー開発と国際協力の重要事項について協議を行うとしています。委員会のトップ(主任)は温家宝総理です。
  中国では1980年に国家エネルギー委員会が発足しましたが、2年後に廃止されました。88年にもエネルギー部が設立されましたが93年に廃止となっています。その後08年の国務院機構改革でエネルギー局は同年8月に発足、今回委員会の発足となったものです。
    参考:http://www.jetro.go.jp/biznews/asia/4b62921543df0

12.2009年の給与・労働時間、過去最大の下落
  厚生労働省は、2月2日、毎月勤労統計調査(速報)の2009年全体の結果を発表しました。
  それによりますと、ボーナスを含めた平均月間現金給与総額は、前年比3.9%減の31.5万円となりました。この内、きまって支給する給与は26.2万円で2.1%の減、特別に支払われた給与は5.3万円で12.1%の減となっています。前年比マイナスとなったのは3年連続で、下げ幅は現行方式で調査を始めた1990年以降で過去最大となりました。
  平均月間総実労働時間は、前年比2.9%減の144時間となりました。この内、所定外労働時間が15.2%減の9.2時間となっています。所定外労働時間の減少が大きいのは、製造業のマイナス32%、鉱業のマイナス50%などとなっています。労働時間の減少は3年連続です。
     参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/21/21p/dl/pdf21p.pdf

 

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