第9回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム開催
結果報告
■ 第9回 プログラム
 第9回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムは、11月13日(木)、東京・北の丸公園、科学技術館のサイエンスホールにおいて、経済産業省及び新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の後援のもとに、日本小型自動車振興会から補助金をうけて「マイクロマシン技術-ナノ技術を支える次代の産業技術基盤」をサブテーマとして当センターが開催しました。
 セッション1.の「オープニング」では、当センターの下山理事長の開会挨拶に続いて、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の高橋理事から来賓のご挨拶を戴きました。
 その中で高橋理事は、1991年から10年間継続したマイクロマシンプロジェクトの成果を受けて、2003年度からMETIの政策「フォーカス21」の一環として、MEMSプロジェクトを開始したこと。このプロジェクトは、この事業で確立される高度なMEMS製造技術をファンドリー事業に展開することで、RF-MEMS、光MEMS、センサーMEMS等のMEMS産業の活性化を目標としていること。また、このシンポジウムが、国際的な情報交換により、世界のマイクロマシン及びナノテク技術の一層の発展に資することを期待されると共に、日頃NEDOのプロジェクトに協力されている研究者、及び当センターの振興活動に対し感謝の意を表された。

 続いて、欧米のMEMS先駆者による二つの特別講演を行いしました。 一つはスイス、Neuchatel大学のNico F. de Rooij教授による「大学から産業への技術移転」のテーマで、Neuchatel大学が関わった企業への技術移転とその応用製品についての講演で、他の一つは米国のMassatusetts工科大学のStephen D. Senturia教授による「MEMSのアイデアの製品化」についての講演で、MEMSの過去と現在、MEMSの将来のトレンド、MEMSのアイデアを製品化する場合の配慮すべき視点などについて講演された。
 この他に、セッション2の「マイクロマシン産業への道」、セッション3の「革新研究紹介」、セッション4の「マイクロマシン・ナノ技術戦略」の中で、海外6名を含む計13名の招待者に講演して頂きました。
特にセッション4の中で行われたMEMSの産業化に関するパネルディスカッションは、聴衆の質問に対しパネリストが真摯に回答する形で行われ、その熱の入った質疑応答に会場全体の関心が集中し大変好評でした。
 参加登録者218名の内訳は、約83パーセントが技術研究者を含む企業関係者、8パーセントが(独)産業総合技術研究所等の公的機関、7パーセントが大学の学生及び関係者、その他が2パーセントとなっており、特に、企業の研究者の当シンポジウムへの関心の高まりが伺えた次第です。招待者、報道関係者等を加えた全参加者は297名に上り、会場は終止活気に満ちて盛況の内に終了する事ができました。

 最後に、当シンポジウムの開催にご協力頂いた賛助会員の皆様に深くお礼申し上げます。