財団法人マイクロマシンセンター

[No.2008-04] 2008年4月17日発行


ニ ュ ー ス 目 次  


  1 平成20年度・マイクロマシンセンターの事業計画承認される
  2 JIS用語
  3 MEMSの技術戦略マップのローリング調査(人材育成)報告
  4 MemsONE普及事業の完了報告
  5 国内外動向調査
  6 MEMSファンドリーの現状とファンドリー市場動向調査報告
  7 第14回マイクロ・ナノ先端技術交流会の開催
  8 SEMICON China報告


  1 第13回国際マイクロマシンサミットの開催案内(4月30日~5月3日)
  2 ハノーバメッセ2008への出展(4月21日~25日)
  3 マイクロナノ2008の開催案内(7月29日~8月1日)



  1 経済政策動向
  2 産業技術政策動向


  1 マイクロマシンセンターの組織変更について
  2 マイクロマシンセンターの人事異動
  3 経済産業省の人事異動
  4 平成20年度第1回運営委員会・理事会・評議員会の開催案内
    
  
ニ ュ ー ス 本 文

 

1 平成20年度・マイクロマシンセンターの事業計画承認される

 財団法人マイクロマシンセンターの平成20年度事業計画は、3月24日(月)の運営委員会及び3月28日(金)の第3回評議員会、第2回通常理事会において審議の上承認されました。計画概要はMMCのHP上ならびに広報誌「マイクロナノ第63号」(4月25日発行予定)に掲載される予定ですが、基本方針は次のとおりです。
 平成20年度においては平成18年度より3ヶ年計画で開発がスタートした「高集積・複合MEMS製造技術開発プロジェクト」(通称:ファインMEMSプロジェクト)の最終年度にあたることから、プロジェクトの目的達成と完成を目指す。平成19年3月に開発が終了した「MEMS用設計・解析支援システム開発プロジェクト」(通称:MEMS-ONEプロジェクト)については前年に引き続きサポート体制を構築し成果普及業務を実施する。さらに、現在公募中の「異分野融合型次世代デバイス(BEANS)製造技術開発プロジェクト」に対して、集中研方式の応募をして対応することとする。又、産業化のための環境整備活動については、平成18年4月に発足したMEMS協議会の政策提言活動や産業交流・活性化事業を推進する。なお、調査研究事業、標準化推進事業、普及広報事業等も前年に引き続き積極的に推進するとしている。

2 JIS用語

 JIS C 5630-1「マイクロマシン及びMEMSに関する用語」が平成20年3月20日、MEMSに関する初のJIS 規格として制定されました。
 当センターでは、マイクロマシン及びMEMS技術は、従来の一般的な機械関連のみならず、医療、バイオなど様々な分野に関連しており、これらの異分野間にまたがる研究開発を、今後、効率的に進めるためには、分野を越えたコミュニケーションの基本となる、専門用語を明確にすることが必要との認識から、平成5年からマイクロマシン技術用語の抽出、整理、語意調査を行い、平成7年度に220語の和文用語集を完成させました。この用語集を国際規格として世界に普及させるため、平成14年にこのマイクロマシン用語集(英文版)をIECに提案しました。提案は承認され、韓国等からの追加用語提案の審議、IECの既存用語集(IEV)との重複チェックや必要性の吟味による絞込みを行い、平成17年9月、最終的に109語を規定したIEC規格(IEC62047-1:2005, Semiconductor devices - Micro-electromechanical devices ? Part 1: Terms and definitions)が成立しました。
 これを受けて、国際規格一致のJIS原案を作成するため、平成18年4月に財団法人マイクロマシンセンターに首都大学東京 諸貫信行教授を委員長とする専門用語JIS原案作成委員会を設置し、IEC規格の中で、追加された用語、定義が修正された用語の翻訳を中心に作業及び審議を行い、平成18年7月にJIS原案を作成しました。その後、日本工業標準調査会に設置された専門委員会の調査審議等を経て、このたびの制定となりました。各方面において広くご利用いただければと思います。(規格の購入は財団法人 日本規格協会(http://www.jsa.or.jp/)から、本文の閲覧のみであれば日本工業標準調査会のJIS検索サイト(http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html)から可能です。)

3 MEMSの技術戦略マップのローリング調査(人材育成)報告

マイクロマシンセンターでは、MEMS技術戦略マップのローリング調査として、今後予想されるMEMS市場の拡大に対応するために必要となるMEMS人材の確保・育成システムの充実を図る仕組みとその環境整備の方策をまとめました。
本調査では、MEMS関連企業で実施されているMEMS分野の人材育成プログラムの実施状況を調査して、産業界が望むMEMS人材像へのステップアップ方策も加味したMEMS人材育成システムの概念図をまとめるとともに、我が国全体のMEMS人材育成・強化の方策を、企業内人材育成の充実、産学連携による人材育成の充実、他分野の人材が容易にMEMS分野に参入可能となる環境整備の3つの視点からまとめました。
調査結果の概要は、以下のとおりです。
(1)MEMS市場の拡大への対応
我が国のMEMS産業活性化と国際競争力強化には、MEMS産業全体の基盤強化が必要で、根幹となる人材強化は、我が国全体の問題でもある。平成10年には1兆1,700億円、平成15年には2兆4,000億円と予想されるMEMS市場規模を支える人材を質・量ともに充実させていくことは、我が国のこれからの国際競争力強化のために極めて重要である。
(2)企業におけるMEMS人材の状況と課題
・MEMSを理解し、MEMS市場拡大・創出に向けたMEMSの適切なアプリケーションを企画提案し、研究・開発をマネジメントできる人材(MEMSマネージャー)が最も望まれている。
・MEMSマネージャーを支える、MEMS研究・開発人材、MEMS製造人材(MEMSマイスター)等の人材の層を厚くする必要がある。
(3)効果的な人材育成のための施策
  ・他分野からの人材が、容易にMEMS分野に参入可能となるような環境整備が必要である。
・産学連携による実践的な人材育成や、社会人を対象としたMEMS技術講座・研修コースの拡充が必要である。

なお、この調査の実施にあたっては、当センターの中に、学識経験者、MEMS技術研究者からなる「MEMS人材検討委員会」(委員長:オリンパス㈱唐木幸一執行役員)を設置し、NEDO技術開発機構の調査研究委託を受けて実施しました。また、この調査結果は、NEDO技術開発機構からも公表される予定ですが、マイクロマシンセンターのホームページでも順次紹介していく予定です。

4 MemsONE普及事業の完了報告

 平成16~18年度の3ヶ年に亘って実施した「MEMS用設計・解析支援システム開発プロジェクト」が完了したことに伴い、平成19年度は、本プロジェクトが目標に掲げたMEMS産業の裾野の拡大およびMEMS新製品開発の促進に向けて、プロジェクトの成果であるMemsONE(MEMS Open Network Engineering System Design Tools:メムスワン)を広く普及させるための事業をNEDOより委託されて実施致しました。
 以降に本事業の内容とその成果を報告致します。
 (1)事業の内容
  MemsONEの普及を促進し、浸透、定着させるためには、事業開始当初の1~2年間の初期活動が
 極めて重要です。このため本成果普及事業では、β版の国内頒布とユーザ支援を強力に推進し、
 MEMS用設計・解析支援ソフトとしての高い評価を得るとともに、機能改善とPRおよび普及のための
 調査活動を行うことで普及基盤の確立を狙いとして、下記4テーマについて実施しました。
  ①MemsONEβ版の普及活動
  ②MemsONE機能の改善・強化
  ③成果普及・ユーザ支援活動
  ④普及のための調査活動
 (2)事業の成果
  実施に当っては、(財)マイクロマシンセンターとMemsONEの開発に中心的役割を果たしたソフトベンダー3社が連携するとともに、事業を的確かつ円滑に推進するための委員会を設置して実施しました。
  β版の普及活動においては、Webを利用した申し込み方法やライセンス申請の仕組みを構築して効率的な頒布活動を行い、当初、頒布目標に掲げた「300ライセンス以上」を大きく上回る454ライセンスを達成しました。また、著名な国内イベントに出展して広くPRしました。一方、ユーザの追跡調査のためのアンケートを実施し、機能の不足や使い勝手等の利用者ニーズ・課題および、商用版の導入希望に関する情報を収集しました。
  機能の改善・強化においては、ユーザニーズの中でより緊急性の高い、ユーザとのインタフェースを担うGUI機能に対する改善やソフトの高速化、省メモリ化、精度向上、あるいは大規模解析の改善等を実施しました。また、ユーザ支援に不可欠な解析事例を基にしたチュートリアルマニュアルを整備・強化しました。
  ユーザ支援活動においては、MemsONEの実習講座を東京および京都において計11回開催、活用事例セミナーを東京および大阪で各1回開催し、計220名の受講者を得ました。また、展示パネルやパンフレットを整備して、各種イベントやセミナーで展示・配布しました。
  普及のための調査活動においては、MEMSファンドリーのレディーメードプロセスによるプロセスレシピ集を作成し、その設計ガイドラインを提示しました。また、そのデータを用いてMemsONEによるエミュレーションが実行可能なことを確認しました。さらに、MEMS関連の全国の公設試のネットワークを目指して、MEMS関連情報担当窓口のリストを作成しました。
  以上の活動により、当初の目標を達成することができました。

5 国内外動向調査

 本調査は、マイクロマシンに関する国内外の最新かつ詳細な情報を収集・分析し、その技術動向を把握することを目的として平成5年度より継続して実施しています。本年度は昨年度に引き続き、早稲田大学の庄子習一教授を委員長とする専門家14名からなる国内外技術動向調査委員会を設置し、上期は"TRANSDUCERS’ 07"を、下期は"MEMS2008"を調査し、報告書としてまとめました。
 "TRANSDUCERS"はマイクロセンサ、マイクロアクチュエータに関する最先端の研究開発事例が発表される国際会議で、1981年にボストン(米)で第1回が開催されて以来、隔年に開催されています。
 今回の"TRANSDUCERS’ 07"は14回目の開催に当たり、フランス・リヨンにて2007年6月10~14日の間で開催されました。総参加登録者は1350名であり、前回(886名)に比して大幅に増えています。発表は口頭発表228件(前回199件)、ポスター発表423件(前回315件)、招待講演14件(前回15件)と基調講演3件(前回3件)を含めて合計654件(前回532件)でした。
 MEMS2008”はIEEEのMEMS技術に関する国際会議で、今回は21回目となります。2008年1月13~17日の日程で、米国アリゾナ州ツーソンで開催されました。778件(前回611件)の投稿論文から口頭発表42件(前回43件)、ポスター発表224件(前回178件)、合計266件(前回224件)の発表がシングルセッションで行われました。

6 MEMSファンドリーの現状とファンドリー市場動向調査報告

 マイクロマシンセンターでは、製造設備を有しない企業でも容易にMEMSビジネスに参入できるように、MEMSデバイス開発・製造において重要な役割を果たすMEMSファンドリーについての基礎データを得るためMEMS関連企業へのアンケート調査を行い、国内のMEMSファンドリー産業の現状とファンドリー市場規模の推定、および我が国のMEMSファンドリー産業の課題について取りまとめました。
 本調査結果での、我が国のMEMSファンドリーの現状は次のとおりです。
  ○専業ファンドリーは少なく、企業内部にMEMS開発・生産設備を持つ企業が、設備有効活用を図りながら、自社のMEMS事業に反映させるためにファンドリーサービスを行っている企業(兼業ファンドリー)が多いこと。
  ○ファンドリーサービスの内容は、開発試作がほとんどであり、特に投資の要するウエハ工程が多いこと。
  ○国内MEMSファンドリーの市場は、MEMSアプリケーションの拡大が進めば、現在の約350億円から2010年は約1,450億円、2015年は約4,800億円の規模になると推定される。
    また、海外のMEMSファンドリーの動向、海外のMEMS産業化のパターンの概要をまとめ、これら調査結果から、MEMSの市場拡大にはMEMSのアプリケーション拡大が重要で、アプリケーション拡大を加速するためには、開発・試作機能を持つMEMSファンドリーの充実(MEMSベンチャーを生み出す/支援するような仕組み・機関)が急務であるとの課題をまとめました。
  なお、この調査の実施にあたっては、当センターの中に、学識経験者、MEMS技術研究者からなる「産業動向調査委員会」(委員長:東京大学大学院情報理工学系研究科 下山勲教授)を設置し、実施しました。

7 第14回マイクロ・ナノ先端技術交流会の開催

 第14回マイクロナノ先端技術交流会が、3月13日(木)、九州大学の安達千波矢教授、東北大学の寒川誠二教授を講師に迎えてMMCテクノサロンで開催されました。 
 参加者は23名で、活発な質疑がなされました。
 講演内容は次のとおりです。
  ①九州大学 未来化学創造センター光機能材料部門  安達千波矢 教授
    講演内容: 「 有機半導体発光デバイスの最前線-基礎から最前線まで- 」
      有機半導体発光デバイスは、有機ELの成功を 足がかりに大きな展開を迎えている。そこで、有機半導体の特長、動作原理、デバイス化、最新デバイスについて解説された。
  
  ②東北大学 流体科学研究所 流体融合研究センター  寒川誠二 教授
    講演内容: 「 プラズマエッチングの最前線とナノ加工」
      半導体デバイスの微細化はプラズマエッチング技術の進歩によって実現されてきたといっても過言ではないが、しかし、サブ32nm世代のデバイスにおいてはその損傷が大きな問題となっている。そこで、プラズマエッチング技術における現在の問題点と将来のサブ10nmを目指した技術開発について解説された。
 
九州大学 安達千波矢教授 東北大学 寒川誠二教授

 なお、講演終了後、講師の安達千波矢教授、寒川誠二教授を囲んだ技術相談・交流会が行われ、和やかなうちに閉会いたしました。

8 SEMICON China報告

 中国における半導体関連の最大のイベントであるSEMICON China2008が中国の上海国際コンベンションセンターにて開催されました。SEMICON China今年で20年を迎え、記念のイベントとして3月20日(木)に「2nd MEMS Commercialization Forum」が開催され、MMCから“MEMS Commercialization in Japan:Industry-Academia-Government,Tri Helix Industry Development Efforts“(産官学の連携によるMEMS産業化推進)について講演しました。SymposiumはSEMICON China2008の会場内に設けられた講演スペースで行われ、約200名が参加する盛況なものでした。
 フォーラムはSession 1が「Business Model and Industry Trend」に関するもので清華大学Zhou先生がChairを務め、フランスのYole Development、台湾のTSMC、ベルギーのIMEC、日本のMMC、中国北京大学のZhang教授、日本の東北大学羽根先生の講演がありました。
 Session 2では「Process Technolog」yについて、SUSS、STS、Vecco、Oxford Instrumentの各社から、Session 3では「Device Technology and Market Trend」についてMiradia、Bosch Sensortec、MEMSIC、Discera、Knowles Acousticsの各社から講演がありました。
 また今回、TSMCが公式の場で初めてMEMSファンドリービジネスに参入することを公表したこともあり多くの参加者が講演後コンタクトをとり注目の高さを見せていました。
 一方、この機会を利用し、昨年12月にMEMS協議会のアフィリエートの一員となったShanghai Society of Transducing Technologiesの関係者と会場で面談し情報交換を行い、上海地域の科学技術振興団体とMEMS協議会との連携を強めていく活動の推進について今後も協議することとなりました。
 SEMICON China2008会場 (上海国際コンベンションセンター)






1 第14回国際マイクロマシンサミットの開催(4月30日~5月3日)

 第14回国際マイクロマシンサミットが4月30日(水)~5月3日(土)に韓国の太田(Daejeon,Korea)にて開催され、日本から代表団を派遣致します。
 国際マイクロマシンサミットは日本の提案により平成7年3月に京都で開催されたのが始まりで、以後、各国持ち回りで行われ、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イスラエル、日本、韓国、シンガポール、インド、スイス、台湾、イギリス、米国、及び、ベネルクス、ノルディク、ラテンアメリカ、地中海沿岸地域の国々が参加し、各国のマイクロマシン/MEMSやナノテクの取組状況と課題、ならびに世界の産・学研究機関での最先端の研究成果等の発表がなされ、討議が行われます。
 第14回国際マイクロマシンサミットのメインテーマは、「 Micromachine towards Technology Convergence Era」で、①各国/地域のレビュー、②各国のMEMS/ナノテクの現状と施策、③MEMS/ナノテクの研究開発最前線、重要分野、マーケット予測、④MEMS/ナノテクの産業化、標準化、ファンダリー、商品化ロードマップ、⑤MEMS/ナノテクの教化、教育、訓練、⑥国際協力、6つのセッション構成です。
な お、日本代表団は、東京大学大学院情報理工学系研究科長の下山勲教授を団長として、オリンパス㈱唐木幸一執行役員、三菱電機㈱久間和生常務執行役、マイクロマシンセンター青柳桂一専務理事、平野隆之技術顧問(サミット事務局)の他、オブザーバとして、オリンパス㈱、三菱電機㈱、みずほ情報総研㈱、パナソニック電工アジア・パシフィック㈱、MMC事務局から総勢11名です。
  参考:http://www.mmc.or.jp/kokusai/summit/

2 ハノーバメッセ2008への出展(4月21日~25日)

   平成20年4月21日(月)から25日(金)までドイツ、ハノーバー市にて開催されるハノーバーメッセ、マイクロテクノロジーフェアにオムロン(株)、オリンパス(株)、松下電工(株)、及び三菱電機(株)、及び東京大学下山研究室のご協力を得てMEMS協議会として出展する予定です。「ハノーバー・メッセ」は世界最大の産業見本市といわれ、毎年世界65カ国以上から5,000社前後の出展社が参加し、20万人前後のビジター、3,000人の報道関係者が訪れます。今年は日本がメッセのパートナー国であり、日本企業も例年の倍の100社以上が出展し、日本からは政界、財界から多くの関係者が訪問される予定です。
 マイクロテクノロジーフェアはマイクロ・ナノテクノロジーの応用に関するトレードショーでMEMS協議会の海外アフィリエートであるiVAMが主催するもので、MEMS協議会の海外ビジネス交流活動としての一環として出展します。3年目の出展となる今年は、「MEMS協議会の活動」を国プロ推進、産業化支援、市場調査等のテーマ毎に各社様の協力を得紹介いたします。また、7月に開催予定の「マイクロナノ2008」のPRも行います。
 さらに、メッセ期間中にフェアと併せて開催されるフォーラムではJapan Dayが設けられ、出展各社、産総研の前田氏、高橋氏、関係機関、そしてMEMS協議会からプレゼンテーションする予定です。

3 マイクロナノ2008の開催案内(7月29日~8月1日)

(財)マイクロマシンセンターでは、毎年、マイクロナノ分野(マイクロマシン、MEMS等)の産業交流をより効果的に推進するため、マイクロナノ分野の最新技術動向、産業動向が一望でき、国内外からのマイクロナノ関連団体・企業の効率の良いビジネス交流の場を提供するために、展示会、カンファレンスを包含した総合イベント「マイクロナノ」を開催しています。
 今年の「マイクロナノ2008」は、平成20年7月29日(火)~8月1日(金)の4日間、東京ビッグサイト、東京ベイ有明ワシントンホテルにおいて、開催することで準備を進めています。
 ○展示会『第19回マイクロマシン/MEMS展』
     会期:7月30日(火)~8月1日(金)の3日間
     会場:東京ビッグサイト 西1~2ホール
 ○カンファレンス
  ①第14回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
     開催日:7月29日(月)
     会 場:東京ベイ有明ワシントンホテル「アイリス」
  ②ファインMEMSプロジェクト成果発表会 
     開催日:7月31日(火)
     会 場:マイクロマシン/MEMS展会場内 特設会場
  ③MEMSフォーラム
     開催日:8月1日(金)
     会 場:マイクロマシン/MEMS展会場内 特設会場 




1.経済政策動向

1.経済政策動向
■月例経済報告(3月19日)
 3月の月例経済報告では、景気の基調判断について「景気回復は、このところ足踏み状態にある。」との判断。先行きについては、改正建築基準法施行の影響が収束してゆくなかで、輸出が増加基調で推移し、景気は緩やかに回復してゆくと期待される。ただし、サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカ経済の減速や株式・為替市場の変動、原油価格の動向等から、景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある。としている。
 ○月例経済報告関係資料
   http://www5.cao.go.jp/keizai3/2008/0319getsurei/main.html

■経済産業省の主な経済指標(2008年2月速報 2008年3月31日)
 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査・分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。たとえば、2月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報のでは、
「生産は横ばい傾向」として
 ○今月は、生産、出荷が低下、在庫は上昇、在庫率は低下であった。
 ○製造工業生産予測調査によると、3月上昇の後、4月は低下を予測している。
 ○総じてみれば、生産は横ばい傾向で推移している。
 と分析している。
     鉱工業指数: http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
    統計(新着情報): http://www.meti.go.jp/statistics/index.html

■平成20年度産業技術関連予算案の概要(12月24日公表)
 経済産業省大臣官房会計課は、12月24日に平成20年度経済産業省予算案の概要について公表した。産業技術関連予算案のうち、「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発」12億円(要求は16億円)一般会計が新規に認められている。当該予算案は、年明けの通常国会に政府予算案として上程され、審議を経て3月末までに成立する予定。
   http://www.meti.go.jp/press/20071224001/20071224001.html
 また、本件に関し予算成立を前提に3月3日より委託先の公募が開始された。
   http://www.meti.go.jp/information/data/c80303bj.html

■イノベーション創出を取り巻く関連政策動向(平成20年度4月報告)
1、地球温暖化に関する第4回閣僚級対話の開催
 気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する第4回閣僚対話(グレンイーグルズ対話)が3月14日から16日にかけて千葉市で開催された。会議は主要20カ国が参加した。地球温暖化に関する今回の会議は、昨年12月にバリで行われたCOP13後、国際的に話し合う初の国際会議である。
会議では議長サマリーが出された。サマリーでは、日本が提唱する、分野毎に温室効果ガスの削減に向けた共通の指標を設ける「セクター別アプローチ」について、今後とも議論を続けていくこと等が確認された。
 ただ、削減の数値目標を設けることについては途上国の反発は強く、今回の会議でもこの点について様々な意見が出され、数値目標を設定するとの合意までには至っていない。
 本対話の結果については、今年夏の洞爺湖サミットに報告される予定である。
   参考:http://www.meti.go.jp/press/20080328010/G20.pdf

2、クールアースのエネルギー革新技術計画を策定
 経済産業省では、3月5日、クールアース革新技術計画を取りまとめた。
クールアース(Cool Earth)とは、昨年5月に安倍総理が発表した計画で、世界全体の温室効果ガス排出量を現状に比して2050年までに半減させるという長期計画である。この計画を技術面でサポートするため、経済産業大臣の下に有識者会議を設置し、エネルギー革新技術計画の策定を進めてきた。
 その結果が、今回の報告となったものである。この報告の中では、まず、重点的に取り組むべき革新技術として21の技術が選定されている。選定された技術は、①発電・送電分野では、高効率天然ガス火力発電、2酸化炭素回収・貯留等の6技術、②運輸分野では、高速道路交通システム、燃料電池自動車等の4技術、③産業分野では、革新的材料・製造・加工技術及び革新的製鉄プロセスの2技術、④民生では、省エネ住宅・ビル、次世代高効率照明等の6技術、⑤部門横断では、高性能電力貯蔵、パワーエレクトロニクス等の3技術が選定された。
 また、これらの選定された技術について技術ロードマップも提示されている。経済産業省では、今後この計画を踏まえて地球温暖化に関する技術開発を推進することになる。
   参考:http://www.meti.go.jp/press/20080305001/02cool-earth-p.r.pdf

3、政府、資源確保指針を策定
 政府は、3月28日に「資源確保指針」を閣議了解した。
 本了解は、昨年3月に閣議決定された「エネルギー基本計画」に基づき、関係機関を含む政府全体の指針として了解されたものである。指針の対象は、石油、石炭、天然ガス、ウラン、レアメタルその他の鉱物資源である。
 本指針は、これら資源の本邦への安定供給に重要な案件を政府及び関係機関が一体となって支援することを目指している。
 近年、資源価格の高騰、資源ナショナリズムの高まりを背景に、資源産出国による自国資源の国家管理の強化が顕著になっている。このような状況の下では、相手側との交渉において、当該事業を遂行する我が国の民間企業等に加え、政府が直接参加することが求められている。
 以上を背景として、本指針が策定されたものである。指針では、関係機関による支援策や政府開発援助(ODA)の活用を進めるとともに、貿易保険や政府金融などとの戦略的な連携を推進することとしている。
   参考:http://www.meti.go.jp/press/20080328001/02_sisin_set.pdf

4、総務省、「次世代ネットワークに係る接続ルールのあり方」について答申
 総務省は、3月27日、「次世代ネットワークに係る接続ルールの在り方」について答申を受けた。本答申は、1月から2月にかけて行った答申案に対する意見公募の結果を踏まえて行われたものである。
 答申では、他業者への開放が義務付けられる「第1種指定電気通信設備」について、次世代ネットワーク(NGN)網とひかり電話網を新たに加えることを求めている。
 答申案では、他業者がNTTの設置する設備のうち必要なもののみを細分化して使用できる、いわゆるアンバンドル化については、その必要性は現時点ではないとしている。そのため、アンバンドル化は将来の検討課題ではあるものの、直ちに行うとの結論は先送りされている。
 その他、答申では、接続料金の算定方法等にも触れている。総務省は、この答申を踏まえて、法律の改正等所要の措置を講じていくことになる。

   参考:http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/pdf/080327_3_bs1.pdf

2.産業技術政策動向

■総合科学技術会議開催(4月10日)
 第74回総合科学技術会議が平成20年4月10日に開催され、議事は以下のとおり。
 (1)革新的技術戦略中間とりまとめ
 (2)環境エネルギー技術革新計画中間とりまとめ
 (3)科学技術外交、科学技術振興調整費の配分方針等について
 (4)最近の科学技術の動向「情報爆発時代に向けた省エネルギー技術」
  なお、配布された資料については、総合科学技術会議(第74回)議事次第参照
     http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu74/haihu-si74.html

■経済産業省の産業技術政策
 ○産業技術政策の概要(パンフレット)
  ―技術革新による強靭な経済発展基盤の構築に向けて―
   http://www.meti.go.jp/policy/innovation_policy/main_01.files/pamphlet.pdf
 ○経済産業省の研究開発 「研究開発(R&D)」
  新着情報(07/12.24)「平成20年度研究開発プログラム予算案について」
   http://www.meti.go.jp/policy/kenkyu_kaihatu/
 
■NEDO産業技術政策関連
 ○NEDO海外レポート1019号 テーマ特集「航空・宇宙特集」    2008.03.19
   http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1019/index.html
 ○NEDO海外レポート1018号 テーマ特集「欧米の研究開発制度」  2008.03.05
   http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1018/index.html




1.マイクロマシンセンターの組織変更について

 4月1日付けで、MEMSシステム開発センターにBEANS研究所準備室を発足させました。
準備室は、経済産業省が公募を行っている「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト」に、MMCが集中研方式での提案を行っており、採択になった場合を想定して準備室を組織化したものである。なお、準備室の職員は全員併任で対応することとした。

2.マイクロマシンセンターの人事異動

  平成20年4月1日付
   (氏 名)      (新)                    (旧)
   安 達 淳 治   BEANS研究所準備室長 に併任   調査担当部長兼国際交流担当部長
   町 田 進     BEANS研究所準備室併任      事務局長兼総務部長
   見 持 律 往      同上                 調査研究部長
   阿 出 川 俊 一     同上                 産業交流部長
   藤 井 栄 利 子     同上                 調査研究部主任
   酒 向 幸 恵      同上                 産業交流部主任
 

3.経済産業省の人事異動

  平成20年4月1日付
   (氏 名)     (新)                   (旧)
   是永 基樹  製造産業局産業機械課長補佐   産業技術環境局研究開発課長補佐
                        (技術担当)            (技術戦略担当)
   加藤  晋   産業技術総合研究所         製造産業局産業機械課
                 知能システム研究部門            情報化推進係長
   岩田 拡也  製造産業局産業機械課        産業技術総合研究所
                     情報化推進係長           知能システム研究部門

4.平成20年度第1回運営委員会・理事会・評議員会及びMEMS協議会の開催案内

 平成20年度第1回運営委員会が5月27日(於:MMCテクノサロン)に開催されます。運営委員会で審議されます平成19年度事業報告及び収支決算報告等の議題について、第1回通常理事会、評議員会に諮られます。
 なお、当日は同じ場所にてMEMS協議会関係の委員会も開催されます。
  第1回通常理事会
      開催日 5月29日(木)  14:00~15:00
      場 所 (財)商工会館 (電話03-3581-1634)
  第1回評議員会
      開催日 5月29日(木)  15:15~16:00
      場 所 (財)商工会館 (電話03-3581-1634)
  MEMS協議会推進委員会
      開催日 5月29日(木)16:10~17:30
      場 所 (財)商工会館 (電話03-3581-1634)
  MEMS協議会メンバーによる懇親会
      開催日 5月29日(木)17:30~19:00
      場 所 (財)商工会館 (電話03-3581-1634)
 
 

財団法人マイクロマシンセンター  サイトマップ  センターアクセス  お 問 合 せ 
Copyright (c) Micromachine Center. All rights reserved.