財団法人マイクロマシンセンター

[No.2008-09] 2008年9月22日発行


ニ ュ ー ス 目 次  


   1 第11回MEMS講習会の開催(8月28日)
   2 海外イベントへの参加報告
   (1)MicroTechKoreaへの参加
   (2)COMS2008 Mexicoへの参加
   (3)MINAPIN MANAUS(Brazil)の参加
   (4)EUROSENSORS2008(Dresden,Germany)への参加


   1 MEMS協議会・交流会の開催案内(10月29日)
   2 第16回マイクロナノ先端技術交流会の開催案内(11月7日)
   3 マイクロナノ2009の開催案内(2009年7月29日~31日)



    経済政策動向
   


   COOL BIZ終了のお知らせ
    
  
ニ ュ ー ス 本 文

  

1 第11回MEMS講習会の開催(8月28日)

 ファンドリーサービス産業委員会(委員長:オムロン(株)佐藤文彦氏)主催の第11回MEMS講習会「MEMS設計・加工技術と応用例」を、8月26日(木)東京・市ヶ谷(アルカディア市ヶ谷)で開催しました。
 今回は特に、バルク材料以外のMEMS材料、MEMS検査技術、MEMSファンドリーの活用に関して事例で講演を行いました。
 「MEMSの集積・融合の進展と新産業創出への期待(立命館大学 杉山教授)」、「異種材料の融合による新規MEMSの動向(東京大学 杉山准教授)」の講演およびMEMSセンサーの検査やファンドリーの活用事例等の講演として「立体回路で超小型デバイスを実現するMID技術」(松下電工株式会社 立田淳技師)、「加速度センサー用ウェハレベルMEMSテスター」(東京エレクトロン株式会社 渡部 彰一グループリーダー)、「パッケージレベルMEMS検査装置」(株式会社ラポールエスエー 井上晴伸執行役員)、「MEMSユーザーから見たファンドリーの活用事例(慣性センサの開発)」(株式会社ワコー 岡田 和廣代表取締役)を行いました。 
 参加者は63名で、講習会の中間での技術相談会では皆様熱心に質問されていました。また、講習会の終了後、別室においてファンドリーサービス産業委員会委員、講師の方々と参加者のみなさんとの懇談会を開催しましたが、こちらも大変盛況でした。ご協力有難う御座いました。

杉山 進教授(立命館大学)

杉山 正和准教授(東京大学)

技術相談会

懇談会会場

2 海外イベントへの参加報告 


(1)NANO KOREA 2008 -Microtech World - への参加
 2008年8月27日(水)から29日(金)までの3日間、韓国ソウルKINTEXで開催された「NANO KOREA2008」と同時開催された『Microtech World』に、MEMS協議会の国際交流活動の一環として、マイクロマシンセンター/MEMS協議会諸活動を紹介・展示いたしました。

NANOKOREA2008開会セレモニー

 「NANO KOREA 2008」(The 6th International Nanotech Symposium & Exhibition in K0rea)は、MEST、MKE主催(オーガナイザー:NTRA)による韓国で開催される唯一のナノテクノロジー国際展示会&会議で、今年で6回目となります。韓国においてもMEMSに大きな期待を寄せており、今年初めて「NANO KOREA 2008」の中のMEMS展/セミナーとして「Microtech World」が組込まれました。
 ※MEST: Ministry of Education, Science and
       Technology
   MKE: Ministry of Knowledge Economy
   NTRA: Nano Technology Research Association of
       Korea
「NANO KOREA 2008」への出展者数は186社・団体・機関(昨年は155社・団体・機関)で、今年の出展者のカテゴリーは下表のとおりで、来場者は、会期3日間を通して、事務局発表によると6,675人(昨年は6,154人/35カ国)でした。



Materials
Devices
BioTech-
nology
Measu-
rement
Tools &
Manufa-
cturing
Public/
Organi-
Zation/
Univ.
Micro
&
MEMS
Etc.
Total
出展者数 38 2 45 35 29 27 10 186
小間数 70 2 59 62 69 38 14 314
小間(%) 22.4 0.7 18.8 19.8 22.0 11.8 4.5 100%
                                                                                                
                                      Microtech World
                       Special Exhibition of NANO KOREA 2008
                       From 3 countries(Korea,Japan,Germany)

 なお、日本からの出展・展示は、(独)物質・材料研究機構(NIMS)、(独)理化学研究所、ナノテクビジネス推進協議会(NBCI)、マイクロマシンセンター(MMC/MEMS協議会)を含め、12社・機関・団体(うち企業7社)でした。
 「NANO KOREA 2008-Microtech World-」MMCブースでは、MMC/MEMS協議会が日本におけるMEMS産業化推進の産学官連携のハブ機関として活動していることを韓国及び海外に示すため、MEMS協議会の諸活動についてパネルで紹介するとともに、来年の「第20回マイクロマシン・MEMS展」のPRを行いました。

MMC/MEMS協議会展示ブース

展示会場内の風景


 紹介したMMC/MEMS協議会の活動内容パネルは以下のとおりです。
  ①MEMS協議会のアクティビティおよびメンバー構成
  ②「MicroNano 2009」(マイクロマシン・MEMS展および国際シンポジウム)
  ③「MicroNano 2009」(MEMSフォーラム、国プロ成果発表会、日独ビジネスフォーラム、
                海外アフィリエート・ワークショップ)
  ④国際交流活動(MEMS協議会海外アフィリエートネットワーク)
  ⑤産官学連携活動(Industrial Technology Development Supported by the Government)
   ・METI -NEDO - Academia - Industry Cooperation
   ・MEMS技術戦略マップ(MEMS Technology & Industry Development driven by Strategic
                   Technology Roadmap)
  ⑥標準化活動の紹介
  ⑦BEANSプロジェクトの紹介
  ⑧ファインMEMSプロジェクト紹介
 また、「Microtech World」の展示会と同時に『The 1st International Microtech WORLD Conference』が最終日の8月29日に開催されました。 KAISTのProf. Young-Ho Cho氏をChairとして、開会挨拶をNTRA事務局長San-Rock Han氏が述べた後、MMC国際担当の安達淳治部長が第1回開催に当たっての祝辞を述べました。
          


Chair:Prof.Young-Ho Cho(KAIST,KOREA)

祝辞:安達 淳治部長(MMC)


 このカンファレンスは、MEMSに関して3つのセッション(Automotive、BIO & Medical、Materials & Communication)で構成され、BIO & Medicalのセッションでは、日本側から東北大学大学院医工学研究科 芳賀洋一教授(メムザス(株) 取締役)が「Medical Devices for Minmally Invasive Diagnosis and Therapy Using Micro/Nano Fabrication Technology」と題した講演がありました。
 なお、今回の「NANO KOREA 2008」/「Microtech World」への出展・参加を機会として、今回の「Microtech World」のオーガナイザーであり、韓国のナノテク研究開発・産業化推進団体である「NaonoTechnology Research Association of Korea (NTRA)」(NANO産業技術研究組合)がMEMS協議会の海外アフィリエートメンバーに加わり、これでMEMS協議会の海外アフィリエートメンバーは14機関となりました。

(2)COMS2008 Mexicoへの参加
 マイクロ・ナノテクノロジーの商業化、及び人材育成促進に関する国際カンファレンスCOMS2008が9月1日から4日にかけてメキシコ中部、太平洋に面したPuerto Vallartaで開催され、MEMS協議会の国際交流事業の一環として、マイクロマシンセンターが参加しました。今年で13回目となったCOMSはWestin Hotelを会場に約200名が参加する講演会と、33の企業、機関が出展する展示会が催されました。
 講演会は19セッションで124件の口頭発表がありました。また同時に開催された展示会には37の企業・機関が出展し、参加企業によるビジネス開発が進められました。各セッションのトピックス発表件数は以下の通りです。
基調講演:12件
 ・GLOVAL OVERVIEW OF SMALL TECHNOLOGY:5件
 ・BUSINESS METHOD AND IP STRATEGIES:5件
 ・EMERGING APPLICATIONS, INTEGRATION AND PACKAGING:6件
 ・INDUSTRY, GOVERNMENT AND ACADEMIC COLLABORATION MODELS:10件
 ・NANO AND FOOD APPLICATIONS:9件
 ・EQUIPMENT AND PROCESSES:5件
 ・FOUNDARIES:6件
 ・BIO, HEALTH AND LIFE SCIENCES:5件
 ・SENSORS AND SENSOR SYSTEMS:6件
 ・GOVERNMENTS LEVERAGING MNT AS AN ECONOMIC DEVELOPMENT TOOL:6件
 ・INVESTMENT IN MNT:5件
 ・SMART SENSORS, MATERIALS AND MANUFACTURING:6件
 ・EDUCATION AND WORKFORCE DEVELOPMENT:12件
 ・AUTOMOTIVE AND CONSUMER ELECTRONICS:6件
 ・HARMST:7件
 ・MNT AND ALTERNATIVE ENERGY:4件
 ・NANOTECHNOLOGY IN MEXICO:3件
 ・MICROTECHNOLOGY IN MEXICO:6件
 日本からはEV Group の黒滝氏が”Reliable and Strong Metal Bonding at Very Low Temperature”について講演され、マイクロマシンセンターから2件発表しました。
 1件目は"Toward Micro-Nano Industry Development: Strategic Technology Roadmap in MEMS"と題してMEMS分野の技術戦略マップ(STR)による日本におけるMNT(Micto-Nano Technology)の技術開発、及び産業促進政策の紹介、さらに産業促進策の実現に向けたMEMS協議会の役割を紹介しました。
 2件目は”from Integrated MEMS to BEANS:Hetero-Functional Integrated Device”と題して、STRに重点政策として位置づけられ国プロとして推進されている"fineMEMS"と"BEANS"を取り上げ紹介しました。
 "fineMEMS"では、シンポジウムでの立命館大学杉山先生の講演をもとに、東大下山研究室、産総研横山グループ、オリンパス(株)が連携しながら進めているSPRセンサを取り上げ、構造やセンシング、さらに多種材料の基板を積み上げてパッケージするトータルの取り組みであると紹介しました。
 "BEANS"では、BEANSとは何か、BEANSが可能にする新しいライフスタイルについて述べ、次にプロジェクトで取り上げているテーマについて説明しました。最後にBEANSプロジェクトの特長である新しい産学連携、先端研究と研究マネジメントの融合、オープンな連携と異分野融合の人材育成について、体制もあわせて紹介しました。
 私が講演したセッション” GOVERNMENTS LEVERAGING MNT AS AN ECONOMIC DEVELOPMENT TOOL”では政府によるMNT産業化促進をテーマにして5-60名が参加し、欧州、メキシコ、日本、アルゼンチンの取り組みが紹介されました。
 欧州の取り組みではテクノロジープラットフォームとしてのマイクローナノ製造技術(Micro-NanoManufacturing)の取り組みが紹介されました。これはBEANSとも関連が深いもので、MINAMと呼ばれるこのプロジェクトでは以下の4つをテーマに取り上げています。
 ①Manufacturing of Nanomaterials
 ②Manufacturing of Micro-Nanosurfaces
 ③Manufacturing of Microcomponents
 ④Micro-NanoManufacturing Syetems and Platforms
 その他興味深いテーマとしてEnergy Harvesting(環境からのエネルギー吸収)が挙げられます。
University of HoustonのSeamus CurranはCNTと有機薄膜の組み合わせによるデバイスの研究を進めており、第一のターゲットが太陽電池です。また、テキサス大学 David ZubiaからはZnTe/CdTe/CdSのアレイで高効率太陽電池について発表がありました。


COMS展示会場風景

 Michigan University, WIMSのKilil NajafiはがMicro Energy Harvestersの講演で、WIMSが取り組んでいる振動吸収型、熱電型の二つのハーベスティングについて紹介していました。振動型は周波数が小さいためエネルギー変換効率が悪いという問題がありますが、大きなマスを持ったシリコンの下層に微小カンチレバーをアレイ化し、磁力でカンチレバーを振動させ、高周波成分を作り変換効率を高める手法をとっています。 
 今年のCOMSは新興国メキシコでの開催ということもあり、例年より規模が小さくなりましたが、メキシコ政府、Jalisco州政府のサポートの下マイクロ・ナノテク産業を何とか立ち上げようという熱意を感じることができました。
 来年のCOMSはデンマーク、コペンハーゲンで開催されます。
    
(3)MINAPIMセミナー MANAUS(Brazil)への参加
 ブラジル北部、アマゾン川の中流に位置するマナウスでは、ブラジル政府がアマゾン流域の産業振興のため経済特別区SUFRAMAを設け、電子機器、オートバイ等の産業誘致に成功し、ブラジル北部の経済の中心となっています。今後は産業構造を最終製品の組み立てから、基幹デバイスの製造にシフトしたい意向を持っています。この中で政府が注目しているのがMEMSデバイスです。 このような背景の下、SUFRAMAはMMCのMEMS協議会の活動に興味を持ち海外アフィリエートとなり、7月開催のMicroNano2008に出展し交流を深めています。
 今回SUFRAMAが主催するMINAPIMセミナーがMANAUSで開催され、日本から産総研先進製造部門ネットワークMEMS研究グループ グループ長の伊藤寿浩様とマイクロマシンセンターが招待を受け参加しました。
今年のMINAPIMセミナーのテーマはMicro-Nanotechnology Made in Germanyでドイツを中心に欧州、米国から政府、企業、研究機関の代表が講演しました。講演者の内訳はドイツ:10名、ブラジル:8名、米国:2名、日本:2名、フランス:2名、EU:1名です。
 初日の基調講演はドイツのGessner教授がFraunhofer IZMから分離、創設したFraunhofer ENASの狙いである、スマートインテグレーションとナノデバイスについて発表されました。
2日目にはEUのAlbuquerque教授がEUのプログラムFP7におけるマイクロ・ナノシステムに関連したプロジェクトの概要の説明がありました。重点課題はMEMS/NEMS, Nano-Bio融合,大面積デバイスの3つで、初年度予算100億円をこえた規模となっています。
 同じく2日目には産総研伊藤グループリーダーが“MEMS monitoring animals”について講演されました。この発表はCRESTで進めている鶏の健康状態モニタリングシステムを鳥インフルエンザの早期発見、被害の拡大防止につなげる取り組みです。発表後、おもしろいアプリケーションとして、高く評価され、またコストの問題、他の動物(牛)への応用に関する質問があり、活発な議論がなされました。
MMCからは”from Integrated MEMS to BEANS”のテーマで、ファインMEMSからBEANSにいたる、経済産業省による戦略技術マップをベースとした産官学連携の技術開発政策ついて紹介しました。発表後、多くの方からMMCの取り組みに高い評価をもらい、またBEANSの概念に共感していただけるコメントをもらいました。
SUFRAMAとは今後も連携を続けていくことを確認しセミナーを終えました。


講演会場

展示会場

伊藤寿浩GLの講演(産総研)

安達 淳治部長に講演(MMC)


(4)EUROSENSORS2008(Dresden,Germany)への参加
 22nd EUROSENSORS Conference(Eurosensors XXII)が、9月7日(日)から10日(水)まで、ドイツ・ドレスデンのドレスデン工科大学Auditorium Centerで開催されました。
 この会議への参加は、ファインMEMS知識データベース整備事業における知識情報収集、特にナノ材料、高集積化関連技術、パッケージング及びアセンブル技術に関する調査を行うことを目的としました。
 EUROSENSORSは、1987年に英国ケンブリッジで開催されて以来、センサ、アクチュエータ、マイクロ・ナノシステムに関する研究成果を討論する国際会議として、毎年ヨーロッパ各地で行われています。今年は、ドレスデン工科大学とドイツの機械/電気技術者協会共催の「計測と自動化技術委員会」(VDI/VDE-GMA)が主催し、参加者数は516名、37ヶ国(欧州が7割強)、投稿アブストラクト数は630件で、その内462件(Plenaryが16件、oralが194件、ポスターが252件)が採択されています。また、投稿アブストラクトを地域別で見ると、参加者と同様に、欧州が8割強を占めていました。
 プレナリーの中では、ファインMEMSプロジェクトに関連する発表として、米国ノースウエスタン大学Dr. Chang. Liu が“BIO-INSIPRED SENSORS”と題し、シリコンカンチレバーを用いた人工のHair cell センサの作製と応用について講演がありました。また、プロジェクトの主要テーマであるCNTの応用として、低インピーダンス、高容量の特徴を活かし、バイオセンサ用電極に利用した報告が数件あり、今後の進展が期待されます。パッケージング技術では、従来のパリレンに塩素置換基を導入したポリマーが、低温(<300℃)処理可能で、ガス透過性も低い材料として高いポテンシャルを示しましたが、実用化に向けては真空度、経時変化の更なる改善が必要と思われます。この会議への参加により、上述で紹介した報告を含めファインMEMS知識データベースに合致した情報を数多く収集でき、当初の目的を十分果たすことができました。


会場のAuditoriumCenter

オープニング風景


  

  
1 MEMS協議会・交流会の開催案内(10月29日)

 MEMS協議会は、(財)マイクロマシンセンターの特別事業委員会として、MEMS関連企業の構成メンバーを中心に、マイクロナノ・MEMSに係わる大学研究室、地域拠点、海外機関等と連携しつつ、行政、関係機関への政策提言活動や、産業交流・活性化のための諸々の活動を推進しています。
 来る10月29日(水)、平成20年度第2回MEMS協議会推進委員会が、行政、関係機関との意見交換を行う「MEMS懇話会」を兼ねて開催されることになっており、この機会に、推進委員会終了後、MEMS協議会の諸活動の理解を深め、併せてMEMS協議会メンバーの相互交流が出来る場として、『MEMS協議会メンバー交流会』を開催いたします。

 MEMS協議会メンバー交流会(立食形式)
  ・開催日時:平成20年10月29日(水) 17:15~19:00
  ・場  所:商工会館7階 B・C会議室)
            東京都千代田区霞ヶ関3-4-2
                 Tel:03-3581-1634
   ・参加予定:MEMS協議会企業メンバー(正メンバー、アソシエートメンバー)
         MEMS協議会フェロー
         MEMS協議会アドバイザー
         経済産業省
         NEDO技術開発機構
 開催については改めてご案内いたしますが、是非ともご参加いただきたく、よろしくお願いいたします。

2 第16回マイクロナノ先端技術交流会の開催案内(11月7日)

 (財)マイクロマシンセンターでは、MEMS協議会の産学連携事業の一環として、賛助会員企業の専門家を対象に、マイクロナノ技術に関する各産業分野における先端技術への認識と理解を深め、マイクロナノ技術の普及啓発と産学の技術交流を図ることを目的として、「マイクロナノ先端技術交流会」を実施しています。
 第16回のマイクロナノ先端技術交流会は、東京大学生産技術研究所 年吉洋准教授、東北大学大学院医工学研究科 芳賀洋一教授をお招きし、下記のとおり開催します。
 ○開催日時:平成20年11月7日(金)
 ○会場:マイクロマシンセンター「MMCテクノサロン」
 ○プログラム:
    13:25~13:30  主催者挨拶(MMC 青柳専務理事)
    13:30~15:10  講演①
       講師:東京大学 生産技術研究所 マイクロメカトロニクス国際研究センター
             准教授 年吉 洋 先生
       講演題目:「光MEMS技術の通信・ディスプレィ・医療応用」
       講演概要:MEMS光スキャナの光ファイバ内視鏡応用や、レーザー画像ディスプレィ応用、また、ロール・ツー・ロール印刷技術による電子サイネージへの取り組みについて報告する。
    15:10~15:20  休憩
    15:20~17:00  講演②
       講師:東北大学大学院 医工学研究科
             教授 芳賀洋一 先生
       講演題目:「マイクロシステムを用いた低侵襲医療機器開発」
       講演概要:内視鏡やカテーテルなどを用い患者に負担をかけない検査・治療が行われている。MEMSをはじめとした微細加工技術を活用し、小さくとも高機能な新しい低侵襲医療機器の開発について報告する。
    17:00~17:10  休憩
    17:10~19:00  技術相談及び交流会(立食形式)
                (会場:MMC本部会議室)

 開催案内については、MEMS協議会ホームページやマイクロナノExpressにてご案内しますので、皆様のご参加をお願いいたします。

3 マイクロナノ2009の開催案内(2009年7月29日~31日)

 来年の「マイクロナノ2009」は、平成21年7月29日(水)~7月31日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催することで準備を進めています。
 来年は、MEMS、ナノテク、超精密・微細加工、バイオに関する国際展示会である「マイクロマシン/MEMS展」が第20回目を迎える節目にあたり、マイクロナノ/MEMS分野の最新技術・製品が効果的に一望できる総合イベント「マイクロナノ2009」として、展示会ではマイクロナノ/MEMS分野の産業展開をよりビジュアルに表した特別展示や、展示会場内に設けた特設会場においては、マイクロナノ/MEMS分野の国内外先端技術動向や海外の産業化動向の他、「マイクロマシン/MEMS展」の20周年を記念した特別プログラムなど、多彩なプログラムを計画しています。
 マイクロナノ/MEMS分野の技術・製品が効果的に一望できる総合イベント「マイクロナノ2009」をご期待下さい。
 なお、「第20回マイクロマシン/MEMS展」の出展募集は、オーガナイザーであるメサゴ・メッセフランクフルト㈱から、近々行われます。(10月下旬ごろ)
 ○展示会
   『第20回マイクロマシン/MEMS展』
   (MEMS、ナノテク、超精密・微細加工、バイオに関する国際展示会)
    会期:7月29日(水)~7月31日(金)の3日間
    会場:東京ビッグサイト 東5&6ホール
 ○シンポジウム・カンファレンス(予定):
   会場はいずれも『第20回マイクロマシン/MEMS展』展示会場内特設会場を予定。
    ①第15回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
    ②BEANSプロジェクト中間成果発表会 
    ③MEMSフォーラム(MEMS協議会からの情報発信)
    ④日独マイクロナノ・ビジネスフォーラム
    ⑤MEMS the World Workshop (MEMS協議会海外アフィリエート・ワークショップ)



  

1.経済政策動向

■月例経済報告(8月7日)<9月の月例経済報告は現時点で未定>
 8月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、このところ弱含んでいる。輸出は、弱含んでいる。生産は、緩やかに減少している。企業収益は、減少している。設備投資は、おおむね横ばいとなって
いる。雇用情勢は、厳しさが残るなかで、このところ弱含んでいる。個人消費は、おおむね横ばいとなっている。
といった基調から、先行きについては、当面、弱い動きが続くとみられる。なお、アメリカ経済や株式・為替市場、原油価格の動向等によっては、景気がさらに下振れするリスクが存在することに留意する必要がある。」としています。
 ○ 月例経済報告関係資料
  http://www5.cao.go.jp/keizai3/2008/0807getsurei/main.pdf
   
■経済産業省の主な経済指標(2008年7月速報 2008年8月29日)
 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査・分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。
 7月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報では、生産は、前月比 0.9%の上昇と2か月ぶりの上昇(前年同月比は0.2%の上昇)となり、指数水準は107.9(季節調整済)。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電気機械工業、非金属工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、普通トラック、駆動伝導・操縦装置部品等であるとしています。また、出荷(7月)は、前月比 1.6%の上昇と2か月ぶりの上昇(前年同月比は2.8%の上昇)となり、指数水準は108.6(季節調整済)。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電気機械工業、鉄鋼業等としています。在庫(7月)に関しては、前月比▲0.2%の低下と3か月ぶりの低下(前年同月比は2.1%の上昇)となり、指数水準は105.7(季節調整済)。在庫の低下に寄与した業種は、化学工業、鉄鋼業、電気機械工業等であったとしています。 7月の在庫率は、前月比▲3.5%の低下(前年同月比は1.4%の上昇)となり、指数水準は101.3(季節調整済)となったとしています。
 総じてみますと、7月は各指標とも改善が見られ上向き傾向にあります。製造工業生産予測調査によると、8月低下の後、9月は上昇を予測していますが、今後、生産は弱含みで推移していくものと思われます。
    http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
  鉱工業指数   
    http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-2.html#menu1

■総合科学会議の動向
 総合科学技術会議は、基本政策推進専門調査会 分野別推進総合PT ナノテクノロジー・材料分野PTを7月2日に開催しました。配付資料と議事録は以下の通りです。
  配付資料
    http://www8.cao.go.jp/cstp/project/bunyabetu2006/nano/7kai/haihu7.html
  議事録
    http://www8.cao.go.jp/cstp/project/bunyabetu2006/nano/giji7.pdf

■平成20年度産業技術関連予算の概要(3月28日成立)
 経済産業省の産業技術予算のうち、「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発」については、一般会計で12億円(要求は16億円)が認められています。
    http://www.meti.go.jp/press/20071224001/05_sangi.pdf

■イノベーションを取り巻く関連政策動向
1 「イノベーションと知財政策に関する研究会」の報告書まとまる
 特許庁は、8月に「イノベーションと知財政策に関する研究会」の政策提言・報告書をまとめて公表した。
本研究会は昨年12月に設置され、①持続可能な世界特許システムの実現②特許システムの不確実性の提言③イノベーション促進のためのインフラ整備の3つの観点から政策提言をまとめたものである。
具体的には、まず、「仮想的な世界特許庁」の構築が挙げられている。例えば、電子的に結びついた各国特許庁が、いわば「仮想的な世界特許庁」の役割を果たすことが期待されるとしている。
このほか、出願人の多様なニーズに応じた柔軟な審査体制の構築、国際的な制度調和の促進、途上国の開発につながる知財の制度整備が挙げられている。また、特許システムの不確実性の低減としては、透明で予見性の高い特許審査メカニズムを構築やパテントロール問題への対応のためのガイドラインを検討することが挙げられている。さらに、イノベーション促進については、総合プロデュース型知財ビジネスの設立の支援や標準に係る知財の円滑化を図ることなどが挙げられている。

   参考:http://www.meti.go.jp/press/20080808005/20080808005.pdf

2 「情報システム・ソフトウエア取引高度化コンソーシアム」の設立
 8月に、「情報システム・ソフトウエア取引高度化コンソーシアム」が設立された。
 IT利用度がかつてないほどに高まる中、情報システムの信頼性・安全性を高めることが喫緊の課題となっている。このため、経済産業省は平成18・19年度に、情報システムの信頼性向上、取引の可視化に向けて「情報システムの信頼性向上のための取引慣行・契約に関する研究会~情報システム・モデル取引・契約書~」を策定している。
 今回設立されたコンソーシアムは、上記のモデル取引・契約書の普及をはじめとして、情報システムにおける取引の高度化を図っていくために設立されたものである。
 コンソーシアムの活動内容としては、①モデル契約書の活用・メインテナンス②認証枠組み整備③モデル契約書セミナー開催④情報システム関係の保険制度に関する検討が挙げられている。
 また、参加メンバーはユーザー・ベンダー双方の団体に加え、弁護士等の情報サービス・ソフトウエア取引における有識者も加えられている。

   参考:http://www.meti.go.jp/press/20080805001/20080805001.pdf

3 貿易為替管理令の改正
 経済産業省は、通常兵器および関連汎用品に係る国際的な輸出管理レジームであるワッセナー・アレンジメントに従い輸出管理を行っているが、従来は貨物及び技術の規制品目リストを定めて輸出管理の対象としていた。
 8月の改正では、リスト品目以外であっても通常兵器用途に用いられる懸念がある場合には補完的に輸出管理規制を行えるよう改正を行ったものである。
 具体的には、国連安全保障理事会で武器輸出が禁じられた国を仕向け地とする場合には、原則全貨物・技術を対象として規制が行われる。
 規制内容としては、①貨物または技術が通常兵器の開発等のために使用される恐れがある場合として経済産業省令で定めた場合②経済産業大臣から許可申請すべき旨の通知を受けた場合に許可が必要となる。
 対象国は、アフガニスタン、コンゴ、コートジボワール、イラク、レバノン、リベリア、北朝鮮、シエラレオネ、ソマリア、スーダンの10カ国である。

   参考:http://www.meti.go.jp/press/20080822001/20080822001-1.pdf

4 我が国の電子商取引に関する市場調査の結果がまとまる
 経済産業省は、「平成19年度我が国IT利活用に関する調査研究」の結果を8月18日に公表した。この調査は毎年行われ、今回は10回目になる。
 調査は、事業者・消費者を対象とするインタビュー、アンケート並びに文献調査等により我が国及び米国における電子商取引市場の実態を調査したものである。
 まず、B2B(企業間商取引)の市場規模については、2007年の我が国の市場規模は162兆円であり対前年比9%の増となった。同年の米国の市場規模は104兆円で対前年比も日本と同様9%の増となっている。
 次に、B2C(消費者向け電子商取引)の市場規模について、2007年の我が国市場規模は5.3兆円であり対前年比22%の増となった。一方同年の米国の市場規模は22.7兆円であり対前年比18%の増となっている。
 この調査では、電子商取引とは別にインターネット関連ビジネス(支援ビジネス、販売促進ビジネス等)についても調査している。それによると日本のインターネット関連ビジネスの市場規模は約2兆円となっている。
 このほか、この調査では、中国、韓国、台湾、マレーシアのアジア4カ国についても電子商取引の実態について調査している。

   参考:http://www.meti.go.jp/press/20080818002/20080818002-1.pdf
 
 

  
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