MMC-MIF-BEANS Monthly

[No.2010-03] 2010年3月15日発行


ニ ュ ー ス 目 次  

     1 第20回マイクロナノ先端技術交流会の報告(2010年3月11日)
    2 「高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセス」の受託決定
    3 マイクロナノ人材育成プログラムの展開 来年度以降の概要


    1 ハノーバメッセ2010への出展(2009年4月19日~23日)
    2 第15回国際マイクロマシンサミットの開催案内(2010年4月26日~30日)
    3 マイクロナノ2010の開催案内(2010年7月28日~30日)
    4 MEMSアフリエート関係のイベント


    
1 経済・政策動向トピック


    1 平成22年度事業計画、収支予算等に関する各会議の開催案内
    2 技術研究組合BEANS研究所平成21年度第4回臨時総会の開催案内
    
  
ニ ュ ー ス 本 文

  

1 第20回マイクロナノ先端技術交流会の報告(2010年3月11日)

 <第20回マイクロナノ先端技術交流会の開催報告(2010年3月11日)>
 3月11日(水)午後に、マイクロ・ナノ技術の普及啓発と産学の技術交流を図ることを目的とした第20回マイクロナノ先端技術交流会が開催され、京都大学大学院工学研究科准教授の土屋智由先生と、㈱テクノ・インテグレーション代表取締役の出川通氏を講師としてお招きし、次の内容のご講演をいただきました。
(1)京都大学大学院工学研究科マイクロエンジニアリング専攻准教授 土屋智由 先生
  【講演題目】「高信頼,高機能MEMSの実現に向けたデバイス設計,解析,評価」
【講演内容】MEMSの応用範囲が拡大する中、その効率的な設計、解析、評価技術の確立が必要とされています。この講演で、MEMSのシステム設計/解析でにおいて等価回路解析は有用な手法であること、特にCMOS-MEMS集積化システムにおいてはその重要性は増し、等価回路実現するためのモデリング技術/モデル開発が必要であることなど、電気等価回路を用いたMEMSの解析手法,デバイス構造体の機械的信頼性評価について講演されました。 
 (2)株式会社テクノ・インテグレーション代表取締役 出川通 氏
  【講演題目】「MOTの視点からみたMEMS開発・事業化の課題と展望」
【講演内容】MEMSは日本のものづくりの半導体・液晶の次の世代を担う産業と期待されています。大学における先端技術、大企業の製造基盤、活発なハイテク・マーケットなど日本における産業インフラは世界的にみても超1流です。しかしながらなかなか本格的な実用化にはならないという問題点も抱えています。この講演では、MEMSの付加価値は技術にあるのではなくそのアプリケーションとともにあり、マーケット対応力と提案力にあること、そのためには技術をベースにしたイノベーションのマネジメント方法が役に立つことなど、技術をもとにしたイノベーションを実現する方法論として知られる最新MOT(技術経営)の視点からみたMEMS開発・事業化の課題と展望について実践的に講演されました。
  
れぞれの先生の講演内容について、参加者から技術の詳細やビジネスへの展開、などの活発な質疑応答がなされました。また、講演後、講師の先生を囲む懇親会も和やかに行なわれました。
  (右:講師を囲んでの技術相談・懇親会
 

2 「高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセス」の受託決定

 この度、NEDO公募の「高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発」の研究テーマ(Gデバイス)につき、技術研究組合BEANS研究所(BEANS組合)が受託することに決まりました。月末までにはNEDOとの契約が完了する予定で、その後Gデバイス@BEANSの研究開発が始動することになります。
 本公募テーマは、現在進行中の「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト(BEANSプロジェクト)」(事業期間:平成21年度~24年度)の一部の研究開発項目について公募が行われたもので、次のような研究課題になっています。

研究開発項目⑤:高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発
1)高機能センサネットシステム開発
   大口径MEMS用クリーンルームにおける各製造・評価装置や空調、純水製造等の周辺装置の消費エネルギー、温度、圧力、風量、異物粒子、ガスなどをセンシングし、省資源、高効率に最も適した集積化センサチップ及びセンサネットワークシステムを検証するとともに、省エネルギー、低炭素化などに関する効果を分析するための、センサネットワークシステムを試作する。
2) 低環境負荷型プロセス技術開発
 シリコン貫通深掘り加工、様々な異種デバイスをウェハレベルで一括集積化する技術、
及び多品種少量生産における製造歩留り向上、性能ばらつき低減を目指したMEMS三次元設計・計測情報の共有化技術などを開発する。

 今回の予算措置は21年度の補正予算に基づくものであるため、実施期間は21~22年の2年間(実質1年)に限定され、本格研究の初期段階としての初動研究を実施することになります。また、大口径MEMS用クリーンルームの中に先端的な8インチMEMS製造ラインを導入します。この8インチラインは親プロジェクトのBEANS成果の実証の場としても活用される予定です。
 一方、研究体制としては、BEANS組合の中にGデバイス研究体を設け、つくばの産業技術総合研究所内に主たる研究拠点を設置することとしています。さらにこの研究拠点は、つくばナノテク拠点TIA-NMEMSと連携して研究開発を進め、中長期的にはMEMSビジネスの創出を支援する、設計・試作、研究開発、人材育成などを主な機能とするJMEC(仮称)の創立を目指すこととしております。
 
Gデバイス研究(高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセス)のアウトライン
[Gデバイス研究アウトライン]

3 マイクロナノ人材育成プログラムの展開 来年度以降の概要

 マイクロマシンセンターが中心となって2006年度に実施した産業動向調査では、日本におけるMEMSデバイス・モジュールの産業規模は2015年に2兆円を越えると予測されました(国内での機器生産額ベース、輸出含む)。リーマンショックに端を発する停滞や落ち込み、デバイス価格の急激な低下によって、後年への数年のシフトはあるでしょうが、MEMS市場が大きく成長することは疑いのないところです。
 しかしその一方で、産業規模の成長を支える人材の不足も深刻な問題となる可能性があります。むしろ、産業の成長を支える人材育成がシステマティックになされることによって、順調な産業成長が実現できると考えるべきです。
 経済産業省の助成によって、マイクロナノ分野の製造中核人材育成事業(実証講座)が産総研を中心とする国内の研究機関や産学連携組織が協力し合って、3年間実施されてきました(平成19-21年度)。各地域の大学や研究所、企業の特色を生かした教材開発をして講座が運営されました。MMCは、この事業に今年度から加わり、助成による3年間の実証講座後に自立化した事業とするための枠組みを検討してきました。実証講座の経験をベースに来年度からは、講座を統合・改編して体系化し直し、培ったネットワークを生かして全国規模で機会提供するような人材育成プログラムを実施できるように準備をしています。ここではその概要を紹介します。
 この人材育成プログラムで重視するのは、設計や製造プロセス、さらには技術シーズを生かした商品化まで、全体を俯瞰できる人材の育成です。そのような人材が企業活動において中心となって回りを巻き込み、自社内での育成も含めて全体の産業規模を支える、という目論見です。目指す姿として、デバイスイノベータ、プロセスイノベータ、システムイノベータの3つを想定しています。特にシステムイノベータは、自社の技術シーズと市場あるいは顧客のニーズを結びつけて製品企画をし、開発、製造、顧客の利害を調整しながら、製品開発、商品開発を主導できるような人材であり、MEMSがアプリケーションに直接つながって設計・開発されるという本質に対応して、このようなタイプの人材の育成が重要と捉えています。
講座体系は現段階で下図のようなものです。
 eラーニングによって基本的な知識を得た上で、デバイス設計と製造プロセスの基本を実習も含めて体験し、さらに様々な応用も含めて専門性を高めるような体系となっています。ベースとなる考え方として、MEMSは半導体とは異なり、設計と製造プロセスの分業が進んでいない、むしろ、それらの融合を製品の特長にして競争力が出せる、という認識があります。基礎段階では、したがって、イノベータの種類によらず、両方を学ぶような講座とする予定です。また、同じ意味で、実際の材料データやプロセスデータを取り込んだ設計ツールのMemsONEを設計実習に含めることも予定しています。
 MEMS協議会では来年度、各拠点からの委員を中心とした人材育成推進委員会を設置して、全体計画の策定や各拠点間の調整を行う予定です。兵庫県の新産業創造研究機構、北九州産業学術推進機構、東北大学中心の産学官連携組織などが各地域運営の事務局であり、産総研つくばが一部講座の実施および全体への助言者です。MMCはこの委員会の事務局であり、関東地域および全国の運営事務局を担う予定です。実証講座の期間中、これらの地域以外にいくつかの県単位の研究所や産学連携組織とのネットワークを築いてきました。できるだけ全国展開の名にふさわしい広がりとなるようにしたいと考えています。
 整理しなおした講座体系に沿って順次教材開発を進め、本格始動します。人材育成に関しては、多くの期待の声を頂いています。皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。





1 ハノーバメッセ2010への出展(2009年4月19日~23日)

 MEMS協議会海外アフィリエートの一つであるiVAMとの相互ベネフィットによってハノーバーメッセの“MicroNano Tec”にMMC/BEANSとして出展します。
<開催概要>
 ・ 2010年4月19日~23日
 ・ ドイツ ハノーバー
 ・ ハノーバーメッセの詳細は、http://www.ivam.de/index.php?content=messe_details&id=416
 ・ iVAMの詳細は、       http://www.ivam.de/index.php?content=ueber
 

2 第15回国際マイクロマシンサミットの開催案内(2010年4月26日~30日)

 マイクロナノテクノロジー分野における各国のリーダーが集まり、様々なレベルの情報交換、意見交換を行うマイクロマシンサミットの第16回目は、以下のような概要で開催されます。
<開催概要>
 ・ 2010年4月26日(月)~30日(金)(テクニカルツアー含む)
 ・ ドイツ ドルトムント(ヒルトンホテル)
 ・ 日本代表団
  下山東大教授(MEMS協議会副会長、国際交流委員会委員長)をチーフデリゲートとし、
  企業、産総研からのデリゲート3人、オブザーバー4人、計8人で参加予定です。
 ・ サミットの詳細は、http://www.mms10.org/

3 マイクロナノ2010の開催案内(7月28日~30日)

  マイクロナノテクノロジーの総合イベント・マイクロナノ2010を、7月28日~30日、東京ビッグサイトにて開催いたします。今回は従来のマイクロマシン/MEMS展に加え、市場拡大が期待されるサービスロボットに関する製造技術展:ROBOTECHを新規に同時開催する予定です。出展、参加のご検討をお願い致します。
<開催概要>
 1 第21回マイクロマシン/MEMS展
   ・2010年7月28日(水)~30日(金) 東京ビッグサイト 東ホール
 2  同時開催展
   ・ROBOTECH 次世代ロボット製造技術展
 3 同時開催カンファレンス
   ・第16回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
   ・MEMS実装・パッケージングフォーラム
   ・日独マイクロナノ・ビジネスフォーラム
   ・BEANSプロジェクトセミナー
   ・MEMS協議会(MIF)フォーラム
   ・MEMS協議会産学連携ワークショップ
 詳細は、http://www.micromachine.jp/にてご確認ください。

4 MEMSアフリエート関係のイベント

(1) 精密工学会春季大会学術講演会
  u 3月18日(木)~19日(金)
  u 埼玉大学

(2) 電気学会全国大会
  u 3月17日(水)~19日(金)
  u 明治大学 駿河台キャンパス

(3) ナノ・マイクロ多機能デバイス国際シンポジウム
  u 3月18日(木)~19日(金)
  u 川崎市産業振興会館




  本項は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。

1.12月の機械受注、前月比20%増
 内閣府は、2月10日、2009年12月分の機械受注統計を発表しました。
 民間設備指標の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整値)は、前月比20.1%増の7512億円でした。この内、製造業は17.1%増、非製造業(除く船舶・電力)は22.9%増となっています。
 12月の受注総額(季節調整値)は1.98兆円であり、前月比21.2%増となっています。
 平成21年全体の実績も公表されています。それによりますと、受注総額は前年比31.8%減の19.9兆円となりました。この内、民需は23.6%減、官公需は4.7%増、外需が49.2%減となっています。
 平成22年の1~3月の見通しをみますと、総額では対前期比1.9%減となっています。内需、官公需はプラスになっているものの外需が14.8%減となっておりトータルでマイナスとなっています。ただ、「船舶・電力を除く内需」は2.0%増となっています。
 参考:http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/0912gaiyou.pdf

2.10~12月のGDP、前期比1.1%増
 内閣府は、2月15日、2009年10~12月のGDP(速報値)を発表しました。
 それによりますと、この期間の実質成長率は前期比1.1%増、年率換算で4.6%増でした。プラス成長は3四半期連続となります。また、名目の成長率では0.2%増であり、年率に換算しますと0.9%増でした。名目で成長率がプラスになったのは、7四半期ぶりとなります。
 民間の設備投資も実質で対前年同期比1.0%の増加となりました。この指標がプラスになるのも7四半期ぶりとなります。内需の成長率は0.6%増となりました。
 2009暦年のGDPも併せて公表されました。2009年の実質GDP成長率は▲5.0%、名目GDPは▲6.0%となりました。実質GDPがマイナス5%となるのは戦後最悪となります。また、成長率がマイナスとなるのは2年連続です。
 暦年の実質成長率で見ますと、国内需要が3.8%の減となっています。この内、民間需要が▲5.6%、公的需要がプラス2.3%となっています。
 参考:http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/qe094-2/main_1.pdf

3.先進国の09年の失業率は8.3%
 OECD(経済協力愛発機構)は、2月8日、09年の先進国における失業率を発表しました。
 2009年における先進国全体(OECD諸国)の失業率は8.3%であり前年の6.1%から大幅に悪化しました。失業率が8.3%となるのは1988年の統計公表以来最悪の数字です。また、失業率が上昇したのは、2年連続となります。
 国別の内訳を見ますと、欧州共同体は8.9%(前年は7.0%)、米国が9.3%(同5.8%)、日本が5.1%(同4.0%)となっており米国の悪化が特に大きくなっています。また、欧州の中では、フランスが9.4%(前年は7.9%)、ドイツが7.5%(同7.3%)となっています。また、スペインの失業率は18.1%(同11.4%)と特に高くなっています。
 参考:http://www.oecd.org/dataoecd/17/54/44563975.pdf

4.成長予想、今後3年間における企業の見通しは1%
 内閣府は、2月19日、上場企業に経済成長率の見通しなどを聞いた「平成21年度企業行動に関するアンケート調査報告書」を発表しました。
 アンケートの調査基準日は平成22年1月15日であり、上場企業約2500社に対するアンケート調査により行われました。回答率は42%です。
 それによりますと、22年度の我が国の実質経済成長率の予想は0.4%を見込んでおり、政府見通しの1.4%より低くなりました。
 中長期的な見通しにつきましては、今後3年間(22~24年度)では1.0%、今後5年間(22~26年度)では1.3%(ともに年度平均)を見込んでいます。
 名目成長率では、22年度で▲0.1%、今後3年間は0.6%、今後5年間は1.0%となりました。22年度は引き続きマイナス成長が見込まれ、また、今後も物価の下落が続くとみられています。
 また、今後3年間の設備投資の見通しは1.4%となりましたが、水準は低いものとなっています。今後3年間の雇用者数の見通しは0.4%のプラスに転じています。
 参考:http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/ank/h21ank/h21ank_houkoku.pdf

5.月例経済報告(2月23日)
 内閣府は、2月23日、月例経済報告を発表しました。
 2月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。
 先行きについては、当面、厳しい雇用情勢が続くとみられるものの、海外経済の改善や緊急経済対策の効果などを背景に、景気の持ち直し傾向が続くことが期待される。
 一方、雇用情勢の一層の悪化や海外景気の下振れ懸念、デフレの影響など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある」としています。
 また、輸出については、1月は「アジア向けを中心に、増加している」としていましたが、2月の報告では「穏やかに増加している」下方に修正しました。 
政府は、家計の支援により、個人消費を拡大するとともに、新たな分野で産業と雇用を生み出し、日本経済を自律的な回復軌道に乗せ、内需を中心とした安定的な経済成長を実現するよう政策運営を行う。このため、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」を推進し、平成22年度予算及び関係法案の早期成立に努める。あわせて、「新成長戦略(基本方針)」の具体化を行い、その実現を図るとしています。
 政府は、日本銀行と一体となって、強力かつ総合的な取り組みを行い、デフレの克服、景気回復を確実なものにしていくよう、政策努力を重ねていくとしています。
参考:http://www5.cao.go.jp/keizai3/2010/0223getsurei/main.pdf

6.経済産業省の産業構造審議会に産業競争力部会を設置
 経済産業省は、2月23日、産業構造審議会に新たに産業競争力部会を設置しました。
 この部会では、「今日の日本の産業の行き詰まりや深刻さ」を踏まえ、今後、「日本は、何で稼ぎ、雇用していくのか」ということについて議論することにしています。
 現在、日本では、少子高齢化、環境・エネルギー、新興国の追い上げなどの環境変化により、大きな転換点を迎えようとしています。このような状況を踏まえて、新たな「産業構造ビジョン(仮称)」の検討のため、産業構造審議会に新たな部会を設置するものです。
 この部会の検討項目としては、「なぜ、技術で勝って、事業や利益で負けるのか?」「設計・開発・生産現場は国内に維持できるか?」等が挙げられています。
 報告書は、5月を目途にとりまとめを行う予定としています。
 なお成長戦略の関連では、原口総務大臣も23日の記者会見で、総務省の中に成長ビジョン会議を設置したいと発言しています。
 参考:http://www.meti.go.jp/press/20100223001/20100223001.pdf

7.経済産業省の主な経済指標(鉱工業指標調査 2010年1月速報分 2010年2月26日)
 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。概要は以下の通りです。
 -生産は持ち直しの動きで推移―
 ・今月は、生産、出荷、在庫、在庫率とも上昇であった。
 ・製造工業生産予測調査によると、2月の低下の後、3月は上昇を予測している。
 ・総じて見れば、生産は持ち直しの動きで推移している。

1月の生産・出荷・在庫動向
(1) 生産
  1月の生産は、前月比2.5%の上昇と11か月連続の上昇(前年同月比は18.2%の上昇)となり、指数水準は91.9(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、化学工業(除 、医薬品)、金属製品工業等であった。品目別にみると、普通自動車、駆動電動・操縦装置部品、軸受の順に上昇に寄与している。
(2) 出荷
  1月の出荷は、前月比2.4%の上昇と11か月連続の上昇(前年同月比は19.3%の上昇)となり、指数水準は92.7(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、一般機械工業、化学工業(除、医薬品)電気機械工業等であった。
(3) 在庫
  1月の在庫は、前月比1.0%の上昇(前年同月比は▲12.6%の低下)と2カ月ぶりの上昇となり、指数水準は94.5(季節調整済み)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、情報通 信機械工業、石油・石炭製品工業等であった。
  1月の在庫率は、前月比1.0%の上昇と3カ月ぶりの上昇(前年同月比は▲27.6%の低下)となり、指数水準は108.9(季節調整済み)となった。
 <製造工業予測調査>
 製造工業生産予測調査によると、2月は前月比▲0.8%の低下、3月は同1.6%の上昇であった。2月の低下は、電子部品、デバイス工業、情報通信機械工業、輸送機械工業等により、3月の上昇は、電子部品・デバイス工業、電気機械工業、輸送機械工業等による。1月の実現率は1.0%、2月の予測修正率は▲0.1%となった。
 参考:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html

8.1月の完全失業率は4.9%、引き続き低下
 総務省は、3月2日、1月分の完全失業率を発表しました。
 それによりますと、1月の完全失業率(季節調整値)は4.9%であり前月に比べて0.3%低下しました。低下は2カ月連続となります。完全失業率が5%を下回るのは昨年3月の4.8%以来となります。
 また、同日、厚生労働省は1月の有効求人倍率も発表しました。それによりますと、1月の有効求人倍率(季節調整値)は0.46倍であり前月に比べて0.03ポイント上昇しました。上昇は5カ月連続となります。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/05400.pdf
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000004gec.html

9.再生可能エネルギーの全量買い取り制度、費用1兆円
 経済産業省の「再生可能エネルギーの全量買い取りに関するプロジェクトチーム」は、3月3日、第3回の会合を開き再生可能エネルギーの導入に伴うコストについて試算しました。
 再生可能エネルギーのうち、現在は買い取り制度の対象となっていない「風力発電」「地熱発電」「水力発電」「バイオマス発電」(太陽光発電についてだけが現在買い取り制度の対象となっている)についてもコストの試算を行いました。
 買い取り価格については「キロワットアワー当たり10円、15円、20円」、買い取り期間については「10年、15年、20年」のケースを仮定して試算しています。その結果、太陽光発電を含め、年当たりの買い取り費用は最大で8227億円(買い取り期間20年、20円)となりました。この費用は最終的には国民の負担となります。
 また、この費用のほかに、2800万キロワットの太陽光を導入するとした場合の電力の系統対策費についても試算が行われています。それによりますと、2020年までの対策費用は、電力会社等の系統側に蓄電池を設置する場合で16兆円強、家庭等の需要家側に蓄電池を設置する場合で50兆円前後等のコストが必要との結果が出ています。
 参考:http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100303a02j.pdf
  http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100303a03j.pdf

10.21年の10~12月期、企業の経常利益が2倍に
 財務省は、3月4日、平成21年10~12月期の法人企業統計調査結果を発表しました。
 それによりますと、この期間の売上高は335兆円強で前年同期より3.1%低下しています。業種別に見ますと、情報通信機械、食料品、輸送用機械などで増収になったものの、電気機械、汎用機械・生産用機械、鉄鋼業等で減収となっています。
 しかし、経常利益は10.4兆円であり、前年同期より102%増加とほぼ倍増しました。業種別に見ますと、鉄鋼業などで減収となったものの、輸送用機械、情報通信機械、化学などで増収となったことから製造業全体では約9倍増となりました。
 一方、この期間の設備投資額は8.9兆円であり、前年同期比で▲17.3%の減となりました。これで11四半期連続の減となります。製造業全体で見ますと減少幅は▲34.5%であり、特に輸送用機械、電気機械、等の減少が大きくなっています。
 参考:http://www.mof.go.jp/ssc/h21.10-12.pdf

11.電話加入件数、引き続き減少
 総務省は、2月26日、平成21年12月末現在時点での固定通信及び移動体通信の契約者数等についてのとりまとめ結果を発表しました。
 それによりますと、平成21年末の加入電話及びISDNの加入契約数の合計は4436万であり、前年同期と比較して8.4%の減となり引き続き減少傾向を示しています。
 12月末のIP電話の利用数は2230万件であり、前年同期と比較して13.9%増と引き続き増加傾向を示しています。
 また、携帯電話及びPHSの加入契約数の合計は1.15億加入で、前年同期と比べて比較し4.1%増と引き続き増加傾向を示しています。人口普及率は89.9%となっています。
 参考:http://www.soumu.go.jp/main_content/000055877.pdf





1 平成22年度事業計画、収支予算等に関する各会議の開催案内

 来年度の当センターの事業計画、収支予算を審議する会議が下記日程で開催されます。
 議題 
  1 平成22年度事業計画について
  2 平成22年蘇収支予算について
  3 任期満了に伴う役員及び評議員の改選について
  4 新規賛助会員の入会について 
  5 平成22年度借入金限度額について
  6 平成22年度委員会構成について
  7 平成21年度事業の実施状況について
    (BEANSプロジェクトの実施状況を含む)
  8 一般財団法人移行申請のその後の進捗について
  9 その他
(1)第2回運営委員会の開催
   日時 : 3月19日(金) 15:00~16:00
   場所 : MMCテクノサロン
(2)第4回評議員会
   日時 : 3月25日(木) 14:00~14:45 
    場所 : MMC会議室
(3)第2回通常理事会
   日時 : 3月25日(木) 15:00~16:00  
   場所 : MMCテクノサロン

2 技術研究組合BEANS研究所平成21年度第4回臨時総会の開催案内

   日時 : 3月25日(木) 16:15~17:15  
   場所 : MMCテクノサロン
   議題
    1,平成22年度事業計画及び収支予算の承認に関する件
    2,各種規約案の承認に関する件
    3,平成22年度借入金限度額の承認に関する件
    4,費用に賦課及び賦課金の徴収の承認案に関する件
    5,その他
 

財団法人マイクロマシンセンター  技術研究組合BEANS研究所
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