1)“ MEMS Gyro-scope in Japan(日本におけるMEMSジャイロスコープの開発動向) “ 岩岡 秀人、 金沢工業大学 |
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日本のMEMSデバイス関連の標準化ロードマップが紹介されました。MEMSの主要なアプリケーションとして携帯電話と自動車を取り上げ、そこで開発されるMEMSデバイスに合わせて標準化の計画を策定したものです。またその中から代表的なデバイスとしてMEMSジャイロが取り上げられ、最近の国際学会に見られる技術動向と、現在検討中の標準化項目が紹介されました。 |
2)“ Fracture Testing of Microscale Material (ミクロスケール材料の破壊試験)“
高島 和希、 熊本大学 |
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MEMSデバイスに用いられる構造材料の破壊試験方法が紹介されました。材料の破壊試験方法に関しては既にISO、ASTM等で規格化されていますが、MEMSデバイスのようにミクロスケールの構造になると、マクロスケールの材料とは挙動が異なってくるため、そのサイズに適した試験方法の開発が必要になってきます。ここでは試験片の仕様(サイズ、材料種類、切欠き、切欠き+微小クラック有無)と破壊試験で求められる破壊靭性値等のパラメータの値を評価して、適切な試験片の仕様についての考察が紹介されました。 |
3)“ IEC TC47 and Need for New WG (Incubation WG) (IEC TC47今後の標準化の動き)” Cheolung
Cha、韓国電子技術協会 |
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IEC TC47の幹事であるCha氏よりTC47の現在の構成と今後TC47が取り組むべき標準化の分野が示されました。今後取り組む分野として、エネルギーハーベスティング、貯蔵、エネルギー伝送、プリンティッドエレクトロニクス、フレキシブルエレクトロニクス等が挙げられました。 |
4)“ Capacitive sensor for monitoring of oil degradation (容量型自動車オイル劣化センサ)“ Sekwang Park、Kyungpook National 大学 |
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自動車のエンジンオイルの劣化をモニターできるセンサが紹介されました。オイルが酸化によって劣化する度合いを櫛型対抗電極を用いて電気容量の変化として捉える。信号処理ICと無線データ伝送を加えてシステム化し、センサとして有効に動作するところまで確認され、今後標準化が検討される予定です。 |
5)“ Test method for electro-mechanical behavior of flexible conductor (フレキシブル基板電気機械特性試験方法)“ Jae-Hyun
Kim 韓国機械&材料協会 |
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最近、電子ペーパー、フレキシブルディスプレイ等のフレキシブルエレクトロニクスデバイスの開発が活発になっています。それに伴って、フレキシブル基板上に形成された薄膜構造体の電気的、機械的耐久性や基板との接着強度を評価する試験方法が検討されています。この発表では、フィルム基板上に形成された薄膜導電体に機械的ストレスを与えた時の電気特性の変化のデータが紹介されました。韓国では、フレキシブルデバイスの電気的、機械的試験方法について標準化が計画されています。 |
6)“ Study on the related issues in quantifying nanoroughness of a grating
structure “(グレーティング構造の表面形状計測法に関する研究)”
Weixuan Jing 西安交通大学 精密工学科 |
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シリコン基板を垂直に深堀りして形成されるグレーティング構造は、MEMSデバイスやトランジスタに用いられ、年々加工線幅が微細化の方向に向かうとともに、その表面形状計測方法の開発が望まれています。ここではグレーティングの幅及び上部から見たエッジラインの粗さ評価をSEM観察及びSEMで得られたデータ処理によって求めた手法が紹介されました。 |
7)“ Electro-elasto-capillarity: Experiments and molecular dynamics simulations
“
Ya-Pu Zhao 中国科学アカデミー |
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撥水性基板上に置かれた液滴は、通常表面張力によって接触角が小さい半球状になる。ところが液滴に電界を加えることによって親水性に変化して濡れやすい状態に変化する。この現象を利用して、液体を輸送するドラッグデリバリやマイクロ流体デバイスへの応用が期待されています。ここでは、交流電界を印加した場合、入出力間で周波数が変化すること、周波数を増幅させる効果があることが紹介されました。 |