MMC-MIF-BEANS Monthly

[No.2011-10] 2011年10月21日発行


ニ ュ ー ス 目 次  
    
  
ニ ュ ー ス 本 文


 竹内IEC国際幹事が工業標準化大臣表彰を受ける

当センターの竹内南主任研究員が平成23年度工業標準化事業表彰の経済産業大臣表彰を受けました。同氏は、IEC(国際電気標準会議) のMEMSに関する国際標準を担当するIEC/TC47/SC47F(Semiconductor Device – Micro-electromechanical Devices)の国際幹事を務めています。
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2011/10/iec-tc47sc47f-a.html

 BEANSプロジェクト、「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムで成果を発表

電気学会センサ・マイクロマシン部門主催、第28回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムが2011年9月26日(月)、27日(火)の2日間の日程で東京 タワーホール船堀にて開催され、BEANSの成果12件が発表されました。
 詳細は以下のブログを参照ください。
http://beanspj.cocolog-nifty.com/tech/2011/10/28-7e30.html

 「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムにてMNOICの展示

電気学会センサ・ マイクロマシン部門(E部門)が主催する第28回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(2011年9月26~27日、東京都タワーホール船堀)にてMNOICの展示を行いました。マイクロナノ・オープンイノベーションセンター(MNOIC)も既に多くの方々からお問い合わせを頂き、事業を開始しました。MNOICはTIA(つくばイノベーションアリーナ)の集積マイクロシステム研究センター(前田センター長)の最先端8/12インチMEMS研究施設を産業界で利用するもので研究・製造装置を持たない企業、ベンチャーであってもMEMSへの参入が可能となる、画期的な(産業戦略的な)イノベーションと言えます。
 詳細は以下のブログを参照ください。
http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2011/10/28mnoic-65fc.html

 IEC TC47/SC47F国際会議報告

MEMSに関する国際規格はIECのTC47傘下のSC47Fが担当していますが、SC47Fを含むTC47全体の会議が10月10日から14日までドイツ・ミュンヘンで開催されました。
 詳細は以下のブログを参照ください。

http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2011/10/iec-tc47sc47f-m.htm

MicroTAS2010参加報告

μTAS会議は、血液分析やDNA分析をはじめとする様々な生化学分析に必要な反応,混合,培養,観測といった機能を,MEMS技術により微小なチップ上に集約したデバイスであるμTAS(Micro-Total Analysis Systems)関連技術を中心として,材料・プロセス制御,観測等の要素技術から応用までの研究フェーズに渡り最新の研究状況が報告、及び議論が行われる国際会議です。2011年10月2日(日)から6日(木)の5日間の期間に、米国シアトル市にあるワシントン州コンベンションセンターで開催されたμTAS2011に参加した報告です。
 詳細は以下のブログを参照ください。
 
http://beanspj.cocolog-nifty.com/tech/2011/11/microtas2010-23.html

 産総研オープンラボ開催

 10月18日、19日の2日間、つくば産総研にてオープンラボが開催され、その中でMNOICが使用する予定であるMEMS関連設備が公開されました。設備の中には、日本で数台しかなく、最先端プロセスに使われるものが相当あったために、80人を超える設備・施設見学者がありました。またパネル展示におけるMNOICの取り組みに対する説明に対して、非常に興味をもたれ、具体的にMNOICを利用したいという見学者もおられ、このMEMS分野におけるMNOICのサービス・運営に期待が高いという実感を持ちました。




 MemsONE講習会の年間スケジュール

MemsONEに係る講習会には、従来より実施している「MemsONE実習講座」と、昨年度より開始した人材育成用の「MEMS設計解析基礎実習」があります。「MemsONE実習講座」は、MemsONEユーザに対して操作方法や手順を指導するもので、「MEMS設計解析基礎実習」は技術者が解析ツールを活用する際の活用方法・手順・留意点等の基礎的な知識習得を支援するものです。これらの講習会は、どちらも実際にパソコン上でMemsONEを使用して操作演習を行う方式の講習会です。
①MemsONE実習講座
MemsONEのGUI操作や解析手順を体験・学習する講習会です。
◆開催回数: 東京で4回(6月10日、7月8日、9月9日、10月28日)
        大阪で2回(7月1日、7月22日)
◆コース名: 基本操作コース(定員5名) 解析コース(定員3名)
◆開催時間: 半日間(13:00-18:00の最長5時間)
◆受講費用: 一般 \8,000 アカデミック \3,000
②MEMS設計解析基礎実習
解析ツールを活用したMEMS設計・製作における構造やプロセスを評価(特性・現象予測など)する基礎知識の習得を狙いに、MemsONEを使用してモデル化から解析結果の評価に至る手順と留意点を学習する講習会です。
◆開催回数: 東京で2回(9月15日-16日、11月17日-18日)
◆開催時間: 2日間(10:00-17:00)
◆受講定員: 5名
◆受講費用: 一般 \16,000 アカデミック \6,000
 受講を希望される方は、下記URLで詳細をご確認の上お申込みください。
 ../../mems-one/hiroba/seminar_info/

 第17回 MEMS講習会「高度防災・防犯システムに向けたマイクロデバイスの課題と最新技術」

◆日時:2011年10月25日(火)講演会13:00~17:40、懇親会17:45~18:45
 ◆場所:東京大学本郷キャンパス山上会館 2F大会議室演会)
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2011/09/mems-95c1.html

 MEMSアフリエート関係のイベント

◆ フランス CEA Leti 関連イベント
Semicon Europe 2011
11 - 13 October, 2011 Dresden - Germany
http://www-leti.cea.fr/en/Prochain-evenement/Semicon-Europe-2011
 
◆ 米国MEMS Industry Group関連イベント
MEMS Executive Congress
November 2-3, 2011 • Monterey Plaza Resort & Spa • Monterey, CA
http://www.memsindustrygroup.org/i4a/pages/index.cfm?pageid=3992
 
◆ IMEC 関連イベント
Imec Technology Forum Japan 2011

14/11/2011 12h00 - 14/11/2011 20h00 | New Otani, Tokyo, Japan
http://www2.imec.be/be_en/education/conferences/itf2011-japan.html
 

◆ MANCEF 関連イベント
COMS2012
June 24 - 28, 2012 Tønsberg, Vestfold, Norway
http://mancef.org/coms2012




 マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信します。
 
1、月例経済報告(9月20日)

 内閣府は、9月20日、月例経済報告を発表しました。
 9月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるものの、持ち直している。」としています。基調判断については、2カ月ぶりに上方修正した前月の判断を据え置きました。
「先行きについては、サプライチェーンの立て直しや各種の政策効果などを背景に、景気の持ち直し傾向が続くことが期待される。ただし、電力供給の制約や原子力災害の影響に加え、回復力の弱まっている海外経済が下振れた場合や為替レート・株価の変動等によっては、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である」としています。この表現は、前月に比べて海外経済に対して強い懸念を表したものとなっています。
また、「政府は、震災からの復興に全力で取り組むとともに、急激な円高の進行等による景気下振れリスクや産業空洞化のリスクに対応し、また、円高メリットを最大限活用するため、円高への総合的対応策のとりまとめ及び平成23年度第3次補正予算の編成を早急に行う。日本銀行に対しては、引き続き、政府と緊密な情報交換・連携を保ちつつ、適切かつ機動的な対応によって経済を下支えするよう期待する」としています。
 参考:http://www5.cao.go.jp/keizai3/2011/0920getsurei/main.pdf
 
2、IMF、世界の成長予測を下方修正
 IMF(国際通貨基金)は、9月20日、世界経済見通し(アウトルック)の改訂版を公表しました。今回の修正は前回6月の予測を修正したものです。
 それによりますと、世界の実質成長率は2011年、12年とも4.0%と予測しました。前回6月の予測よりそれぞれ、▲0.3%、▲0.5%下方修正しています。
 日本の成長率は、2011年はマイナス▲0.5%、2012年は2.3%としました。11年の予測は0.2%上方修正しましたが、12年は▲0.6%下方修正しました。
 ユーロ圏は、2011年が1.5%の成長、12年は1.1%と予測しています。それぞれ、▲0.4%、▲0.6%下方修正しています。米国は、2011年が1.5%、12年が1.8%成長としています。それぞれ、▲1.0%、▲0.9%の下方修正となります。
 新興・途上国の成長率は、2011年は6.4%、12年が6.1%の成長としています。それぞれ、▲0.2%、▲0.3%の下方修正となっています。この内、中国の成長率は、2011年で9.5%、12年が9.0%としています。それぞれ、▲0.1%、▲0.5%下方修正しました。
 参考:http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2011/02/pdf/c1.pdf
 

3、8月の貿易収支は8千億円の赤字
 財務省は、9月21日、8月分の貿易統計(速報)を発表しました。
 それによりますと、8月分の貿易収支は▲7,753億円の赤字となりました。貿易収支が赤字となるのは3カ月ぶりです。
 この内、輸出額は5.4兆円であり、対前年同月比で+2.8%増となりました。対前年同月比でプラスとなるのは6カ月ぶりで、東日本大震災後初めてとなります。6カ月ぶりに輸出がプラスに転じたのは、サプライチェーンの普及が進んだ結果と考えられます。対前年同月比で増加した主な品目は、船舶(+35%)、自動車(+5%)金属加工機械(+29%)等です。
 一方、輸入額は6.1兆円であり、対前年同月比19.2%増加しています。増加した主な品目は、原粗油(+40%)、液化天然ガス(+56%)等となっています。
 参考:URL
 

4、経済産業省の主な経済指標(鉱工業指標調査 2010年78速報分 2011年9月30日)

 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。8月分の概要(速報)は以下の通りです。
 -回復しつつある鉱工業生産―
 ・今月は、生産、出荷、在庫が上昇、在庫率は低下であった。
 ・製造工業生産予測調査によると、9月低下の後、10月は上昇を予測している。
 ・総じて見れば、生産は日本大震災の影響からほぼ回復したものの、先行きについては注視する必要がある。
8月の生産・出荷・在庫動向
(1) 生産
8月の生産は、前月比0.8%の上昇と5カ月連続の上昇 (前年同月比は0.6%の上昇)となり、指数水準は93.7 (季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、電子部品・デバイス工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、セパレート型エアコン、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇に寄与している。
(2) 出荷
8月の出荷は、前月比0.3%の上昇と4カ月連続の上昇 (前年同月比は0.3%の上昇)となり、指数水準は94.7 (季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、石油・石炭製品工業等であった。
(3) 在庫
8月の在庫は、前月比2.1%の上昇と3カ月ぶりの上昇(前年同月比は5.8%の上昇)となり、指数水準は102.8(季節調整済み)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、電気機械工業、輸送機械工業等であった。
8月の在庫率は、前月比▲1.5%の低下と2カ月ぶりの低下(前年同月比は6.1%の上昇)となり、指数水準は114.6(季節調整済み)となった。
製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、9月は前月比▲2.5%の低下、10月は同3.8の上昇であった。9月の低下は、輸送機械工業、化学工業、一般機械工業等により、10月の上昇は、輸送機械工業、電気機械工業、化学工業等による。8月の実現率は▲1.5%、9月の予測修正率は▲1.6 %となった。
 参考:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
 
5、8月の消費者物価、2カ月連続の上昇
 総務省は、9月30日、8月の全国の消費者物価指数(2010年を100とする)を公表しました。
 8月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は、前年同月比で0.2%上昇しました。これで2カ月連続して対前年同月比を上回りました。前月比でも0.1%上回っています。生鮮食料品を含む総合でも対前年同月比で+0.2%となります。
 対前年同月比で上昇した主な品目は、たばこ(対前年度月比+38%)、ガソリン(同+13%)等となっています。これに対し、対前年同月比で下落した主な品目は、テレビ(同▲26%)、電気冷蔵庫(同▲26%)、家庭用耐久財(同▲13%)等となっています。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
 
6、8月の完全失業率、0.4ポイント低下
 総務省は、9月30日、8月の労働力調査(速報)の結果を発表しました。
 8月の全国の完全失業率(岩手県、宮城県、福島県を除く)は、前月比で0.4ポイント低い4.3%となりました。完全失業率が低下するのは3カ月ぶりとなります。ただ、同省は、「仕事探しを一時的に見合わせる動きがあり、内容的に必ずしも改善とは言えない」としています。
 また、同日、厚生労働省は8月分の有効求人倍率を公表しました。それによりますと、8月の有効求人倍率は0.66倍で前月に比べて0.02ポイント上昇(好転)しています。
 参考:URL1, URL2
 
7、「模倣品の取引の防止に関する協定(ACTA)」の署名
 10月1日、「「模倣品の取引の防止に関する協定(仮称)(ACTA)の署名式が東京で行われました。
 本協定は、高いレベルの知的財産権保護が必要との認識が高まる中、日米がその交渉をリードしてできたものです。
 本協定の交渉は、日本、豪州、カナダ、EU、韓国、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、スイス、米国の間で行われ、本年4月に協定のテキストが確定したものです。10月1日には、我が国を含む8カ国の代表が本協定に署名しました。この他、EU,メキシコ、スイスの代表も署名式に出席し、早期に署名するための準備を行うことを確認しました。
 参考:URL
 

8、北欧特許庁との「特許審査ハイウエイ」の開始
 特許庁は、10月1日から北欧特許庁(デンマーク、ノルウエー、アイスランドによって設立)との間で特許審査ハイウエイ(PPH)の試行を開始します。
 特許審査ハイウエイとは、ある国で特許権を取得することが可能と判断された出願について、出願人の申請により、別の国で簡易な手続きで早期審査を受けられるようにする制度です。
 これで、我が国がPPHを締結した国・機関は16となります。
 参考:URL
 
9、インターネットによるトラヒック引き続き増加
 総務省は、9月30日、2011年5月時点での我が国のインターネットによるトラヒック(通信量)の集計・資産を行い、その結果を発表しました。
 2011年5月時点での我が国のブロードバンドサービス(FTTH、DSL、CATV及びFWA)契約者の総ダウンロードトラヒックは、推定で約1.15T(テラ:10の12乗)bpsであり、この1年間で約1.2倍となっています。また、2008年5月からの3年間で約1.9倍伸びました。
 他方、ブロードバンドサービス契約者の総アップロードトラヒックは前年5月の集計から減少傾向が続いています。これは、映像や音楽コンテンツの入手方法が、対人間間(P2P)から映像配信等のWebサービスへ移行したこと等が背景となっていると考えられるとしています。
 参考:http://www.soumu.go.jp/main_content/000130485.pdf
 

10、9月の日銀短観、改善
 日銀は、10月3日、9月の企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表しました。
 それによりますと、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業の製造業でプラス2となりました。前回6月の調査ではではマイナス9でしたので大きく改善したことになります。
 業況判断指数(DI)とは、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた値です。今回の調査期間は8月29日~9月30日でした。
 DIを業種別に見ますと、「自動車」「電気機械」「非鉄金属」などが改善しています。一方、「紙・パルプ」「化学」では悪化しました。
 3カ月先については、大企業の製造業全体でDIが4となっており、さらに改善が進むものとみています。
 参考:http://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2011/tka1109.pdf

 

 
 

1 お知らせ
 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より以下のお知らせがありました。
 【平成23年9月30日付け 組織変更】
  (前)機械システム部    (新)技術開発推進部 機械システムグループ
 
 【平成23年10月1日付け 人事異動】
  (前)理事長        (新)理事長
    村田 成二        古川 一夫
 
 なお、当財団担当理事も鈴木富雄様より古谷毅様に異動されました。
 
 
 

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