1、2012年の経常黒字、過去最少
財務省は、2月8日、「平成24年中国際収支状況(速報)」を公表しました。
それによりますと、同年中の経常黒字は4.7兆円でした。これは、前年比▲51%減の値です。
この内、「貿易収支」は5.8兆円の赤字であり、2年連続の赤字となります。また、投資収益等の「所得収支」は+14.2兆円の黒字でした。黒字幅は、昨年より+2%増加しています。
参考:
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2、10~12月期のGDP、3期連続マイナス
内閣府は、2月14日、2012年10~12月期四半期別GDP(国内総生産)を公表しました(一次速報)。
それによりますと、同期間における実質GDPは前期比で▲0.1%減、年率換算では▲0.4%減でした。マイナスは3四半期連続となります。
▲0.1%減の内訳を見ますと、内需の寄与度が+0.1%だったのに対し、外需寄与度は▲0.2%のマイナスとなっています。
外需については、財貨・サービスの輸出が実質で▲3.7%減、輸入が▲2.3%減となっています。
また、2012年暦年のGDPも公表しました。2012年暦年の実質GDP成長率は+1.9%、名目で+1.1%でした。この内、内需の寄与度が+2.8%だったのに対し、外需の寄与度は▲0.9%の減少となっています。なお、前年(2011年)の実質GDPは▲0.6%のマイナスでした。
参考:
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3、1月の貿易赤字、過去最大
財務省は、2月20日、1月分の貿易統計(速報)を発表しました。
それによりますと、1月の貿易収支(輸出額―輸入額)は▲1.6兆円の赤字でした。貿易赤字は7カ月連続です。また、赤字額は、比較可能な1979年1月以降で過去最大となりました。
輸出額は4.8兆円(前年同月比+6%)、輸入額は6.4兆円(同+7%)でした。
対前年同月比で輸出が増加した主な品目は、有機化合物(対前年同月比+31%)、自動車の部品(同+16%)、非鉄金属(同+39%)等となっています。一方、輸入額の増加した主な品目は、石油製品(対前年同月比+34%)、液化天然ガス(同+11%)、原粗油(同+6%)等となっています。
参考:
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2013_01.pdf
4、家計支出、2年ぶり増加
総務省は、2月19日、平成24年平均の「家計調査報告」(速報)を公表しました。
それによりますと、平成24年の消費支出は、総世帯の平均で24万7,651円となり対前年比で実質で0.2%の増加となりました。対前年比で増加するのは2年ぶりです。
対前年比で増加した主な品目は、自動車等関係費(対前年比で実質+13%増)、家電等の家庭用耐久財(同+11%増)、室内装備・装飾品(同+14%増)等となっています。逆に減少した主な品目は、教養娯楽用耐久財(同▲34%減)、家賃代費(同▲7%減)、家事サービス(同▲6%減)等となっています。
参考:
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gkyoyaku.pdf
5、ユーロ圏の2013年の経済成長率予測はマイナス
欧州連合(EU)は、2月22日、域内の経済成長率の予測を公表しました。今回の予測は前回2012年11月の予測を修正したものです。
それによりますと、2013年のユーロ圏の経済成長予測は▲0.3%のマイナスとなり、前回11月の予測である+0.1%を▲0.4%下方修正しました。
国別に見ますと、ドイツが0.5%(前回予測から▲0.3%下方修正)、フランスが0.1%(同▲0.3%下方修正)、イタリアが▲1.0%のマイナス成長(同▲0.5%下方修正)、スペインが▲1.4%のマイナス成長(同不変)等となっています。
EU全体の2013年の経済成長率予測は+0.1%であり、前回11月の予測から▲0.3%下方修正しています。このうち、英国は0.9%の成長予測(前回予測と同じ)となっています。
また、2014年の成長予測は1.4%としています。
参考:
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6、月例経済報告(2月27日)
内閣府は、2月27日、月例経済報告を発表しました。
2月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、一部弱さが残るものの、下げ止まっている。」としています。基調判断については、8カ月ぶりに上方修正した前月に引き続き、2カ月連続で上方修正しました。
「先行きについては、当面、一部に弱さが残るものの、輸出環境の改善や経済対策、金融政策の効果などを背景に、マインドの改善にも支えられ、次第に景気回復に向かうことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、雇用・所得環境の先行き等にも注意が必要である。」としています。
また、「政府は、日本経済を大胆に再生させるため、大震災からの復興を前進させるとともに、「経済と富の創出の好循環」へと転換し、「強い経済」を取り戻すことに全力で取り組む。円高是正、デフレからの早期脱却のため、デフレ予想を払拭するとともに、機動的・弾力的な経済財政運営により、景気の底割れを回避する。特に、最近、景気回復への期待を先取りする形で、株価の回復等も見られており、こうした改善の兆しを、適切な政策対応により景気回復につなげる。
このため、政府は、1月28日に「平成25年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」を閣議了解し、同29日に平成25年度予算(概算)を閣議決定した。また、2月26日、平成24年度補正予算が成立した。日本銀行には、2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現すよう、大幅な金融緩和を推進することを期待する。」としています。
参考:
http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2013/0227getsurei/main.pdf
7、経済産業省の主な経済指標(鉱工業指標調査:2013年1月速報分:2013年2月28日)
経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。1月分の概要(速報)は以下の通りです。
-生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動き―
・今月は、生産、出荷が上昇、在庫、在庫率は低下であった。
・製造工業生産予測調査によると、2月、3月とも上昇を予測している。
・総じて見れば、生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動きがみられる。
1月の生産・出荷・在庫動向
(1) 生産
1月の生産は、前月比1.0%の上昇と2カ月連続の上昇 (前年同月比は▲5.1%の低下)となり、指数水準は89.7(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、情報通信機械工業等であった。品目別にみると、モス型半導体集積回路(メモリ)、普通乗用車、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇に寄与している。
(2) 出荷
1月の出荷は、前月比0.1%の上昇と2カ月連続の上昇(前年同月比は▲3.4%の低下)となり、指数水準は90.4(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、化学工業(除、医薬品)、鉄鋼業等であった。
(3)在庫
1月の在庫は、前月比▲0.5%の低下と6カ月連続の低下(前年同月比は0.9%の上昇)となり、指数水準は104.6(季節調整済み)となった。在庫の低下に寄与した業種は、電気機械工業、情報通信機械工業、化学工業(除、医薬品)等であった。
1月の在庫率は、前月比▲3.7%の低下と4カ月連続の低下(前年同月比は0.9%の上昇)となり、指数水準は121.8(季節調整済み)となった。
製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、2月は前月比5.3%の上昇、3月は同0.3%の上昇を予想している。2月の上昇は、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等による。3月の上昇は、一般機械工業、化学工業、鉄鋼業等による。1月の実現率は▲1.3%、2月の予測修正率は1.6%となった。
参考:
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
8、失業率は改善
総務省は、3月1日、1月の労働力調査の結果(速報)を発表しました。
それによりますと、1月の完全失業率(季節調整値)は4.2%でした。この値は、前月に比べて0.1ポイント低下(改善)しています。
また、同日、厚生労働省は1月分の有効求人倍率を公表しました。1月の有効求人倍率は0.85倍でした。この値は前月に比べて0.02ポイント上昇(改善)しています。改善は3カ月連続で、リーマン・ショック前の2008年8月(0.86倍)以来の高水準になりました。
参考:
URL1 URL2
9、1月の消費者物価、3カ月連続で下落
総務省は、3月1日、1月の全国の消費者物価指数を公表しました。
生鮮食料品を除く1月の消費者物価指数は、前年同月に比べて0.2%下落しました。下落は3カ月連続です。生鮮食料品を含む総合でも0.3%下落しています。
前年同月比で下落した主な品目は、ルームエアコン(前年同月比▲30%下落)、家庭用耐久財(同▲17%下落)、航空運賃(同▲13%下落)等となっています。一方、上昇した品目としては、電気代(同+4%)、石油製品(同+5%)等があります。
参考:
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
10、10~12月期のGDP、2次速報値ではプラス
内閣府は、3月8日、2012年10~12月期の国内総生産(GDP)の2次速報値を公表しました。今回は、前回2月14日公表の1次速報値を改定したものです。
それによりますと、同期間におけるGDPは実質で前期比0.0%の増(年率換算で+0.2%)でした。1次速報値では▲0.1%の減でしたので、上方修正したことになります。プラス成長は3四半期ぶりとなります。1次速報値と比べて家計最終支出が0.1%上方修正されて+0.3%となったことが主な要因です。
また、名目でも前回の1次速報値から0.1%上方修正されて、▲0.3%の減少にとどまっています。
参考:
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/gaiyou/pdf/main_1.pdf
11、経常収支、3カ月連続で赤字
財務省は、3月8日、1月の国際収支状況(速報)を発表しました。
それによりますと、1月の経常収支は3,648億円の赤字でした。赤字は3カ月連続となります。また、赤字額は2012年1月の4,556億円に次いで2番目の大きさとなります。
この内、貿易収支(輸出―輸入)は▲1.5兆円の赤字となっています。円安や原油高で原料関係の輸入額が増加していることが主な原因となっています。輸入額が増加した主な品目は石油製品(前年同月比+34%)、液化天然ガス(同+11%)、原粗油(同+6%)等となっています。
参考:
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