Mマイクロマシンセンター平成25年度事業方針
当センターでは平成25年度において、マイクロマシン/MEMS等のナノマイクロ分野(以下、マイクロマシン/MEMS分野と略。)に係る基盤技術の確立及び当該産業分野発展のため、以下の諸事業を通じて、わが国産業の発展に寄与する諸活動を推進します。
(1)平成25年度においても、マイクロマシン/MEMS分野に係る様々なニーズに対応する多様なサービスを、非営利セクターとしての特徴を生かしながら幅広くかつ柔軟に提供し、我が国マイクロマシン/MEMS分野にかかる産業の発展に貢献するとともに、本分野の技術革新がもたらす、低環境負荷型社会の実現や社会インフラ、健康医療、農業などの社会課題の解決等を目的とした活動の活発化に努めます。
(2)当センターでは、TIA-NMEMS拠点である独立行政法人産業技術総合研究所つくば東事業所において、産学連携によるマイクロマシン/MEMS分野のオープンイノベーションの促進を図るため、平成23年度からMEMS協議会の下にマイクロナノオープンイノベーションセンター(以下、MNOICと略)を設置し、イノベーション実現の場を提供する実施主体として活動を展開してきました。
現在ではその事業活動が、関係産業界等にとって有用で必要不可欠な存在と認知されるに至っています。3年目である平成25年度においても、更なる活動強化や多様な事業展開に努めて参ります。
(3)また、基盤技術の拡充強化を図るための国・NEDOプロジェクト関連では、平成24年度末に大きな成果を上げ終了した「BEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)」において確立された多様な「BEANS技術」のフォローアップや成果普及に加え、ライセンス付与機関の活動など、今後、BEANS技術が我が国において一層活用されるための基盤となる「BEANS技術研究センター」を当センター内に設置し、BEANSプロジェクトの成果を持続可能な形で発展させる取り組みを実施します。
一方、平成23年度から開始され、後半2年間を迎える「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」についても、そのプロジェクト運営及び技術開発の促進についてなどのプロジェクト推進活動に引き続き強力に支援・協力を行って参ります。
(4)近年、MEMS等で構成されるセンサシステムは、低炭素社会の実現に寄与するばかりではなく、社会インフラ、健康医療や農業などの社会課題解決の重要なキーアイテムとして認識が深まってきています。この求められる社会課題解決にMEMS等で構成されたセンサシステムが寄与し得るべく検討が進められている先導研究や、その次を担う本格研究の検討にも、当センターとして果たすべき役割や協力を着実に遂行して参ります。
(5)その他、マイクロマシン/MEMS分野における国際標準化活動の積極的な推進、本分野の調査研究、内外関係機関との交流・協力、普及啓発など、これまで当センターが継続的に推進してきた事業活動を通じて、引き続き我が国のマイクロマシン/MEMS分野発展のための基盤作りや環境整備に努めて参ります。加えて、インターネット上でのホームページ、ブログ、HPによる電子版月例ニュース(MICRONANO Monthly)、報告書電子化・公開等、多様な媒体を活用した情報発信・情報公開に努めます。
NMEMS技術研究組合平成25年度事業方針
本研究開発は、最終年度の平成26年度末迄において、無線通信機能や自立電源機能、超低消費電力機能等を付与した革新的センサを開発するものです。また、事業終了後3年以内の実用化を目指して、安価な小型センサを開発するとともに、開発した革新的センサを用いたネットワークシステムを構築して、開発したセンサデバイスを検証し、それを用いた環境計測やエネルギー消費量等の把握(見える化)及びエネルギー消費量の制御(最適化)により、10%以上の省エネ効果を実証することを目標としています。
3年目としては、このような最終年度を見据えたプロジェクト目標の達成のため、以下の研究開発項目を実施します。
(1)グリーンMEMSセンサの開発
店舗、製造現場及びオフィスなどのグリーン化を推進するために必要な、既存センサに比較し大幅に低消費電力となる小型のMEMSセンサ(グリーンMEMSセンサ)として、1)電流・磁界センサ、2)塵埃量センサ、3)ガス(CO2,VOC)濃度センサ、4)赤外線アレーセンサを開発します。
(2)無線通信機能及び自立電源機能を搭載したグリーンセンサ端末の開発
グリーンMEMSセンサの自立分散配置を可能とする電源機能として、ナノファイバー構造を用いた超小型高効率光電・熱電変換自立電源の開発、室内光等を利用する環境発電デバイスと蓄電デバイスを組み合わせた小型高効率低照度環境用自立電源の開発、通信機能及び信号処理機能を搭載した端末(グリーンセンサ端末)を実現するための超低消費電力回路・電源マネジメント回路・端末システム設計技術の開発、グリーンセンサ端末機能集積化技術の開発、および、無線通信電力を飛躍的に低減させるとともに、通信電文を高い信頼性で受信することのできる超低消費電力高信頼性無線通信技術の開発を行います。
(3)グリーンセンサネットワークシステムの構築と実証実験
グリーンセンサ端末及び高感度受信機を用いたセンサネットワークシステムとして、スマートコンビニ、スマートオフィス、スマートファクトリ用のシステムの構築及び実証実験を行います。
今後ともご支援方よろしくお願い致します。
BEANSプロジェクト終了及び技術研究組合BEANS研究所解散のご案内
BEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)は、平成25年3月20日をもって、以下の研究開発項目の開発等を完了しました。
① バイオ・有機材料融合プロセス技術の開発
② 3次元ナノ構造形成プロセス技術の開発
③ マイクロ・ナノ構造大面積・連続製造プロセス技術の開発
④ 異分野融合型次世代デバイス製造技術知識データベースの整備
(平成22年度:高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセス(Gデバイス)の開発)
技術研究組合BEANS研究所としては、平成21年度から平成24年度までの4年間(研究実施期間は平成20~24年度の5年間)にわたり、組合員の協同による異分野融合型次世代デバイス製造技術に関する試験研究その他組合員の技術水準の向上を図るための事業を実施しました。事業としては、NEDO((独)新エネルギー・産業技術総合開発機構)から受託した異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト事業及びその付帯事業です。
プロジェクト実施及び組合運営につきまして、これまで多くの関係者の皆様方にご支援・ご協力を頂きましたことを、この場を借りまして御礼申し上げます。
また、前述のとおり、BEANSプロジェクトの完了日(平成25年3月20日)をもって所期の目的を達成し、プロジェクトの終了処理も同時並行的に円滑に進んでいることから、実施主体である技術研究組合BEANS研究所については、平成25年3月18日開催の平成24年第2回臨時総会の決議により解散致しました。(解散日:平成25年3月31日)
なお、BEANS技術が我が国において一層活用されるための基盤となる組織を平成25年4月1日付けで後述の通り一般財団法人マイクロマシンセンター内に設置し、今後ともBEANSプロジェクトの成果を持続可能な形で発展させる取り組みを実施して参りますので関係者の皆様方には、今後ともよろしくお願い致します。(組織名:BEANS技術研究センター)
技術研究組合BEANS研究所
一般財団法人マイクロマシンセンター
なお、プロジェクト終了に当たって遊佐プロジェクトリーダーからのブログは以下を参照ください。
http://beanspj.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/3-114e.html
BEANSプロジェクト研究成果のフォローアップ・利活用・普及事業を推進するBEANS技術研究センターを設置
ハノーバーメッセ参加報告(4/8-12)(その1)
機械、エネルギー関連の展示を中心とするハノーバメッセ2013が4月8日~12日の間ドイツ・ハノーバで開催され、マイクロマシンセンター(MMC)は、ブース展示と併設シンポジウムでの発表を行いました。同メッセは世界最大の展示会と言われており、今年も6550の展示者、22万5千人の来場者を迎え盛大に開催されました。
全体を通して、従来は産業機器中心のメッセでしたが、最近の社会トレンドを反映して環境エネルギー関連の展示の割合が増加しており、再生可能エネルギーを活用した工場、住宅、ヒビルのエネルギーマネジメントシステム、電気自動車を代表とする輸送機器等が数多く展示されていました。
詳細は以下のブログを参照ください。
http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2013/04/2013-c18a.html
「微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム」向けMemsONE講習会の開催(3/12-14)
GSN(グリーンセンサーネットワーク)プロジェクトの活動から
電気学会誌(2013年4月号Vol.133)にグリーンセンサネットワークシステムの技術紹介をしました
エネルギーマネジメントが重要な課題の昨今、センサネットワークは有力なツールであるが、センサの大きさ、コスト、設置工事の負担、また、無線化には電力消費量やメンテナンスの必要性が課題となり、予期されたほどの普及はありません。
そこで、無線通信機能、自立電源機能、超低消費電力機能を搭載した普及型無線センサ(-ばらまける-)端末の技術開発をし、更にはセンサネットワークの導入による環境計測やエネルギー消費量等の見える化・最適化を可能とする省エネ実証の取り組みの紹介です。
詳細は以下のブログを参照ください。
http://gsnpj.blogspot.jp/2013/04/20134vol133.html
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