MicroNano Monthly

[No.2013-04] 2013年4月19日発行


ニ ュ ー ス 目 次  
    
マイクロマシンセンター平成25年度事業方針
NMEMS技術研究組合平成25年度事業方針
BEANSプロジェクト終了及び技術研究組合BEANS研究所解散のご案内
BEANSプロジェクト研究成果のフォローアップ・利活用・普及事業を推進するBEANS技術研究センターを設置
  ハノーバーメッセ参加報告(4/8-12)(その1)
  微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム」向けMemsONE講習会の開催(3/12-14)
  GSN(グリーンセンサーネットワーク)プロジェクトの活動から
  電気学会誌(2013年4月号Vol.133)にグリーンセンサネットワークシステムの技術紹介をしました
   
ナノ・マイクロビジネス展(2013/7/3-5)
MMC主催セミナー等
MemsONE講習会
マイクロナノ人材育成プログラム
MEMS協議会アフリエート開催のイベント
主要なMEMS関連国際会議
 
経済・政策動向トピックス
 
   
  
ニ ュ ー ス 本 文


 Mマイクロマシンセンター平成25年度事業方針

 当センターでは平成25年度において、マイクロマシン/MEMS等のナノマイクロ分野(以下、マイクロマシン/MEMS分野と略。)に係る基盤技術の確立及び当該産業分野発展のため、以下の諸事業を通じて、わが国産業の発展に寄与する諸活動を推進します。
 
(1)平成25年度においても、マイクロマシン/MEMS分野に係る様々なニーズに対応する多様なサービスを、非営利セクターとしての特徴を生かしながら幅広くかつ柔軟に提供し、我が国マイクロマシン/MEMS分野にかかる産業の発展に貢献するとともに、本分野の技術革新がもたらす、低環境負荷型社会の実現や社会インフラ、健康医療、農業などの社会課題の解決等を目的とした活動の活発化に努めます。
 
(2)当センターでは、TIA-NMEMS拠点である独立行政法人産業技術総合研究所つくば東事業所において、産学連携によるマイクロマシン/MEMS分野のオープンイノベーションの促進を図るため、平成23年度からMEMS協議会の下にマイクロナノオープンイノベーションセンター(以下、MNOICと略)を設置し、イノベーション実現の場を提供する実施主体として活動を展開してきました。
 現在ではその事業活動が、関係産業界等にとって有用で必要不可欠な存在と認知されるに至っています。3年目である平成25年度においても、更なる活動強化や多様な事業展開に努めて参ります。
 
(3)また、基盤技術の拡充強化を図るための国・NEDOプロジェクト関連では、平成24年度末に大きな成果を上げ終了した「BEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)」において確立された多様な「BEANS技術」のフォローアップや成果普及に加え、ライセンス付与機関の活動など、今後、BEANS技術が我が国において一層活用されるための基盤となる「BEANS技術研究センター」を当センター内に設置し、BEANSプロジェクトの成果を持続可能な形で発展させる取り組みを実施します。
 一方、平成23年度から開始され、後半2年間を迎える「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」についても、そのプロジェクト運営及び技術開発の促進についてなどのプロジェクト推進活動に引き続き強力に支援・協力を行って参ります。 
 
(4)近年、MEMS等で構成されるセンサシステムは、低炭素社会の実現に寄与するばかりではなく、社会インフラ、健康医療や農業などの社会課題解決の重要なキーアイテムとして認識が深まってきています。この求められる社会課題解決にMEMS等で構成されたセンサシステムが寄与し得るべく検討が進められている先導研究や、その次を担う本格研究の検討にも、当センターとして果たすべき役割や協力を着実に遂行して参ります。
 
(5)その他、マイクロマシン/MEMS分野における国際標準化活動の積極的な推進、本分野の調査研究、内外関係機関との交流・協力、普及啓発など、これまで当センターが継続的に推進してきた事業活動を通じて、引き続き我が国のマイクロマシン/MEMS分野発展のための基盤作りや環境整備に努めて参ります。加えて、インターネット上でのホームページ、ブログ、HPによる電子版月例ニュース(MICRONANO Monthly)、報告書電子化・公開等、多様な媒体を活用した情報発信・情報公開に努めます。 

 NMEMS技術研究組合平成25年度事業方針

 本研究開発は、最終年度の平成26年度末迄において、無線通信機能や自立電源機能、超低消費電力機能等を付与した革新的センサを開発するものです。また、事業終了後3年以内の実用化を目指して、安価な小型センサを開発するとともに、開発した革新的センサを用いたネットワークシステムを構築して、開発したセンサデバイスを検証し、それを用いた環境計測やエネルギー消費量等の把握(見える化)及びエネルギー消費量の制御(最適化)により、10%以上の省エネ効果を実証することを目標としています。
 3年目としては、このような最終年度を見据えたプロジェクト目標の達成のため、以下の研究開発項目を実施します。
 
(1)グリーンMEMSセンサの開発
 店舗、製造現場及びオフィスなどのグリーン化を推進するために必要な、既存センサに比較し大幅に低消費電力となる小型のMEMSセンサ(グリーンMEMSセンサ)として、1)電流・磁界センサ、2)塵埃量センサ、3)ガス(CO2,VOC)濃度センサ、4)赤外線アレーセンサを開発します。
 
(2)無線通信機能及び自立電源機能を搭載したグリーンセンサ端末の開発
 グリーンMEMSセンサの自立分散配置を可能とする電源機能として、ナノファイバー構造を用いた超小型高効率光電・熱電変換自立電源の開発、室内光等を利用する環境発電デバイスと蓄電デバイスを組み合わせた小型高効率低照度環境用自立電源の開発、通信機能及び信号処理機能を搭載した端末(グリーンセンサ端末)を実現するための超低消費電力回路・電源マネジメント回路・端末システム設計技術の開発、グリーンセンサ端末機能集積化技術の開発、および、無線通信電力を飛躍的に低減させるとともに、通信電文を高い信頼性で受信することのできる超低消費電力高信頼性無線通信技術の開発を行います。
 
(3)グリーンセンサネットワークシステムの構築と実証実験
 グリーンセンサ端末及び高感度受信機を用いたセンサネットワークシステムとして、スマートコンビニ、スマートオフィス、スマートファクトリ用のシステムの構築及び実証実験を行います。
 
 今後ともご支援方よろしくお願い致します。

 BEANSプロジェクト終了及び技術研究組合BEANS研究所解散のご案内

 BEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)は、平成25年3月20日をもって、以下の研究開発項目の開発等を完了しました。
 
 ① バイオ・有機材料融合プロセス技術の開発
 ② 3次元ナノ構造形成プロセス技術の開発
 ③ マイクロ・ナノ構造大面積・連続製造プロセス技術の開発
 ④ 異分野融合型次世代デバイス製造技術知識データベースの整備
 (平成22年度:高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセス(Gデバイス)の開発)
 
 技術研究組合BEANS研究所としては、平成21年度から平成24年度までの4年間(研究実施期間は平成20~24年度の5年間)にわたり、組合員の協同による異分野融合型次世代デバイス製造技術に関する試験研究その他組合員の技術水準の向上を図るための事業を実施しました。事業としては、NEDO((独)新エネルギー・産業技術総合開発機構)から受託した異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト事業及びその付帯事業です。
 プロジェクト実施及び組合運営につきまして、これまで多くの関係者の皆様方にご支援・ご協力を頂きましたことを、この場を借りまして御礼申し上げます。
 また、前述のとおり、BEANSプロジェクトの完了日(平成25年3月20日)をもって所期の目的を達成し、プロジェクトの終了処理も同時並行的に円滑に進んでいることから、実施主体である技術研究組合BEANS研究所については、平成25年3月18日開催の平成24年第2回臨時総会の決議により解散致しました。(解散日:平成25年3月31日)
 なお、BEANS技術が我が国において一層活用されるための基盤となる組織を平成25年4月1日付けで後述の通り一般財団法人マイクロマシンセンター内に設置し、今後ともBEANSプロジェクトの成果を持続可能な形で発展させる取り組みを実施して参りますので関係者の皆様方には、今後ともよろしくお願い致します。(組織名:BEANS技術研究センター)
 
                   技術研究組合BEANS研究所
                   一般財団法人マイクロマシンセンター
 
 なお、プロジェクト終了に当たって遊佐プロジェクトリーダーからのブログは以下を参照ください。
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/3-114e.html

 BEANSプロジェクト研究成果のフォローアップ・利活用・普及事業を推進するBEANS技術研究センターを設置

 BEANSプロジェクトの終了を受け、当センターではBEANS技術研究センターを設置し、以下のようなBEANSプロジェクト研究成果のフォローアップ・利活用・普及事業を推進することとしました。
  •BEANS特許の One Stop Licensing 事業
  •MEMSペディア活動の一環として、BEANS知識データベースの公開
  •研究成果の公開、セミナーの開催等
  •BEANSプロジェクトのアーカイブHPサイトの管理運用
  •プロジェクトのフォローアップ調査・研究開発
  •その他
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2013/04/beansbeans-0ce4.html
 

 ハノーバーメッセ参加報告(4/8-12)(その1)

 機械、エネルギー関連の展示を中心とするハノーバメッセ2013が4月8日~12日の間ドイツ・ハノーバで開催され、マイクロマシンセンター(MMC)は、ブース展示と併設シンポジウムでの発表を行いました。同メッセは世界最大の展示会と言われており、今年も6550の展示者、22万5千人の来場者を迎え盛大に開催されました。
 全体を通して、従来は産業機器中心のメッセでしたが、最近の社会トレンドを反映して環境エネルギー関連の展示の割合が増加しており、再生可能エネルギーを活用した工場、住宅、ヒビルのエネルギーマネジメントシステム、電気自動車を代表とする輸送機器等が数多く展示されていました。
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2013/04/2013-c18a.html
 

 「微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム」向けMemsONE講習会の開催(3/12-14)

  平成25年3月に「微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム」の代表機関である京都大学様のご依頼により、MemsONE講習会を開催しました。本講習会は2回開催し、第1回は「学生」を対象、第2回はコンソーシアム参画の「全国16実施機関」を対象に行いました。
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2013/04/memsone-5891.html
 

 GSN(グリーンセンサーネットワーク)プロジェクトの活動から

 電気学会誌(2013年4月号Vol.133)にグリーンセンサネットワークシステムの技術紹介をしました
 エネルギーマネジメントが重要な課題の昨今、センサネットワークは有力なツールであるが、センサの大きさ、コスト、設置工事の負担、また、無線化には電力消費量やメンテナンスの必要性が課題となり、予期されたほどの普及はありません。
 そこで、無線通信機能、自立電源機能、超低消費電力機能を搭載した普及型無線センサ(-ばらまける-)端末の技術開発をし、更にはセンサネットワークの導入による環境計測やエネルギー消費量等の見える化・最適化を可能とする省エネ実証の取り組みの紹介です。
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://gsnpj.blogspot.jp/2013/04/20134vol133.html
 

 


 ナノ・マイクロビジネス展

  毎年7月に日本で開かれる世界最大規模のMEMS関連イベントである「マイクロナノ」は、「ナノ・マイクロ ビジネス展」と改称し、内容もリニューアルします。
 ナノ・マイクロ分野における微細加工技術、デバイス、ソリューションが集積する専門見本市として改めて位置付け、本分野の活発なビジネスマッチングも支援してまいります。併せて、未来ビジネスの核となる先端技術の紹介や、ナノ・マイクロ分野の産学連携の場としてますます内容の充実を図ります。
 また、2013年ナノ・マイクロビジネス展は、中心イベントとなる展示会に加え、各種シンポジウムやセミナーなどのサテライトイベントも開催すると共に、前回に引き続きROBOTECH(次世代ロボット製造技術展)を併催します。
 
 開催期日:    2013年7月3日(水)~5日(金)
 場所:      東京ビッグサイト 東ホール
 主催:      一般財団法人マイクロマシンセンター
 オーガナイザー: メサゴ・メッセフランクフルト株式会社
 
 詳細は以下のURLを参照ください。
 http://www.micromachine.jp/
 

 マイクロマシンセンター開催セミナー

 

 MemsONE講習会

 MemsONEはMEMSの設計や解析を支援するシステムです(詳細はこちら)。
 MemsONEに係る講習会には、従来より実施している「MemsONE実習講座」と、昨年度より開始した人材育成用の「MEMS設計解析基礎実習」があります。「MemsONE実習講座」は、MemsONEユーザに対して操作方法や手順を指導するもので、「MEMS設計解析基礎実習」は技術者が解析ツールを活用する際の活用方法・手順・留意点等の基礎的な知識習得を支援するものです。これらの講習会は、どちらも実際にパソコン上でMemsONEを使用して操作演習を行う方式の講習会です。
 開催スケジュールと参加申込についてはこちらを参照ください。

 マイクロナノ人材育成プログラムのスケジュール

 詳細な内容、問い合わせ・申込先は../../business/innovator/
 
(1)UMEMSME-MNOICセミナー
  マイクロナノ人材育成を目的として、マイクロマシンセンターと産業技術総合研究所の共催でセミナーを開催しています。詳細はこちらを
 
(2)MEMSパークコンソーシアム
 基礎講座
  東北大学のインターネットスクール(ISTU)を活用し、e-learningによりMEMS開発に必要な企画、設計、試作、評価にかかる基礎知識を習得することができる講座です。受講料:無料 申込:随時
 MEMS集中講義
  MEMS技術の基礎的知識から各種分野のアプリケーションの応用展開まで、様々な角度からMEMS技術を収集
 試作実習
  受講生に課題(試作を希望するMEMSデバイス)を持ち込んでいただき、4インチのプロセスラインを利用してマンツーマンに近い指導で装置の原理・使い方・プロセスのノウハウを学習し、「設計→試作→評価→発表」に取り組むことにより、MEMS開発者として必要な技術を体系的に習得していただきます。
 問い合わせは事務局まで memspc@mems.mech.tohoku.ac.jp http://www.memspc.jp

 MEMSアフィリエート関係のイベント

フランス CEA Leti 関連イベント
 SPIE Defense, Security and Sensing
 http://spie.org/x6765.xml?WT.svl=mddce7
 Apr. 29-May 3, 2013 at Baltimore Convention Center, Baltimore, Maryland, USA

 
米国MEMS Industry Group関連イベント
 M2M Forum 2013
 https://www.eiseverywhere.com/ehome/44568
 May 8-9, 2013 at Hyatt Regency Cambridge, Boston, MA, USA
 
 Sensors Expo and Conference
 http://www.sensorsmag.com/sensors-expo
 June 4-6, 2013 Donald E. Stephens Convention Center, Rosemont, IL., USA
 
◆ IMEC 関連イベント
 2013 NERF Neurotechnology Symposium
 URL
 Apr.23-24, 2013 3001, IMEC, Leuven, Belgium
 
 ITF 2013
 http://www2.imec.be/be_en//about-imec/imec-technology-forums/itf2013.html
 May 22-23, 2013 Brussels, Bergium
 
MANCEF 関連イベント 
 COMS2013
 http://www.mancef.org/coms/
 Aug.25-28, 2013 Enschede, Netherlands
 

 主要なMEMS関連国際会議

  Micromachine Summit
   日程:2013年4月22-23日
   場所:中国・上海
   URL:http://www.mms2013.org/index.html
 
  NanoKorea
   日程:2013年7月10日-12日
   場所:韓国KINTEX(Korea International Exhibition Center)
 
  MIGミーティング
   日程:2013年11月6日-8日
   場所:ナパバレー/カリフォルニア、アメリカ
 
  MEMS2014
   日程:2014年1月26日~30日
   場所:サンフランシスコ、アメリカ
   URL:http://www.mems2014.org/
 
  Transducers’2013 & Eurosensors XXVII
   日程:2013年6月16日-20日
   場所:Barcelona, Spain
   URL: http://transducers-eurosensors2013.org/
 
  COMS2013
   日程:2013年8月25日-28日
   場所:Enschede, Netherlands
   URL:http://www.mancef.org/coms/
 
  APCOT2014
   日程:2014年7月
   場所:Daegu, Korea
 
  MicroTAS 2013
   日程:2013年10月27日-31日
   場所:Freiburg, Germany
   URL: http://www.microtas2013.org/
 


 
 1、1~3月期の景況感、2四半期ぶり改善
 内閣府・財務省は、3月12日、「法人企業景気予測調査(平成25年1‐3月期調査)」の結果を公表しました。
 それによりますと、この期間における「大企業」の景況感(BSI)は1.0となり2四半期ぶりにプラスとなりました。
 BSI(Business Survey Index)とは、景況が上昇したと回答した企業の割合から下降したと回答した企業の割合を引いた数字です(%で表示)。プラスになれば景況が上昇したとする回答した企業が多いことになり、景況感は良いと判断されます。
 前回の昨年10~12月期の大企業のBSIは▲5.5のマイナスとなっていました。
 「大企業」の「製造業」はBSIは▲4.6のマイナスですが、前回の調査では▲10.3のマイナスでしたのでマイナス幅は大幅に縮小しました。
 「大企業」のBSIの今後の予測は、4~6月期では3.8、7~9月期では9.0であり、今後とも景気が上昇していくものと予測しています。
 参考:http://www.mof.go.jp/pri/reference/bos/results/1c2404.pdf
 
2、消費者心理は改善
 内閣府は、3月12日、2月分の「消費動向調査」を公表しました。
 それによりますと、一般世帯の「消費者態度指数」(調整値)は1月から1.0ポイント上昇し、44.3となりました。
 「消費者態度指数」とは、「暮らし向き」、「収入の増え方」、「雇用環境」、「耐久消費財の買い時判断」の4項目について今後半年間の見通しについて5段階評価で回答してもらい、その結果を指標化したものです。値が50を超えると消費者意識は好転しているとみなされます。
 2月の値は2007年6月の44.4以来の高い高水準となっています。改善が最も目立ったのは、「雇用環境」で前月比+2.1ポイント上昇し47.0となりました。
 参考: http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/2013/1302honbun.pdf
 
3、月例経済報告(3月15日)
 内閣府は、3月15日、月例経済報告を発表しました。
 3月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、一部弱さが残るものの、このところ持ち直しの動きがみられる。」としています。基調判断については、3カ月連続で上方修正しました。
「先行きについては、当面、一部に弱さが残るものの、輸出環境の改善や経済対策、金融政策の効果などを背景に、マインドの改善にも支えられ、次第に景気回復に向かうことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、雇用・所得環境の先行き等にも注意が必要である。」としています。
 また、「政府は、日本経済を大胆に再生させるため、大震災からの復興を前進させるとともに、「経済と富の創出の好循環」へと転換し、「強い経済」を取り戻すことに全力で取り組む。円高是正、デフレからの早期脱却のため、デフレ予想を払拭するとともに、機動的・弾力的な経済財政運営により、景気の底割れを回避する。特に、最近、景気回復への期待等を背景に、株価の回復等も見られており、こうした改善の兆しを、適切な政策対応により景気回復につなげる。
 このため、政府は、平成24年度補正予算を含めた緊急経済対策の迅速かつ着実な実行に向けて、しっかりとした進捗管理を行うとともに、平成25年度予算及び関連法案の早期成立に努める。また、2月28日に「平成25年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」を閣議決定した。日本銀行には、2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現すよう、大幅な金融緩和を推進することを期待する。」としています。
 参考:http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2013/0315getsurei/main.pdf
 
4、国際特許出願数、日本は2位
 世界知的所有権機関(WIPO)は、3月19日、2012年の国際特許出願件数を公表しました。
 それによりますと、世界全体の国際特許出願件数は19.4万件でした。これは、昨年より6.6%増加しています。国別に見ますと、1位が米国(5.1万件)、2位が日本(4.4万件)、3位がドイツ(1.9万件)4位が中国(1.9万件)、5位が韓国(1.2万件)でした。この順番は昨年と同じです。
 また、企業別で見ますと、1位がZTE(中興、中国、3.9千件)、2位がパナソニック(3.0千件)、3位がシャープ(2.0千件)、4位がHUAWEI(華為、中国、1.8千件)、5位がボッシュ(独、1.8千件)となっています。前年と比較し、シャープとHUAWEIの順番が入れ替わりシャープが一つ順位を上げました。
 参考:URL
 
5、経済産業省の主な経済指標(鉱工業指標調査:2013年2月速報分:2013年3月29日)
 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。2月分の概要(速報)は以下の通りです。
 -生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動き―
 ・今月は、生産は低下、出荷が上昇、在庫、在庫率は低下であった。
 ・製造工業生産予測調査によると、3月、4月とも上昇を予測している。
 ・総じて見れば、生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動きがみられる。
2月の生産・出荷・在庫動向
(1) 生産
 2月の生産は、前月比▲0.1%の低下と3カ月ぶりの低下 (前年同月比は▲11.0%の低下)となり、指数水準は89.0(季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、精密機械工業、窯業・土石製品等であった。品目別にみると、モス型半導体集積回路(メモリ)、ボイラ部品、アクティブ型液晶素子(中・小型)の順に低下に寄与している。
(2) 出荷
 2月の出荷は、前月比0.8%の上昇と2カ月ぶりの上昇(前年同月比は▲9.5%の低下)となり、指数水準は90.7(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、非鉄金属工業等であった。
(3)在庫
 2月の在庫は、前月比▲2.0%の低下と7カ月連続の低下(前年同月比は▲0.5%の低下)となり、指数水準は102.6(季節調整済み)となった。在庫の低下に寄与した業種は、一般機械工業、電気機械工業、化学工業(除、医薬品)等であった。
 2月の在庫率は、前月比▲1.0%の低下と5カ月連続の低下(前年同月比は9.9%の上昇)となり、指数水準は121.3(季節調整済み)となった。
製造工業生産予測調査
 製造工業生産予測調査によると、3月は前月比1.0%の上昇、4月は同0.6%の上昇を予想している。3月の上昇は、一般機械工業、化学工業、電気機械工業等による。4月の上昇は、輸送機械工業、一般機械工業、電子部品・デバイス工業等による。2月の実現率は▲3.6%、3月の予測修正率は▲3.0%となった。
 参考:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
 
6、2月の消費支出、2カ月連続で増加
 総務省は、2月29日、2月の「家計調査報告(二人以上の世帯)」(速報分)を公表しました。
 それによりますと、2月の2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり26万8,099円でした。これは前年同月比で実質0.8%の増加となります。前年同月比で増加するのは2カ月連続です。
 前年同月比で消費支出が増加した主な品目は、交通・通信費(対前年同月比で実質+11%増)、教育費(同+5%)、被服および履物(同+4%)等となっています。光熱・水道費は▲2%の減少と4カ月ぶりの減少となりました。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf
 
7、2月の失業率、2カ月ぶり上昇
 総務省は、3月29日、2月の「労働力調査」(速報分)を発表しました。
 2月の完全失業率(季節調整値)は4.3%となり、対前月比で+0.1ポイント上昇(悪化)しました。悪化は2カ月ぶりとなります。景気回復期待を背景に職探しをする人が増えたことが失業率を押し上げています。
 また、同日、厚生労働省は2月分の「一般職業紹介状況」を公表しました。それによりますと、2月の有効求人倍率は0.85倍であり、前月と同水準です。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/201302.pdf
    http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002y42w.html
 
8、2月の消費者物価、4カ月連続で下落
 総務省は、2月29日、2月分の「消費者物価指数」を発表しました。
 生鮮食料品を除く2月の全国の消費者物価指数は前年同月比で▲0.3%下落しています。対前年同月比でマイナスとなるのは4カ月連続です。
 対前年同月比でマイナスとなった品目を項目別に見ますと、テレビ(対前年同月比▲29%の下落)、ルームエアコン(同▲24%下落)等となっています。一方、知前年同月比で増加した項目としてはガソリン(同+8%)灯油(同+13%)、電気代(+4%)等となっています。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
 
9、日銀・短観、3期ぶり改善
 日本銀行は、4月1日、3月の「全国企業短期経済観測調査(短観)」の結果を公表しました。
 それによりますと、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業製造業で▲8のマイナスとなりました。昨年12月の前回調査では▲12のマイナスでしたので、景況感は改善したことになります。DIの改善は3四半期ぶりとなります。
 業況判断DIとは、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いたものです。これがプラスとなりますと、景況感が良いと答えた企業の割合の方が多いということになります。
 大企業非製造業のDIは+6であり、これも前回12月の調査の値+4から改善しています。ただ、中小企業のDIは▲19のマイナスであり、前回12月の調査の値▲18のマイナスより悪化しました。
 参考:http://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2011/tka1303.pdf
 
10、2月の経常収支、4か月ぶり黒字
 財務省は、4月8日、2月の国際収支状況(速報)を公表しました。
 それによりますと、2月の経常収支は6,374億円の黒字となりました。経常収支が黒字となるのは昨年の10月以来4カ月ぶりとなります。
 この内「貿易収支(輸出―輸入)」は▲6,770億円の赤字となりましたが、直接投資の収支、証券収支投資の収益等の「所得収支」は1.4兆円の黒字となっています。「所得収支」が大幅に増加した要因としては、円安を背景に企業が海外投資家から受け取る利子や配当が増えたことがあげられます。「貿易収支」及び「所得収支」とも前月から大幅に改善しています。
 参考:URL

 

 (最後に)
 新年度を迎えて初めてのMicronano Monthlyの発行となります。今年度におきましても、マイクロマシン/MEMS等のナノマイクロ分野の情報と当センター及びNMEMS組合の活動状況についてタイムリーに発信してまいりますのでよろしくお願いいたします。


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