(財)マイクロマシンセンターでは、新エネルギー・産業技術総合開発機構の調査委託を受けて、今後変化が激しくなるMEMS関連市場の現状と2010年、及び2015年の市場予測結果を取りまとめました。2005年の国内MEMS関連市場は、約4,400億円であり、2010年の市場は1兆1,700億円、2015年の市場は2兆4,000億円と予測されました。MEMS関連市場を産業分野別にみると、2005年においては自動車分野、情報通信分野の2分野で全体市場の71%を占めており、この傾向は2010年でも変わりませんが、2015年では、他の産業分野の割合が徐々に増えてくると予測されます。
特に、アミューズメント分野(ゲーム機器)、精密機器分野、医療福祉器分野の拡大が顕著になっています。また市場規模をMEMSのデバイス種別でみれば、2005年の市場約4,400億円のうち57%強が「センサーMEMS」であり、この割合は2010年が55%、2015年が51%強と徐々に低下し、年を追うごとに光MEMS、RF-MEMS、流体MEMS、バイオ・化学MEMSの割合が徐々にではあるが増加していく結果となりました。
このように、産業分野別とMEMSデバイス種別ごとの両面からMEMS市場を見てみると、現在の市場は、センサーMEMSを中心に、自動車分野、情報通信分野が牽引しており、この傾向はMEMS関連市場の基調として今後も続きますが、光MEMS、RF-MEMS、流体MEMS、バイオ・化学MEMSなどは、光技術との融合、ナノ・バイオプロセスとを融合したマイクロナノ統合製造技術などキーテクノロジーとしての新規技術の取り込みへが図られることによって、健康・医療、環境・エネルギー、快適生活空間実現などへの応用が図られることによって、市場の拡大に繋がものと推察されます。
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