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   研究項目②「3次元ナノ構造形成プロセス技術の開発」
  研究開発の必要性

(1)安全・安心・健康な社会を実現するためには、効果的なセンサネットワークを構築する必要があり、そのためには、センサの感度向上、省電力化、自立電 源化、高い耐環境性が重要となります。さらに、効率的に広域を観測するためには、センサネットワークを拡大し、宇宙空間から観測網を実現することが重要で す。そのための基盤技術として、シリコン等の3次元構造にナノ構造材料を集積し、シリコンのみでは得られない機能を発現させる必要があります。これら3次 元ナノ構造そのものや、ナノ構造によって実現できる超高感度センシング、高密度エネルギー貯蔵・変換、複雑な3次元アクチュエーションなどの機能を MEMSに付与し革新的次世代デバイスを創出できます。

(2)上記のデバイスを製造するためには、高アスペクト比・高密度の複雑な3次元ナノ構造を形成する革新的構造形成技術、及びトップダウン手法により形成 された構造にナノ粒子等のナノ材料の自己組織化を利用したボトムアップ手法により形成された構造を組み合わせた集積構造の形成が必要となります。さらに、 これらナノ構造が革新的機能をデバイスに付与するためには、構造の表面物理・化学が重要です。例えば、原子層レベルでの表面平滑性は、電子移動度や励起子 輸送特性の向上、あるいは光学散乱の低減に寄与します。また、ナノ領域における表面修飾やトライボロジーの制御はナノオーダーのギャップを利用した電気・ 機械特性の向上に、複数の構造パターンを有する3次元ナノ構造は宇宙空間からのマルチバンド観測に必要なフィルタにおける複数の光に対する透過性向上にそ れぞれ寄与します。一方、上述した複雑な構造形成や革新的機能・諸特性の付与のためには、高アスペクト比・高密度3次元ナノ構造を超低損傷かつ十分なス ループットで製造する技術、必要とされる部位に選択的にナノ材料を自己組織化させる技術、3次元ナノ構造表面を局所的に修飾する技術、3次元構造表面に均 一にナノ構造を転写形成する技術、さらにこれらのプロセスを理論的に設計・制御する技術の確立が必要です。

(3)本研究開発項目は上記を踏まえ、超低損傷・高密度3次元ナノ構造形成技術、異種機能集積3次元ナノ構造形成技術、宇宙適用3次元ナノ構造形成技術を開発することにあります。



  研究のあらまし







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