10年間のマイクロマシン技術プロジェクトが終了した2001年以降は、MEMS産業発展を目標にした新たな技術開発への挑戦や産業化推進の活動が中心となります。 それまで長年マイクロマシン基礎技術の開発が進められてきたことに加えて、半導体製造技術やレーザー加工技術の進展も相まって、センサやアクチュエータに応用されるMEMS(微小電子機械デバイス)が各種製品に高性能化・高機能化をもたらすキーデバイスとして注目され、産業のマメと言われるようになりました。すなわち、マイクロマシン技術も牽引役となりMEMS産業化が進展してきました。
このような状況を受け、2001年以降はMEMS産業に焦点を当て、その発展のため数次のMEMS製造基盤技術開発プロジェクトを推進しました。 MEMSプロジェクト(ファンドリ助成) 2003-2005 MEMS-ONEプロジェクト (MEMS用設計・解析支援システム) 2004-2006 ファインMEMSプロジェクト(高集積・複合MEMS製造技術開発) 2006-2008 BEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発) 2008-2012 Gデバイス@BEANS(高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発) 2009-2010 また、BEANSプロジェクトの遂行主体として、2009年3月に技術研究組合BEANS研究所が設立。
さらには、MEMS産業の一層の発展を支援し、ひいてはわが国産業の国際競争力強化に貢献することを目的として2006年4月にMEMS協議会を設置し、MEMS分野のビジネスコミニュティの形成・強化に注力しました。MEMS協議会では、関係方面への政策提言事業を実施するとともに、産業・技術調査、国際標準化、内外交流などの様々な産業活性化活動を推進しています。
この時期のMEMS産業の発展ぶりはマイクロマシン展の状況からもうかがい知ることができます。すなわち、当初は科学技術館を会場に数千人の入場者規模の技術展の色彩が強かったマイクロマシン展が年々活況になり、2000年頃には東京ビッグサイトを会場にして1万数千人の入場者規模の立派なビジネス展にまで成長しています。