プロジェクトではバイオ・有機材料融合、3次元ナノ構造形成、マイクロ・ナノ構造大面積・連続製造など様々な技術分野のプロセス技術の開発が行われました。以下、このような技術分野毎に、関連するBEANS特許等を取りまとめました。 → プロジェクト研究開発項目[PDF]
次世代の健康・医療分野に向けたデバイス開発には、従来のシリコンやガラス材料に加え、生体分子、細胞組織、及び微生物などのバイオ材料の持つ特異的な機能を活かす融合プロセスが不可欠です。
BEANSプロジェクトでは、バイオ材料のナノ界面融合プロセス技術、及び高次構造形成プロセス技術に着目して、想定した出口デバイス(脂質二重膜一分子検出センサ、埋込み/装着型血糖値センサ、肝細胞組織培養デバイスなど)に要求される仕様等を目標値に設定し、デバイス試作・機能検証を通して、バイオ材料をデバイス内で機能する素子として扱えるように加工する基盤プロセスを確立しました。
特許5177774
安全・安心・健康な社会を実現する上で、様々なマイクロデバイスの感度向上、省電力化、自立電源化、及び情報通信・記録の大容量化が求められています。
BEANSプロジェクトでは、ナノレベルでのエッチング、粒子配列、ナノ構造修飾・被覆、及びナノ構造形成等の加工技術に着目し、想定した出口デバイス(バイオ分析チップ、プローブ顕微鏡CNT探針、高感度多孔質ガスセンサなど)に要求される仕様等を目標値に設定、デバイス試作・機能検証を通して、シリコン・ガラス等の3次元構造にナノ構造材料を集積し、特異的な機能を発現させる基盤プロセスを確立しました。
BEANSプロジェクトでは、有機材料のナノ界面融合プロセス技術、及び高次構造形成プロセス技術に着目して、想定した出口デバイス(高効率有機薄膜太陽電池、高効率有機熱電変換フィルムなど)に要求される仕様等を目標値に設定、デバイス試作・機能検証を通して、分子配向制御、結晶制御など、有機材料を分子レベルで加工する基盤プロセスを確立しました。
環境・エネルギー、健康・医療分野では、3次元自由曲面に装着可能な大面積フレキシブルシートデバイスの実現が望まれていますが、その製造では、真空プロセス装置の大型化の限界、基板の大面積化の限界など、コスト・機能面での問題が顕在化してきています。
BEANSプロジェクトでは、非真空装置による機能膜形成プロセス技術、繊維状基材連続微細加工、及び製織による集積化プロセス技術に着目し、想定した出口デバイス(装置)(大面積シリコンデバイス、繊維状基材への連続成膜装置、連続インプリント装置など)に要求される仕様等を目標値に設定、装置試作・デバイス検証を通して、大型真空装置や大面積基板を用いずに高機能メーター級デバイスを製造する基盤プロセスを確立しました。
BEANS成果の継続的な社会への還元を目指し、特に国民の喫緊のニーズに対応するグリーンイノベーションに焦点を当て、さらに、世界的なオープンイノベーション拠点形成の動きに対処しました。
つくばイノベーションアリーナ内に、量産試作検証を可能とし、プロセスのグリーン化と製造施設のグリーン化を追求した低環境負荷型MEMSラインを構築しました。